ネット喫茶.com

オリジナル小説や二次創作、エッセイ等、自由に投稿できるサイトです。

メニュー

我ら関西組!

原作: 名探偵コナン 作者: 北原りりな
目次

変わらない日々

和葉視点

春の風が、制服の袖をそっと揺らした朝。
教室の窓の向こう、校門へ続く坂道を、誰かが全力で駆け上がってくるのが見えた。
スカートの裾を押さえながら、必死の形相。
――茜や。……またギリギリやな、ほんま。

手でスカートの裾押さえて、顔は真剣そのもの。
でも、あの必死な顔見ると、なぜか笑けてくる。

それにしても――

「おったおった!」
ドアがガラッと開いた瞬間、息を切らせて茜が入ってくる。
いつもの元気な声、いつものテンション。

茜「和葉〜、ちょ、ええネタ持ってきたで!」

和葉「なんな、朝からやかまし……」

茜「平次、今度の休みに東京行くんやて。コナンくんとこらと、花見やて!」

和葉「えっ、東京……? 花見?」

あまりに突然のことで、一瞬言葉が詰まった。

茜「そやそや。蘭ちゃんが“満開の桜見たい〜”って言うたらしくてな?それで、平次も誘われたみたいやで。」

和葉「ふ、ふ〜ん……そうなんや」

平静を装って返したけど、胸の奥がちょっとだけ騒いだ。

茜「でなでな、ウチ、言うたんやで。
 “和葉も行くやろ?”って。ほな、平次な――顔がちょおぉっと赤なってた!」

和葉「……うそやろ!?」

茜「ほんまやってば〜!あんたのことやと、いつもムキになって否定するくせに、その時だけ“あ、ああ……”とか言うてたもん!」

和葉「なっ、なにそれっ!!や、やめてよもう〜!!」

顔がカーッと熱くなるのを、アタシはごまかすように茜の肩をバシッと叩いた。
でも、茜はニヤニヤ笑いながら全然気にしてへん。

茜「ほらほら〜、そうやって照れる和葉が一番おもろいねん。……でもな、ほんまに、行ったほうがええと思うで?」

和葉「……え?」

茜「いつも背中押してるんはウチやけど。それでも、踏み出すのは和葉やからな!」

茜の言葉に、アタシは一瞬だけ黙って、
でもすぐ、笑ってうなずいた。

和葉「うん。……ありがと、茜」

チャイムが鳴って、教室がざわつき出す。


【放課後】

平次「なあなあ、今日もギリギリやったな、お前」

茜「うっさいわ!信号で止まっとっただけやっちゅーねん」

和葉「アタシも見てたで~。茜が慌てて走ってくる姿!」

茜「ちょっと!和葉までやんの~?」

茜の笑い声が風に乗って響く。
アタシらの日常は、今日も変わらずあったかくてにぎやかや。
――きっと明日も、こんな感じなんやろな。
目次

※会員登録するとコメントが書き込める様になります。