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原作: ラブライブ! 作者: ミカサ
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真姫ちゃん家に行こう♪

翌日の正午、星空凛と小泉花陽は西木野真姫の家に向かって歩いていた。当初はファーストフード店で集合する予定であったが真姫から連絡があり、急遽家に呼ばれたのである。
「真姫ちゃん家に行くの、凛、実はちょっとテンション上がってるにゃ♪」
「あ、わかるよそれ。実は私も、凛ちゃんと同じでテンション上がってるんだぁ♪」
「真姫ちゃん家は凛のお家の倍の倍以上あるもんねー。そんなお家、なかなか遊びに行く機会なんてないにゃー。」
「だよねー♪」
凛と花陽は少しウキウキしつつ、西木野家に向かっていた。すると後ろの方から、凛と花陽を呼ぶ声がした。
「凛ちゃーん!花陽ちゃーん!」
凛と花陽が何気に振り返ると、歩いてきた道の後ろの方から高坂穂乃果が笑顔全開でこちらにぶんぶん手を振りながら走ってきていた。
「穂乃果ちゃん!」
凛と花陽は立ち止まって同じように手を振り、穂乃果が追いつくのを待った。
穂乃果が元気よく走って凛と花陽に追いつくと、
「きゃー♪凛ちゃん花陽ちゃん久しぶりー!!元気にしてたぁ?って言っても1週間ぶりだけどねー♪♪」
と言いながら2人に勢いよく抱きついた。
「次は始業式の日だと思ってたから、こんなところで2人に会えて嬉しいよー♪♪」
3人は手を取り合っていた。
「穂乃果ちゃんも元気そうで何よりだにゃぁ♪」
「えへへ。元気だけが取り柄みたいなもんだしねー。」
「ことりちゃんと海未ちゃんも元気にしてるのかな?」
「あー!!!そう!!!のんびりしてられないんだよ!!!」
穂乃果は凛と花陽に偶然出会って本来の用事を一瞬忘れかけていた。
「凛ちゃん花陽ちゃん、今から空いてる?どこか行く予定だった?」
「今から真姫ちゃん家に行くところだにゃ。」
「あ、じゃぁ真姫ちゃんも呼んで一緒に来ない?」
「穂乃果ちゃん、どこに行くのかな?」
「実は、今日ことりちゃんがバイトを辞める日なんだぁ。それを朝にこちゃんがメッセージで教えてくれて・・。もう、ことりちゃん何も言ってくれないんだもんなー。」
穂乃果は少し頬を膨らました。
「でね、海未ちゃんとバイトお疲れ様ってかんじでことりちゃんの終了時間の1時間前にお店に行こうって言ってたの。でも穂乃果、どうしても店番抜けれなくて、海未ちゃんが先に行って花束を買ってくれてて、お店の前で待ち合わせしてるんだー。」
凛と花陽はそれを聞いて急にしみじみした気持ちになっていた。
「伝説のメイド、ミナリンスキーが引退しちゃうんだ。」
「ファンが悲しむにゃー。」
そんな2人を見て穂乃果は宥めるつもりで笑って言った。
「穂乃果達、もう高校3年だしね。スクールアイドルに生徒会、進路のこともって考えたら、ちょうどいい頃合いなんじゃないかなー。」
少ししんみりした空気は穂乃果が打ち消した。
「あ、もう行かなきゃ。凛ちゃん花陽ちゃん、どうする?」
凛は申し訳なさそうに答えた。
「ごめんにゃ、凛達、真姫ちゃん家でやることあるんだー。」
「穂乃果ちゃん、ことりちゃんにお疲れ様って、私達の分も伝えてほしいな・・。」
穂乃果はにっこり笑った。
「了解だよ!じゃぁそろそろ行くね!始業式後の初ミーティング、楽しみにしてるから!」
そう言って穂乃果はまた元気よく走り去っていった。
残された2人は、穂乃果達が3年生になって、絵里や希、にこのように1年後には音ノ木を去っていくことに現実味を感じていた。
しばらくその場に佇んでいた2人だったが、何も言わずともほぼ同時に歩き出していた。
「凛ちゃん、頑張ろうね」
「早く真姫ちゃん家に行こう♪」
凛と花陽は、曲を完成させているだろう真姫の家を目指して自然と足早になっていった。


真姫の家は、両親が大病院を経営しており地元有数の豪邸である。
「やっぱいつ見ても大きいお家だよね・・」
「凛のお家なんて、門とお家の間に収まっちゃうにゃー。」
門にあるインターホンを鳴らして2人は真姫を待っていた。すると奥の豪邸の玄関から真姫が出てきて2人を迎え入れた。
普段は豪邸に住む規則正しいお嬢様らしくナチュラルに手入れの行き届いた綺麗な肌をしている真姫であったが、この日はよく見ると顔の目の下にはわかりやすくくまができていた。
「真姫ちゃん、目の下にくまができてるにゃ。大丈夫?」
真姫は前髪を押さえて目を隠すように俯いた。
「もう、凛は直球でくるわね。」
「真姫ちゃん、あんまり寝てないんじゃない?」
「うん、まぁ、初めて徹夜しちゃったかな・・。」
真姫は凛と花陽を大空間のダイニングに通してテーブルに着くよう促した。
「ちょっと待ってて。シェフにランチを用意してもらってるの。お昼まだでしょ?元々今日のランチはファーストフードの予定だったけど私が変更してもらっちゃったから・・。」
そう言って真姫はいったんダイニングを出ていった。
「真姫ちゃんに無理させちゃったかな・・。」
凛と花陽はダイニングの大きい窓から広がる緑豊かな庭園をぼーっと眺めながら少しの間真姫を待っていた。
「お待たせ!!」
真姫が食事を載せたワゴンを押すシェフと一緒にダイニングに戻ってきた。
凛と花陽は、シェフがテーブルに並べてくれる食事を見てさっきまでの真姫のことを気遣う少ししんみりしたテンションは一気に吹き飛んだ。
「!!!」
真姫は、2人に微笑んだ。
「今日のランチは、ラーメンとおにぎりよ♡」
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