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真選組の女の子

原作: 銀魂 作者: 神崎しおり
目次

バトミントンとスカート

にこにこしながら言うアリス。山崎は、俺はあなたの笑顔に癒されまくりですよ、と思ったが口に出して言うことはできなかった。

なぜだか山崎のことを大変気に入っているアリス。きっと沖田というドSにいじめられたりしれいるから、山崎のような存在には癒されるのだろうか。

「そうだ、ザキ、仕事終わったんなら、バミトントンしようよ、バミトントン!」

「バミト・・・・・・?ミントン?いいですよ」

そうして2人はミントンをすることにした。


2人は思う存分ミントンを楽しんだ。このミントンを通して、2人の仲はけっこう縮まったような気がする。

「わーい、ミントン楽しかった♪ね、ザキ」

「え、ええ」

俺はミントンよりも、あなたと過ごせた時間が楽しかったです。と思いながら山崎の顔は若干にやけていた。

そして2人は屯所へと戻り、アリスは自分の部屋へと戻った。

部屋でのんびりしていると、

「入るぞ」

の声とともに、土方が入ってきた。


「土方さん?なんでしょう」

「あのよ、さっきは悪かったな、その、怒鳴ったりして・・・・・・」

「え?別に気にしてませんよ」

アリスはぽかーんとしたような顔をした。

「でもお前泣いてただろ」

「泣いてませんよ?」

今度は土方がぽかーんという顔をした。

「でも目に涙ためてんの、俺見たぞ」

アリスはしばらく考えた。

「あぁ、それはですね」


「土方さんの話しがあまりにも長いから、あくびしちゃって、その時に涙がでちゃったんです」

えへへ、とアリスは言うが、それを聞いた土方はまぬけな顔から、段々と、怒りの表情に変わっていった。

「北条~~!」

語尾には怒りマークがついていた。

「ふぇぇ!?なんでまた怒ってるのぉ!?」

スパーン、と土方はアリスの頭を木刀でたたいた。

「いったぁ!なんで!?」

「ったく」

と吐き捨て、土方はアリスの部屋を後にした。ぴしゃりと大きな音をたてて襖を閉めた。

土方さん、謝りにくるだなんて優しいなと思ったのに、やっぱり怖い人だなぁ。と頭をおさえながらアリスはそう思った。

一方土方は、アリスの部屋の襖によりかかり

「なんで素直にできねぇんだ、俺は・・・・・・」

と小さく呟いていたという。


真選組隊士、北条アリスは隊長でもないのに隊長服を好んで着る。ていうか隊長服しか着ない。

前に近藤がなぜ隊長服しか着ないの?普通の隊服も用意してあるんだよ、と言ったら、隊長服の方が可愛いですから、という返答が返ってきた。

近藤もその他隊員も文句はないので、アリスが隊長服を着ているのを認めている。ただ、土方だけは少し不服そうだったとか。

そんなわけで、アリスの私服も可愛いものが多い。

そんなアリスを見てか、ある日近藤がアリスのための隊服を用意してくれた。


「近藤さん?入りますね~」

局長室の襖を開けるアリス。

「おお来たねアリスちゃん!」

「用事ってなんですかぁ?」

「用事ってほどでもないんだけど、アリスちゃん、こういうの、どう?」

近藤さんの差し出した物を頭にクェスチョンマークを浮かべながら受け取る私。これは、服?

両手で広げてみる。

「スカート?」

「そう、真選組の女の子用隊服ができたんだ!といっても上は前と変わってないんだけどな。どう気に入った?」

「隊服でスカートがはけるなんて、嬉しいです。でも・・・・・・ちょっと万が一の時とかには動きづらくないですかね?」

「ああ、それなら気分でズボンでもスカートでもはいてくれたらいいよ!別に強制してるわけじゃないから」

じゃあ非番の時にでも屯所内ではこうかな。アリスはスカートの隊服を大変気に入った。


「ありがとうございます、ゴリ・・・・・・近藤さん!」

「ちょっ、今ゴリラって言おうとしたよね?ゴリラって言おうとしたよねぇ!?」

アリスは上機嫌で局長室を後にした。そして自分の部屋に戻り、早速履き替えてみることにした。

「あらら、これ、思ってたより丈が短いや」

スカートの裾を両手でつまみながらそう呟くアリス。

よく考えたら、スカートよりも、この長い髪が邪魔だなぁ。よし、結んじゃおっと!

そして自分の髪を結うアリス。

この日からアリスの髪型はツインテールとなった。

けっこういい感じ?これけっこういい感じ?そう思いながら鏡の前に立ち、くるくると回転してみるアリス。

「おやまあ、メス豚がなんか着飾ってらァ」

するとどこからか声がした。


「総、悟?」

襖を見てみるが総悟の姿は無い。すると、部屋の天井ががぱっと外れて、総悟の顔がひょっこりと現れた。

「豚は豚らしく、服なんか着なくていいんでィ」

そう言いながらストッと着地する沖田。

「私、豚じゃないし!ていうか、なんで天井なんかに、そもそもいつからそこに!?」

軽くパニックになるアリス。

「鏡の前でアホみたいに回転してるとこもばっちり見てやしたァ、自分に見惚れてたんですかィ?恥ずかしいやつでさァ」

そう言われぼんっとアリスの顔が赤くなる。

「だだだだって、誰もいないとおお思ってたんだもん。・・・・・・もしかして、着替えてるとこも、見てた?」

恐る恐る聞くアリス。

「見てやしたぜェ」

黒い笑みを浮かべる沖田。

さぁーっとアリスの顔が青くなって、次第にまた赤くなっていった。
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