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君のとなり

原作: BLEACH 作者: konayi
目次

初めまして異世界

ここは・・・どこ?
ん?ん?ん?
全体的に白い?白い建物がたくさんあるなあ・・・

・・・まってまってまって・・・思い出そう・・。
・・・確か今日は、朝起きて学校に行くために準備をして
家を出て空を見上げたら大きな穴が開いていて
(うっわ、なにあれ・・)
とか思って歩き出そうとしたら見知らぬ世界にいると・・。
どういうこと!?これなに?どこなの?なんで!?!?
頭の中はパニック状態。しかし幸か不幸か周りには誰もいない。

「とりあえず、人に会うかもしれないから歩こうかな・・」
とぼとぼ一人で歩き始めた私。
「誰かいませんか~?誰か~」
一応声を出しながら歩いてみる。
(異世界転生ものならここで何かトラブルがあったりするんだけどな)
そんなことを思いついたその時

「よぉ。見ねえ顔だな」

空から声が降ってきた。
上を見上げると
「!」
なんとも大きい男の人がいるじゃありませんか!
「あ、どうも。あの、ここはどこで・・・!!?」
「あ?」
どこですか?と聞きたかったが言葉が続かなかった。何故なら、その人は右目に眼帯を、左目には額から口元にかけて一直線の傷がある大男だったから。
しかも身にまとっている服は着物のような、袴のようなもの。その上には袖が破れている白い羽織。
(普通の人間じゃない)
驚きと恐怖で声が出ない。

「なんだ?てめぇどっから来やがった。」
「いや、あの・・」
震える声で答えようとするが上手く言葉にならない。

「も~剣ちゃん脅えてるじゃん!だめだよ、女の子には優しくしないと!めっ」
その時かわいらしい声が聞こえた。見上げると、その大男の方に小さなピンクの髪の可愛らしい女の子が乗っている。
「ごめんね~?剣ちゃん顔怖いからさ~大丈夫~?剣ちゃんこんなかわいい子が怪しいやつなわけないじゃん!」
「誰が顔怖いだ!んなこたぁ分かってんだよ。まぁ侵入者にしては細いし弱っちい感じだな。わるかったな、ビビらせるつもりはなかったんだけどよ」
「顔が怖いからびっくりしちゃったね(笑)」
「おぃ、やちるいい加減にしろよ」

「ふふふ・・」
目の前で繰り広げられるコントのようなやりとりについつい笑ってしまった。
「っ!」
大男が一瞬驚いたように目を見開いたのは気のせいかな?
少しだけ緊張が解けた私は大きく深呼吸をした。
「初めまして、私はアリスと申します。家を出たらここにいたので、何が何だかさっぱりで・・。すみません・・」
二人のやりとりのおかげで少し冷静になれたが、今までの状況を口に出して改めてこれは紛れもない現実であることを実感した。

「ん~なんかよくわかんないけど、帰るお家が無いってことなんだよね?じゃあ、あたしの家に来ればいいじゃん!ね?いいでしょ~剣ちゃん?」
「よくわからんが、やちるがいいならいいんじゃないか?こんなとこに放置して何かあったら寝覚めが悪ぃしな。」
目の前のお二人は揃ってそんなことを言ってくれる。
こんな素性の知れない怪しい女を家に招き入れてくれるというのだ。

「自分で言うのもあれなんですが、本当にいいんですか?こんな素性の知れない女を家に招き入れて・・。」
自分で言っていて悲しくなる。
「いいよ~大丈夫だよ~!あたしお姉ちゃんと遊びたいし!!」
「どう見てもそんな弱っちい奴が反逆者には見えねぇしな。ま、明日は隊舎に連れて来いよ。ジジイには俺から地獄蝶飛ばしとくからよ」
そう言ってどこかに行ってしまった大男。
残った私とピンク髪の女の子。
「あの~・・」
「じゃあ、いこっか!!」
そう言って私の手を引いて歩く女の子。
この子も見たことない服装だなあ・・。あ、腕に腕章みたいなのついてる。
「十一・・?」
「そうなの!あたし十一番隊副隊長の草鹿やちる!よろしくねアリスちゃん!」
「あ、はい。よろしくお願いします。あと迷惑かけて本当にごめんなさい。」
「アリスちゃん、こういう時はありがとうでいいんだよ~!事情はよくわかんないからいっぱい教えて?そして遊ぼう!!」
「ふふふ・・ありがとうやちるちゃん。うん、遊ぼう!」

こうして私の未知なる場所での生活が始まるのであった。


☆☆☆☆☆☆


「なぁ、松本どう思う?あの子」
「日番谷隊長~のぞき見ですか~?いやだ~ムッツリ~」
「誰がのぞき見のムッツリだ!!そうじゃなくてだな・・!」
「はいはい、わかってますよ~。あの可愛い女の子ですよね?ぜひ女性死神協会の仲間入りさせなければと思っています!」
「いや、そういうんじゃなくてだな・・。はぁ・・。もういい」
「冗談ですよ~半分(はーと)ちゃーんと素性調べますって。そのためにはまず接触ですよね!明日にでも十一番隊に顔出しに行きますね~」
「半分かよ!わかってるならいいんだ。頼んだぞ」
「はいは~い」


☆☆☆☆☆☆


「なんやかわいい子がおるなぁ」
「だめですよ、市丸隊長」
「まだ何もしてないし言ってないじゃない~!!イヅルの意地悪!ぷんぷん」
「キャラ崩壊してます、隊長」
「まあ、僕は何もしないで見守ることにするよ~」
「そうして下さいよ。問題起こさないでくださいよ」
「信用ないな、僕・・」


やちると二人歩く姿をひっそりと4人の隊長、副隊長が眺めているのであった。
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