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君のとなり

原作: BLEACH 作者: konayi
目次

異世界の食事事情

「~というわけで、私のいた世界では高校生はこの服を着るんだよ。」
「へぇ~すごーい!可愛いし涼しそうだね~」
やちるは興味津々に制服のスカートを触ったりしている。
そういえば、スマホは・・?
カバンの中を探ってみる。
「あ!あった!!」
カバンの中には教科書、ノート、筆記用具に化粧ポーチ、スマホが入っていた。
「なにそれ~!?貸して貸して!!」
「ふふふ、いいよ」
やちるにカバンを手渡すと不思議そうに中身を見始めた。
(それにしてもスマホがあるということは、もしかして電話かけられたりするかも!)
試しに自宅に電話してみるが、うんともすんとも言わない。
スマホをよく見ると圏外の表示が。
がっかりしながらもデーターは無事であることを確認して少し安心した。

「アリスちゃん、それは何なの?」
やちるが肩を落としているアリスに声をかける。
「あ、これはねスマホっていうものだよ。電話かけたり、メールしたり」
「ふーん?」
「あ、あと写真も撮れるよ!」
そういいながらやちるに近づきカシャ!とスマホで自撮りをする。
「ほら、これやちるちゃんとわたしだよ」
「すごいすごーい!!すごくきれい!!すごーい!!」
大興奮のやちるをみてほほえましくなるアリス。
「アリスちゃんこんなすごいもの持ってるなんて、魔法使いみたいだね!!」
そういいながらパシャパシャ写真をとるやちる。そして二人じゃれあいながら歩いていたらいつの間にかやちるの家に到着した。


「どうぞ、はいって~」
そういいながら草履を脱ぐやちる。
見た感じは日本家屋と似ているような佇まいの一軒家。
「やちるちゃん、今更だけどお家の人に断りもなしに来ちゃったけど大丈夫かな?」
「やだなーアリスちゃん。あたしこうみえてもちゃーんと一人暮らしできているんだよ!えっへん」
そういいながら自分の胸をたたくやちる。
「そうなんだ!すごいね!」
18歳の高校3年生であるアリスは当然実家暮らし。自分より小さな女の子が一人暮らしをしている事実に純粋にすごいと感動したのであった。
「もうすぐ夜ご飯の時間だから、ご飯食べよ!」
そう言いながらやちるはキッチンに歩いていく。
「あ、私も何か手伝うよ!」
助けてもらった上に泊めてもらう立場なのに、ただ座って待っているだけなんて出来ないとアリスもキッチンへ向かう。
しかしキッチンでの光景に本日何度目かの声が出ない状況になった。

「・・・・・・。」
「ふんふ~ん」
「あ、あの、やちるちゃん?それは何?」
「ん~?アリスちゃん見たことない?これはね、金平糖っていうんだよ~!甘くてすっごくおいしいんだよ~!」

キッチンでの光景、それはやちるが鼻歌を歌いながら業務スーパーに売っていそうな大容量サイズの金平糖をお皿に入れている姿であった。

「金平糖はわかるんだけど、もしかしていつもこれ食べてるの?」
「ん~ん!今日はびゃっくんも、つるりんも、らんちゃんにも会わなかったからご飯は特別に金平糖なの!みんなご飯食べなさーいって五月蠅いんだもん~!」
「ふふふ、なるほどね。じゃあ、今晩のご飯は私が作ります!」
「え~アリスちゃんご飯作れるの?すごーい!」
「ふふふ、まあ家でも作ってたからね。簡単なものしか作れないけど、、、よっと」
冷蔵庫を開けて中身を確認する。食材が結構揃っているのは、先ほど名前が出てきたびゃっくん、つるりん、らんちゃん辺りが入れてくれたのかな?と勝手に想像してみる。

(それにしても、つるりんって中々なネーミングだよね・・笑)
つるりんと名付けられた人の頭を想像して笑ってしまうアリス。

「どうしたの?」
「ふふふ、何でもないよ。じゃあ、ご飯作るからお米炊こうかな」
「じゃあ、あたしがやるね~・お米くらい炊けるんだからね~えへへ」
いきなり笑い出したアリスを心配しながら、自分は米くらい炊けるんだ!と自信満々にコメを炊き始めるやちる。


「できた!」
今日のメニューはハンバーグ。まさかこの世界にも普通にお肉が存在したとは・・。
何の肉かは聞かないようにして、やちるにひき肉にしてもらった。

「おいしい!!おいしいよ!アリスちゃん!!」
「ふふ、よかった~」
デミグラスソース風のハンバーグもどきを笑顔で頬張るやちる。
「やちるちゃんが炊いてくれたご飯もとってもおいしい!」
釜土で炊いたご飯は、お米一粒一粒が立っていて本当においしいものだった。
「あたし、こんなにおいしい料理初めて食べた!お肉ってこんな風になるんだね!粉々にしてって言われた時にはどうなるのかと思ったけど!笑」
そう言いながらハンバーグもどきを完食するやちる。
どうやらこの世界の食事は和食が中心らしい。
これなら、当分は自分の中のレパートリーだけで過ごせそうだなと安心するアリスであった。


☆☆☆☆☆☆

「うふふ、明日なんて話しかけようかしら。はじめまして、かわいい子ちゃんとかかしら?うふふふふ」
一部キャラ崩壊しながら翌日アリスに会えることを楽しみにしている乱菊なのであった。
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