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原作: ラブライブ! 作者: ミカサ
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ラーメンとおにぎりと曲完成♡

春ののどかな午後、西木野真姫の自宅に招かれた星空凛と小泉花陽は、西木野邸の庭園を一望できるダイニングにてランチをご馳走になっていた。
ランチメニューは凛の大好きなラーメンと花陽の好きな白ご飯に塩のみを加えて作ったシンプルなおにぎりである。
「このラーメン、めちゃくちゃ美味しいにゃー!!」
凛は幸せ全開の満面の笑顔だった。
「そうでしょ?」
「前にね、真姫ちゃんがラーメン食べたことないって言うから一緒に凛のオススメのラーメン屋さんに行ったでしょぉ?あのラーメン屋さんのラーメンに似てるにゃー♡」
「でしょー?」
真姫はニヤっとしながら凛に答えた。
「実はね、あの日帰ってからうちのシェフに初めてラーメンを食べたことを話したの。それでね、あのお店のラーメンが美味しかったって言ったら、シェフったらね、自分のお休みの日にわざわざあのお店に食べに行ってくれて、それでたまにあのお店と同じラーメンを作ってくれるのよ。」
「そーなんだぁ。シェフさんのお嬢様愛が詰まってるにゃー。いいお話にゃー。」
凛はラーメンをすすりながら微笑ましく思った。
「ねぇねぇ真姫ちゃん。」
今度は花陽が目をキラキラ輝かせて真姫に質問してきた。
「このご飯って、ブランド何かわかるかな?」
花陽の質問に少し真姫は戸惑った。
「え、ブランドぉ?」
「うん。銘柄だよ銘柄。」
「ちょっとわからないわ。お米のブランドは気にしたことなかったもの。待ってて花陽、内線でシェフに聞いてあげる。」
真姫は席を立ってドア付近に置いてある内線電話をかけにいった。
「かよちんはねー、お米の名前とかチェックしてるのにゃ。なんだっけ?毎年ランキングもあるんだよねー。」
「日本穀物検定協会の食味ランキングだよ♡」
真姫が戻ってきて花陽に伝えた。
「「みずきらり」っていうお米なんだって。花陽、知ってるの?」
「やっぱり特A!!そーじゃないかなーって思ってたんだぁ。だってこのお米、すっごくすっごく美味しいんだもん♪♪」
「特Aって何にゃ?」
花陽の目のキラキラは止まらなかった。
「特Aは、食味ランキングの最高ランクなんだー。最も食味が美味しいと認定されたお米なんだよー♪」
「へぇー、そーなんだ。知らなかったわ。うちのお米は最高ランクだったのね。」
「そーだよ♪いっぱいあるお米の中でも最高峰なお米だよー♪私、特Aのお米って食べたことなかったから幸せすぎるよー♡」
「特Aとかよくわからないけど、よかったね♪かよちん♪」
凛と花陽は真姫の用意してくれたサプライズなランチに今日の本来の目的を忘れてしまうくらい大満足だった。

おしゃべりしながらのランチタイムを1時間ほどで終え、3人は2階の真姫の部屋へと移動していた。
真姫の部屋は白と淡いピンクで統一され、掃除の行き届いた小綺麗な女の子らしい部屋であった。
広い部屋の真ん中にはピンクのジュータンが敷いてあり、凛と花陽はその上に置かれた白いテーブル付近にぺたんと腰を下ろした。
「わぁ、真姫ちゃんのお部屋にあるピアノ、白なんだねー。可愛いっ♡」
「ありがとう。お部屋を白とピンクにしてるから、白のピアノのほうがしっくりくるでしょう?1階には黒のグランドピアノ専用のお部屋もあるから、夜以外なら1階でピアノを弾いていることがほとんどなの。」
「ピアノ専用のお部屋とか凄すぎるにゃー。」
「そう?」
真姫は白の勉強机の引き出しから1枚のCDを取り出し、凛と花陽が座っている近くにある白のチェストの上に置かれたCDコンポにCDを入れ、再生ボタンを押した。
流れてきたのはピアノ伴奏で歌う真姫の声だった。
アップテンポで明るく元気な曲に花陽の前向きな歌詞が合っていた。花陽がラップを入れると作った歌詞は、真姫によって曲に合わせる形で多少アレンジされていたが、ピアノで弾ける範囲のラップが軽快に散りばめられており、2番目のAメロBメロはほぼラップになっていた。
凛と花陽は新しい自分達の一歩になる曲の完成に興奮し、感動した。
新しい世界に一歩踏み出したくなるような曲と歌詞。今の自分達にぴったりだった。
「真姫ちゃん最高にゃー!!!!」
「真姫ちゃん、凄いよ!!!」
2人は曲の最後のサビで居ても立ってもいられなくなり、立ち上がって2人同時にチェストに寄りかかっていた真姫に抱きついたのだった。
「きゃ、きゃぁ!!」
凛と花陽は感情が抑えられなくて結果抱きつくというよりほとんど真姫に体当たりする形となり、真姫はジュータンに倒れ込み、凛と花陽の下敷きになりながら2人に抱きつかれていた。
「ちょ、ちょっと!2人とも重いわよ!真姫ちゃん徹夜でダウン気味なんだから、もう少し労わってよね!」
凛と花陽は真姫の上に半分ずつ乗っかり、真姫の体にしがみついたままだった。
「真姫ちゃん、徹夜って、曲作り大変だったにゃ?」
「真姫ちゃん、ごめんね、曲作り、1人に全部任せちゃって・・」
身動き取れない真姫は天井を見ながら言った。
「そうじゃないわ。ノリノリで曲作ってたらどんどんイメージ湧いてきて、1曲作った後もフレーズをたくさん書き溜めていたのよ。今湧き上がってるものをそのままにしてたら劣化しちゃう気がして・・。寝てなんかいられなかったの。真姫ちゃん、初めての徹夜はとっても充実してて楽しかったんだから。」
それを聞いて顔を上げ、真姫を見つめたうるうるの目の凛と花陽の顔は、涙でぐちゃぐちゃになっていた。
「なあに、その顔。」
真姫はケタケタと笑った。
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