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180cmカップル2

ジャンル: 現実世界(恋愛) 作者: rodann
目次

180cmカップル達の両親やってくる

ある休日の昼頃、何気ないような1日と思うが、しかし僕達にとっては大変な日になる。
理由は主に2つある
1つ目は朝から掃除をしている為、皆が常に家の中で動いてる。
2つ目は…僕達の両親が今日やってくるのだ。
遡ること、昨日の夕方…。
秋恵姉ちゃんのスマホから両親からの連絡が入り、『明日の昼頃、私達家にやってくるから~。』と伝えたのだ。

それを聞いて皆大忙し、寝泊まりを予想して部屋の掃除をしたり布団を敷いたりと大変なのだ。
しかもどちらか片方じゃない、両方、僕の両親と蒼ちゃんの両親がやってくるのだから何としてでもあの人達が寝れる場所は確保しないと行けない。

蒼「本当に…突然すぎますよね…。」

恭平「そうだよ…4人分の寝床を確保するの大変だわ…。」

ただでさえも5部屋全て使っている訳だから、4人分の寝床を確保するなんてほぼ不可能だ。
だから僕達が考えたのは僕と蒼ちゃん以外の部屋にそれぞれ一人ずつ寝るというのと、リビングに男性陣の分の布団を敷いて女性陣はうちの女性陣が使ってる部屋のどれかで寝るという2つの選択肢だ。
どちらにしても僕と蒼ちゃんの部屋は使わないという意向は変わらない。
だがどうしてこうなったのかは、察するにあたって前者だと僕と蒼ちゃんを除くと女性は3人だが、男性は光久君だけ、そうなるとそれぞれの部屋に一人ずつ寝るとすれば…必然的に女性陣の部屋にどちらかの父親が寝ることになってしまう。
いくらそれなりの絆が有るとは言え、同じ部屋で男女が寝るなんて事は正直言って女性側にしたらキツイのは間違いないだろう…。
そうならない為に後者の考えが生まれた、差別的になりかねないが…幸いにもリビングには二人分布団を敷けるスペースはある。
そうなれば、女性陣のストレスも無くなるから一応問題無くなるだろう。

だがこれが最後にして最大の問題、シンプルに両親達がそれを承諾してくれるか…。

秋恵「一応スペースは作っておいたよ。」

奈緒美「ただ姉ちゃんさ、あの人達が分かってくれるかな?」

秋恵「でも…何とかして分かって貰うしか無いと思うけど…。」

姉ちゃん達も困ってるみたいだ。
まあ、どうにかして分かって貰うしか打開策は無い訳だ。

ピンポーン!

秋恵「あっ…! ちょっと行ってくるね!」

インターホンが鳴り、秋恵姉ちゃんが真っ先に玄関へと向かった。
まあ…勿論だが…。

ガチャ…

??「おお~久しぶりだな、子供達よ!」

??「元気にしてた?」

リビングの入り口が開くと、やって来た僕らの両親。
僕達、国枝家一家の父親泰典(やすのり)と、母親の美里(みさと)。
そして蒼ちゃんの神山家一家の父親周五郎(しゅうごろう)さんと、母親の英美(ひでみ)さん。
会うのは一体いつぶりなんだろう…多分1年以上は会ってない事は確かだ。

泰典「恭平、大きくなったな~! お前の大学の入学祝い以来か?」

恭平「はぁ…相変わらず海外での生活はどうなの、父さん、母さん?」

実を言えば、お互いの両親共に海外。
国名を言うとイギリスで会社を経営してるのだ。
ちなみにうちの父さんが社長、周五郎さんは副社長、お互いの母さんはそれぞれの夫の秘書を担当してる。

美里「まあ、何事も無いと言うか…白飯が食べられないのと、トイレが難しいってだけかな?」

恭平「何じゃそりゃ。」

周五郎「しかし何だ、恭平君は法学部に通ってるんだっけ?」

恭平「えぇ、弁護士を目指しているので。」

周五郎「そりゃスゴい! 私とは偉い違いだ!」

恭平「会社経営してる方がもっとスゴいと思いますが…。」

褒めてくれてるのは分かってても、将来の稼ぎで考えたら足元に及ばない事を考えると…僕には皮肉にしか感じない…。

周五郎「しかしあれか? 恭平君と蒼は付き合ってるのか?」

恭平「ブブッ! な…はぁ…!?」

ここで周五郎さん、突然の爆弾発言。
思わず吹いてしまう僕だが、対象になってる蒼ちゃんも顔を赤らめている。

英美「そうそう、もう結婚してもOKな歳なんだし付き合ってても問題ないと思うけど?」

恭平「何言ってるんですか!?」

周五郎さんに続いて奥さんの英美さんまでも訳の分からない事を…と言うか!
何で結婚に至るの!?
何言ってるんだこの夫婦!?

泰典「そうだな、確かに俺は反対しないぞ。 生活費くらいなら俺達が出してやるから。」

恭平「話に拍車かけるな!」

今度はうちの父まで…あんたのおかげで話がややこしくなるっちゅーねん!

美里「ちょっとお父さん! 二人ともまだ大学生なのよ? そういうのは大学を卒業してからでも遅くないでしょ?」

恭平「うん…まあ…うん…。」

母さんがフォローに入り、場は何とか収まるが…。
だが母さんの言ってる内容も、3人と比べたらマシなだけであって、結構ヤバめの発言してるからね!

するとそんな煽りに耐えられないのか蒼ちゃんが…。

蒼「もう既にボク達、付き合ってますよーっ!!」

何と付き合ってる事を両親達に暴露してしまった…。
おい!
そんな事したら…。

恭平「あ…あの…。」

僕は両親達の方を見ると、4人全員目をキラキラに輝かせてしまってる。
もうダメだ…完全に嬉しそうな顔をしてやがる…。

恭平(今日は地獄になりそうだ…。)
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