一人暮らしの大学生、窪川 澪(くぼかわ れい)は、近年の暗いニュースや人々の中に移る狂気に心を痛め、絶望していた。
戦争、略奪、殺戮、暴力……そして、無関心。
人と人とのつながりが薄くなり、孤独が人々を支配するこの時代で、彼はひっそりと生きていた。
そんなある日、彼は一人の女子学生に声をかけられる。
「君、私の患者になってくれないか?」
人間とはいったい何だろう。愛とはいったい何だろう。この世界に絶望したとき、どうすればいいのだろう。
いつか死ぬ僕らは、どう生きればいいのだろう。