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真選組の女の子

原作: 銀魂 作者: 神崎しおり
目次

沖田のバズーカ

銀時は目を覚ました瞬間、アリスに抱きついていることに気づき、急いで突き放したのだ。

何やってんだ俺はー!という感じで。

「別に、いいですよ。それに、そのままでもよかったのに」

予想外のアリスの返答に一瞬固まる銀時。そしてすぐに顔を赤くし、そのままでもよかったって、どういうことー!?と考え出した。

ピンポーン

すると、チャイムが鳴った。


「誰だぁ?こんな朝っぱらから・・・・・・」

銀時はチャイムの音で我に返り、玄関へと向かった。ちなみに神楽はまだ眠っていた。

「旦那ぁ、アリス迎えにきやしたー」

「沖田君か、わざわざ迎えに来るたぁ、ごくろうさん。つーかなんで知ってんだ?」

「近藤さんに聞きやしたァ。さ、アリス。帰りやすぜェ」

「う、うん。じゃあまたね、銀さん」

「おう、またな」

沖田君なんて来なくてよかったのに、と心の中で思う銀時なのであった。

そしてアリスは、総悟の様子がなんだか変なことに気がついた。

「総悟?なんか怒ってる?」

「別に怒ってやせん。さ、これをつけなせェ」

そう言うと沖田は鎖つきの首輪をちらつかせた。

「だからなんでっもう嫌だよ私はっ」

両手を突き出して拒否をするアリスだが、その両手首に、ガチャリと縄付きの手錠がされた。

「え・・・・・・?」

「俺の許可なく万事屋なんかに泊まった罰ですぜェ」

「やっぱり怒ってんじゃん、もー、外してよこれ!」

沖田はその言葉は無視し、まあ俺に言っても泊まらせはしやせんけど。と小さくこぼした。

雨はすっかり止んだものの、風が吹いている。強風というほどでもなく、冷たくて寒いわけでもないが、アリスは不満に思っていた。

そう、アリスの今の格好はスカート。いたずら風がぴゅーぴゅーとアリスのスカートを時たまめくっている。

めくれるスカートをおさえたくても、アリスの両手は動かすことができない。

「あの、総悟さん・・・・・・スカートがめくれて、抑えたいんだけど」

と恥ずかしそうにアリスは言うが、ちらりとアリスの方を見ると総悟は

「そのままでいればいいじゃねぇかィ」

とありえないことを言ってきた。

いや、周りの人見てるし。早朝で人が少ないとはいえ、かなり恥ずかしいんだけど!

これ以上訴えてもかなわないことを知っているアリスは、その状態のまま渋々歩くしかなかった。

沖田はたまに後ろのアリスの様子、スカートの様子を確認し、含み笑いをしている。

Sというよりは変態なのではないだろうか。

この日からアリスがしばらく隊服のスカートをはくことはなかったという。

2人とも屯所につき、沖田の手錠から解放されたアリス。沖田はそのまま自分の部屋へと戻っていってしまった。

まったく、恥ずかしい目にあったわ・・・・・・と思いながらアリスは部屋に戻った。

そしていつの間にか眠りについて、気づけば昼頃となっていた。

アリスが部屋を出ると、ミントンの素振りをしている山崎を見かけた。

「あ、アリスちゃん!よければ一緒にミントンやる?」

山崎のアリスに対する呼び方がいつの間にかさん付けからちゃん付けになり、敬語もなくなっている。

しかし、そんな山崎にいつもの優しい笑顔ではなく、怪しげな笑顔を向けてからアリスは

「土方さぁーん!山崎が仕事さぼってミントンしてますー!!」


「山崎ぃぃぃ!!てめぇ何してんだコノヤロー!!」

アリスの声を聞き、すぐに土方がやってきた。

「ぇえええ!?アリスちゃん!?なんでぇぇー!!」

山崎はわけがわからない、という感じで恐怖に怯えた顔で逃げていった。

アリスは、沖田によって羞恥をうけたことにより腹が立っており、山崎に八つ当たりをしたのだ。

文句なら総悟に言ってねーと思いながら黒い笑みで山崎を見送るアリス。この子、けっこう腹黒?

「北条ー!お前も仕事さぼって万事屋んとこ行ってただろがぁ!待ちやがれぇ!!」

「え?あ、そうだったぁぁー!きゃぁぁぁ!」

と言いながら、山崎の後を追うように逃げるアリス。

・・・・・・要するに、八つ当たりなんてするもんじゃないですね。

その様子を一部始終見ていた沖田は、くすくすと笑っていた。


局長室の前で、隊士達が集まっているのを目にする。

「皆さん、何してるんですか?」

私は声をかけてみた。

「あぁ、アリスちゃんか。なんか局長が、知らない男の人と話してるんだよ。誰だあいつ」

「最初は松平のとっつぁんでもいらっしゃってるのかと思ったんだが、それにしては声が若い」

「除いてみると、顔も若い」

ふ~む、と不思議そうな顔をしながら局長室を覗き込む隊士達に混じって私も除いてみようと、顔を前に出す。

私が除いてみようと局長室の襖に顔を近づけた瞬間。

ドゴォオォン

と大きな音が聞こえたとともに、私の体は浮いた。


私はしばらく何が起こったのか理解ができなかったが、どうやら総悟が後ろからバズーカをうってきた模様。

近藤さんと客人も、いきなり隊士達が部屋にとんできたため驚きを隠せない様子。

「沖田隊長!?いきなり何するんですか!」

隊士の1人がそう言ってみるものの沖田は。
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