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君のとなり

原作: BLEACH 作者: konayi
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異世界ボインとの出会い

「いやぁ、驚きましたよ・・。本当に。更木隊長たちが死神だったなんて・・」
一番隊隊舎からの帰り道、アリスからの『辺りを見て帰りたい』という願いを聞いて一緒に歩く剣八。その剣八に先ほどの驚きの内容をにポツリと漏らす。
「言ってなかったのは悪かったな。やちるが話してると思ったんだけどよ」
バツ悪そうに頭をかく剣八。頭についている鈴がチリンと鳴る。
「あ、いえ・・。私の住む世界の死神のイメージは死にそうな人から魂を抜き取るみたいな怖いイメージだったので・・。お迎えの人みたいな?」と自分の中にある死神のイメージを伝える。
「俺たちの相手は死んでいる人間だ。まだ生きている人間には何もしねぇよ。」
「そう・・なんですね・・。」
アリスはやちるや更木が自分と同じ世界の人間ではないことは何となく分かっていたが、まさか死神であるということは全く考えもしなかったのである。
(異世界ものだったら普通魔法使いとか、勇者とか魔物とかそういう類が出てくるんじゃないの?まさか死神の世界だなんて・・。今までの漫画でも、ゲームでも見たことない新ジャンルすぎて知識なさすぎる・・・)
アリスは今までの漫画や、ゲームなどの知識を思い浮かべるも死神が出てくるものは無かった為、死神の住む世界の生活が想像つかないのだ。

今後のことについて頭を悩ませていると、アリスの頭に剣八の手が乗った。
「まぁ、なんだ・・難しぃことはあんま考えんな。馬鹿になるぞ(笑)まぁ当分の間は俺が面倒見てやるから心配すんな。」
そう言いながらアリスの頭を荒らしく撫でる剣八。
思ってもいない言葉に目を丸くするアリス。
「えぇ!!いいんですか?有難すぎる申し出ですが、ご迷惑になるんじゃ・・。」
「今んところ物騒なことも聞かねぇし、問題ないだろ。とりあえずお前が一人で戦えるまでなんかあった時は守ってやる。」
迷惑になることなんかまったく気にせず、おまけに身の安全まで保障してくれる言葉にただただ申し訳ないと思うアリス。
「・・・すみません・・。」
そんなアリスを見て頭をポンポン叩きながら苦笑する剣八。
「アリスいいこと教えてやる。こういう時は一言礼を言えばいいんだぜ、それだけで助ける側は嬉しいってもんだ」
そうやちると同じ言葉をかける剣八に対して、一番最初にこの人たちに出会えて本当に良かったと思うアリスであった。
「ありがとうございます、更木隊長。そしてこれからお世話になります。」
笑顔でそう言うアリスに頭をかきながら「おう」と素っ気なく答える剣八。その耳は少し赤く色づいていた。



☆☆☆☆☆☆



「おっかえり~!!!」
十一番隊の隊舎近くで元気な声が聞こえた。
「あ、やちるちゃん!ただいま!」
声の主であるやちるに元気に駆け寄るアリス。
「もう!お留守番退屈だった~!アリスちゃん遊ぼう!というか、アリスちゃんって長いからアリスって呼ぶね!えへへ」
アリスに抱き着き留守番をさせられた文句を言いつつスリスリしているやちる。
「・・・チッ」
二人の仲の良い雰囲気に少しモヤっとする剣八。
「あら、ずいぶん仲がいいのね。妬けちゃうわ。ね?更木隊長?」
そんな三人を観てニヤニヤしながら剣八に声をかける乱菊。
「ごめんね~やちるちゃん・・・って、え!?誰!?」
突然会話に参加してきた見知らぬ人物に驚くアリス。
(めちゃくちゃ美人・・!あとオッパイ大きい・・・!!!)
アリスは乱菊の胸元にくぎ付けである(笑)

「はじめまして、あなたがアリスちゃんね?私は松本乱菊って言いまーす!呼び方は乱菊さんでも。乱ちゃんでも、姉さんでも何でもいいわよ~。うふふ~」
物凄くフランクな態度に呆気にとられるアリス。
「てめぇ、何しにきやがった」
自分の心の乱れを見透かされイラつく剣八は乱菊に声をかける。
「あら、別になんてこともないわよ。昨日散歩・・じゃなくて仕事で外に出ていたら見知らぬ可愛い子が更木隊長達と一緒にいたから気になってね~。そのあと地獄蝶から現世の人間を十一番隊で面倒見るって情報入ってきたし、お隣さんになるんだから挨拶に来たのよ。」
剣八の霊圧に臆することなく、ヘラヘラとただあいさつに来ただけだと言う乱菊。
「あ、アリスと申します。しばらく十一番隊でお世話になることになりました、よろしくお願いします。・・えーっと、お隣さんということは乱菊さんも護廷十三隊の方ですよね・・?」
お隣という言葉に乱菊も護廷十三隊の人物であることを推測するアリス。
「そうなの、ほら腕章」
その腕章には十と書いてある。そういえばやちるちゃんも腕章を付けているなと自分にくっ付いている可愛い女の子を見る。その腕には十一と書いた腕章をつけている。
「あ、十番隊の方。だからお隣・・なるほど」
お隣の言葉に納得がいったアリス。女性死神はみんな腕章をつけるのか・・わかりやすくていいなあ~とぼんやり考えていると
「ごらぁ!!松本ぉぉぉおおお!!!!」
という怒声が辺りに響いたのである。
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