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❤︎Unmarked Cute❤︎

原作: ラブライブ! 作者: ミカサ
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イメージを膨らまそう♪

ファーストフードの店内では、ランチを食べ終わった西木野真姫、星空凛、小泉花陽が今度はデザートを食べつつ、ケータイから動画をこぞって観ていた。
始めは4人がけのテーブルに花陽が通路側の椅子に座り、向かいのベンチシートに凛と真姫が座っていたが、今は花陽が移動し、真姫を真ん中に挟んで3人とも仲良くベンチシートに座っていた。
「真姫ちゃん、これこれー♪これとかカッコよくない?凛、こーいうのがいいにぁぁ。」
「あー、いいわね。カッコいいかも。」
「真姫ちゃん、真姫ちゃん、これなんかどうかな?」
「あー、これもいいわね。」
3人は花陽の言うクールでセクシーでキュートというコンセプトに近い歌を歌う国内外問わずのアーティストのミュージック・ビデオを、凛と花陽のケータイを使い動画サイトにて片っ端から探し、気に入った動画があれば1曲分視聴していくという作業を3時間ほど行っていた。理由は、曲を作る真姫を中心にクールでセクシーでキュートでラップもありという曲のイメージを膨らませていきたかったからだ。
「あー!充電やばいにゃー。」
凛のケータイの充電はいつのまにか10%を切っていた。
「私のもそろそろあぶないかも・・」
花陽のケータイも凛のケータイと同じような状態になってた。
「どーしよう。もう観れないにゃー。」
凛はベンチシートにもたれ掛かりながら残念そうに言った。花陽はケータイの時間表示を見てびっくりした。
「動画観だして、いつのまにかもう3時間も経っちゃってるよ。3時間も連続で観てたら、充電なくなるよねー。」
「でも大丈夫よ。」
真姫は自信あり気に言い切った。
「だいぶ全体的なイメージができてきたわ。真姫ちゃん、今ならこのままのノリで曲を作れそうな気がするの♪」
真姫はピースサインをしながら2人に微笑んだ。
「おぉ〜。」
「よかったぁ。」
凛と花陽は真姫のほうに体を向けてパチパチと拍手を贈った。
「とりあえず私、お家に帰るわ。なんだか一刻も早く帰って曲を作りたい気分なの♪」
凛と花陽は希望の眼差しで先程の倍くらい真姫に拍手を贈った。
「明日にはデモ曲を聴いてもらえると思うから♪」
凛と花陽が目を輝かせて盛大に拍手をしようとしたその時、
「も、もう拍手はいいから。あなた達が派手に拍手するから・・・目立ってるわよ。私達。」
真姫にそう言われて凛と花陽は辺りを見渡してみると、他の店内のお客さん達から注目を浴びていた。
「え、ちょっと恥ずかしい・・。」
花陽が少し顔を赤らめた。
「とりあえずもう夕方だし、真姫ちゃんも帰って曲作らなきゃだし、そろそろ今日のところはお開きにするにゃー。」
「で、どうする?明日も集まるでしょ?」
「うん。そうだね。曲ができたら今度は凛ちゃんに振り付けをお願いしなきゃいけないし、明日聴けるようならそのほうがいいよね。」
「振り付けは任せるにゃぁ♪あー早く新曲聴きたい♪どんな風になるのか今からワクワクするよぉ♪」
「場所はどうするの?明日もまたここに集まることにする?」
「うん。もうここでいいと思う。でも明日は凛、新曲聴いたらすぐに振り付け作業に入りたいんだー。」
「そうだね。じゃ、明日はとりあえずここに集まることにして、早めに解散でいいんじゃないかな。」
「わかった。曲はCDにも入れてくるわ。」
「時間はどうするにゃ?今日と同じお昼時なら、凛、お母さんにお昼代って言ってもらえると思う。」
「じゃ、そうしよっか。私もお母さんにお昼代もらっちゃおうかな。あまりお小遣い使いすぎたら厳しいしね。」
「決まりね。」
3人はテーブルの上を片付けてお昼時から4時間ほど居座ったファーストフード店を後にした。
外は心地よい風が吹いていて、秋葉原の繁華街から見える空を見上げると、風に乗った桜の花びらがちらほら舞っているのが確認できた。3人は桜の花びらを目で追いながら帰路を歩いていた。
「これから忙しくなるわね。」
「うん!ワクワクだにゃぁ♪」
「頑張ろうね。」
「あ、あのね、μ’sの時は言葉にはっきりだして言ってないこと言っていい?真姫ちゃんらしくないかもだけど。」
「なになにー?」
「聞きたいな。」
「私、この1年は全力で頑張りたい!全力で頑張って、全力で楽しみたい!そして、次もラブライブで優勝したい!」
真姫の言葉に凛と花陽は顔を見合わせてにっこり笑いあった。
「凛も、いっぱい努力したい!努力とにゃんにゃんパワーで頂点目指すにゃぁ!」
「にゃんにゃんパワーって何よ?」
「にゃんにゃんパワーはにゃんにゃんパワーだにゃー♪」
「もうっ。意味わかんない。」
「あはは。凛ちゃんらしい。私もみんなと全力でスクールアイドルを楽しみたいって思ってるよ。今年はアイドル部の部長でもあるから、まだまだ自信がないところもいっぱいあるけど、みんなを引っ張っていけるようになりたいな。そして、もちろん優勝狙いたい!」
「・・同じ気持ちね。」
「一致団結だにゃぁ♪」
「頑張ろうね!」
3人は希望に心躍らせながら、夕方の秋葉原を仲良く歩いていった。
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