変わらない日々
和葉視点
春の風が、制服の袖をそっと揺らした朝。
教室の窓の向こう、校門へ続く坂道を、誰かが全力で駆け上がってくるのが見えた。
スカートの裾を押さえながら、必死の形相。
――茜や。……またギリギリやな、ほんま。
手でスカートの裾押さえて、顔は真剣そのもの。
でも、あの必死な顔見ると、なぜか笑けてくる。
それにしても――
「おったおった!」
ドアがガラッと開いた瞬間、息を切らせて茜が入ってくる。
いつもの元気な声、いつものテンション。
茜「和葉〜、ちょ、ええネタ持ってきたで!」
和葉「なんな、朝からやかまし……」
茜「平次、今度の休みに東京行くんやて。コナンくんとこらと、花見やて!」
和葉「えっ、東京……? 花見?」
あまりに突然のことで、一瞬言葉が詰まった。
茜「そやそや。蘭ちゃんが“満開の桜見たい〜”って言うたらしくてな?それで、平次も誘われたみたいやで。」
和葉「ふ、ふ〜ん……そうなんや」
平静を装って返したけど、胸の奥がちょっとだけ騒いだ。
茜「でなでな、ウチ、言うたんやで。
“和葉も行くやろ?”って。ほな、平次な――顔がちょおぉっと赤なってた!」
和葉「……うそやろ!?」
茜「ほんまやってば〜!あんたのことやと、いつもムキになって否定するくせに、その時だけ“あ、ああ……”とか言うてたもん!」
和葉「なっ、なにそれっ!!や、やめてよもう〜!!」
顔がカーッと熱くなるのを、アタシはごまかすように茜の肩をバシッと叩いた。
でも、茜はニヤニヤ笑いながら全然気にしてへん。
茜「ほらほら〜、そうやって照れる和葉が一番おもろいねん。……でもな、ほんまに、行ったほうがええと思うで?」
和葉「……え?」
茜「いつも背中押してるんはウチやけど。それでも、踏み出すのは和葉やからな!」
茜の言葉に、アタシは一瞬だけ黙って、
でもすぐ、笑ってうなずいた。
和葉「うん。……ありがと、茜」
チャイムが鳴って、教室がざわつき出す。
【放課後】
平次「なあなあ、今日もギリギリやったな、お前」
茜「うっさいわ!信号で止まっとっただけやっちゅーねん」
和葉「アタシも見てたで~。茜が慌てて走ってくる姿!」
茜「ちょっと!和葉までやんの~?」
茜の笑い声が風に乗って響く。
アタシらの日常は、今日も変わらずあったかくてにぎやかや。
――きっと明日も、こんな感じなんやろな。
春の風が、制服の袖をそっと揺らした朝。
教室の窓の向こう、校門へ続く坂道を、誰かが全力で駆け上がってくるのが見えた。
スカートの裾を押さえながら、必死の形相。
――茜や。……またギリギリやな、ほんま。
手でスカートの裾押さえて、顔は真剣そのもの。
でも、あの必死な顔見ると、なぜか笑けてくる。
それにしても――
「おったおった!」
ドアがガラッと開いた瞬間、息を切らせて茜が入ってくる。
いつもの元気な声、いつものテンション。
茜「和葉〜、ちょ、ええネタ持ってきたで!」
和葉「なんな、朝からやかまし……」
茜「平次、今度の休みに東京行くんやて。コナンくんとこらと、花見やて!」
和葉「えっ、東京……? 花見?」
あまりに突然のことで、一瞬言葉が詰まった。
茜「そやそや。蘭ちゃんが“満開の桜見たい〜”って言うたらしくてな?それで、平次も誘われたみたいやで。」
和葉「ふ、ふ〜ん……そうなんや」
平静を装って返したけど、胸の奥がちょっとだけ騒いだ。
茜「でなでな、ウチ、言うたんやで。
“和葉も行くやろ?”って。ほな、平次な――顔がちょおぉっと赤なってた!」
和葉「……うそやろ!?」
茜「ほんまやってば〜!あんたのことやと、いつもムキになって否定するくせに、その時だけ“あ、ああ……”とか言うてたもん!」
和葉「なっ、なにそれっ!!や、やめてよもう〜!!」
顔がカーッと熱くなるのを、アタシはごまかすように茜の肩をバシッと叩いた。
でも、茜はニヤニヤ笑いながら全然気にしてへん。
茜「ほらほら〜、そうやって照れる和葉が一番おもろいねん。……でもな、ほんまに、行ったほうがええと思うで?」
和葉「……え?」
茜「いつも背中押してるんはウチやけど。それでも、踏み出すのは和葉やからな!」
茜の言葉に、アタシは一瞬だけ黙って、
でもすぐ、笑ってうなずいた。
和葉「うん。……ありがと、茜」
チャイムが鳴って、教室がざわつき出す。
【放課後】
平次「なあなあ、今日もギリギリやったな、お前」
茜「うっさいわ!信号で止まっとっただけやっちゅーねん」
和葉「アタシも見てたで~。茜が慌てて走ってくる姿!」
茜「ちょっと!和葉までやんの~?」
茜の笑い声が風に乗って響く。
アタシらの日常は、今日も変わらずあったかくてにぎやかや。
――きっと明日も、こんな感じなんやろな。
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