19
炭次郎達がご飯を作り終えて部屋に戻るとねずこを抱いたまま静かに眠っている彼女をみて驚いていた。
その顔に涙の跡があったことにも。
いつもなら騒ぎ立てる猪之助も静かに着席し、ただその様子を見ていた。
炭次郎「やっぱり…ゆりえさん疲れてたんだな…」
善逸「ねずこちゃんに安心したのかな?」
カナヲ「ど、どうする?あの体制のままはしんどいだろうし…」
猪之助「起こして布団で寝かせりゃいいだろ!」
善逸「え、起こしちゃうの?かわいそうじゃない?!」
炭次郎「うーん。」
4人が悩んでいるとゆりえは目を覚したのかぴくりと動くと顔を上げた。
「あっ…すみません。私ったら…」
炭次郎「いえ!俺達こそ煩くてすみません…」
「いえいえ。…ねずこさん眠ってしまわれたようなのですが…。お布団を敷いて寝かせてあげたいのですがこの状態だと動けなくて…その…申し訳ないのですが…」
猪之助「どこだ!布団!」
「そこの押し入れの中です。すみません。ありがとうございます。」
猪之助「子分の面倒を見るのは親分の役目だからな!」
猪之助はそう言うと布団を敷き始め、炭次郎達はご飯の準備をしていた。
「何から何まですみません…」
申し訳なさそうにそう言う彼女に皆んなは気にするなと笑顔を向けた。
炭次郎「さぁ、ゆりえさんも食べましょう!」
「あ、いえ、私は…」
善逸『迷ってる音…?なにを困ってるんだろう…』
カナヲ「ゆ、りえさん…?」
炭次郎「何か迷ってますか?」
「あ、えっと…しばらく食事という食事をとっていなかったので…」
猪之助「食わねえと強くなれねーんだぞ!」
善逸「あ!お前先に食うなよな!」
炭次郎「食べられない理由でもあるんですか?」
「私は弱いので…食事を取る時間があるのなら鍛錬をしなければならないので…。ですが今皆様が作ってくださってとても嬉しく、ありがたいのですが…どうしたものかと…」
カナヲ「た、食べましょう!」
善逸「えっ!食べずに鍛錬?!そんなの無理だよぉ~!死んじゃうよぉ~!」
炭次郎「腹が減っては戦はできぬですよ!さ!ゆりえさんも食べましょう!お口に合えばいいですけど!」
炭次郎はそう言ってにっこり微笑むとゆりえを席に案内した。
全員が手をつけるのを見届けてから彼女は箸を取った。
「いただきます…」
そう言って口に運んだのは炭次郎の炊いたご飯だった。
一口、口に運んだ後、彼女は皆んなが賑やかに食事をする様子を見つめて涙を流した。
善逸「えっ?!えっ?!どうして泣いてるのっ?!」
炭次郎「そんなに不味かったですか?!」
猪之助「んぁ?美味いぞ!」
善逸「お前じゃねぇよ!」
カナヲ「;」
「いえ…、あまりに美味しくて、それに…私ごときが皆さんとこうしてお食事ができて…どうしたものか、涙が勝手に…。すみません、お見苦しい姿を…」
カナヲ「たっ、炭次郎はお米を炊くのが上手いんですっ…!」
「えぇ、本当に…美味しい…」
善逸「み、見苦しくないです!寧ろ美し…」
炭次郎「まだまだありますよ!」
猪之助「お前食わねぇのか?」
猪之助はそう言って善逸のおかずを1つ奪うと善逸がそれに絡み出して賑やかだった。
なんでしょうか、この賑やかな心地よさは…
いつぶりでしょうか、食べ物を口にしておいしいと感じたのは…
なんて心地よく楽しいのでしょう…
この時間がずっと続けばいいのに…
そんなことを考えても仕方がありませんね。
今はこの心地よさに身を委ねましょう。
そうして自然と口元は緩んだ。
カナヲ「あっ…」
善逸「笑った…?」
猪之助「お前、その顔の方がいいぞ。」
猪之助はそう言いながらまた善逸のおかずを盗み食いした。
善逸「あぁ!だから自分の食えってー!!」
炭次郎「ゆりえさん、笑っている方がいいです。」
「えっ…すみません、笑ってしまって…」
炭次郎「いえ!むしろその方がいいです!」
善逸「そうだよ!せっかくび、美人なんだし!」
「そんな、もったいないお言葉です…。」
私はそう言った後何とも言えない温かい感情にどうしていいかわからなくなりました。
「ご馳走様でした。残りは明日頂いてもいいですか?」
炭次郎「あ、はいっ!」
「では湯浴み出来る様にお風呂を焚いてきますので皆様はごゆっくり。」
そう言って私は部屋を後にしました。
そのあと皆様が交代で湯浴みをしている間にお布団の用意をしました。
善逸「あれ、ゆりえさんのお布団は?」
「私は…」
猪之助「なんだ!布団あるじゃねーか!」
猪之助はそういうと押し入れから布団を取り出し乱暴にみんなの布団の隣に敷いた。
「でも私は…」
そう言いかけたゆりえの服の裾をつかんだのはカナヲで。
何を言おうか迷っているようだった。
炭次郎「カナヲもゆりえさんがいた方がいいでしょうし!」
「私がお邪魔してもいいんですか?」
善逸「だってここゆりえさんのお屋敷だし!」
そうして結局全員で仲良く布団を並べて眠ることになりました。
翌朝になってもねずこさんは眠ったままでしたがまた皆さんと朝食を共にし皆さんをお見送りすることになりました。
その顔に涙の跡があったことにも。
いつもなら騒ぎ立てる猪之助も静かに着席し、ただその様子を見ていた。
炭次郎「やっぱり…ゆりえさん疲れてたんだな…」
善逸「ねずこちゃんに安心したのかな?」
カナヲ「ど、どうする?あの体制のままはしんどいだろうし…」
猪之助「起こして布団で寝かせりゃいいだろ!」
善逸「え、起こしちゃうの?かわいそうじゃない?!」
炭次郎「うーん。」
4人が悩んでいるとゆりえは目を覚したのかぴくりと動くと顔を上げた。
「あっ…すみません。私ったら…」
炭次郎「いえ!俺達こそ煩くてすみません…」
「いえいえ。…ねずこさん眠ってしまわれたようなのですが…。お布団を敷いて寝かせてあげたいのですがこの状態だと動けなくて…その…申し訳ないのですが…」
猪之助「どこだ!布団!」
「そこの押し入れの中です。すみません。ありがとうございます。」
猪之助「子分の面倒を見るのは親分の役目だからな!」
猪之助はそう言うと布団を敷き始め、炭次郎達はご飯の準備をしていた。
「何から何まですみません…」
申し訳なさそうにそう言う彼女に皆んなは気にするなと笑顔を向けた。
炭次郎「さぁ、ゆりえさんも食べましょう!」
「あ、いえ、私は…」
善逸『迷ってる音…?なにを困ってるんだろう…』
カナヲ「ゆ、りえさん…?」
炭次郎「何か迷ってますか?」
「あ、えっと…しばらく食事という食事をとっていなかったので…」
猪之助「食わねえと強くなれねーんだぞ!」
善逸「あ!お前先に食うなよな!」
炭次郎「食べられない理由でもあるんですか?」
「私は弱いので…食事を取る時間があるのなら鍛錬をしなければならないので…。ですが今皆様が作ってくださってとても嬉しく、ありがたいのですが…どうしたものかと…」
カナヲ「た、食べましょう!」
善逸「えっ!食べずに鍛錬?!そんなの無理だよぉ~!死んじゃうよぉ~!」
炭次郎「腹が減っては戦はできぬですよ!さ!ゆりえさんも食べましょう!お口に合えばいいですけど!」
炭次郎はそう言ってにっこり微笑むとゆりえを席に案内した。
全員が手をつけるのを見届けてから彼女は箸を取った。
「いただきます…」
そう言って口に運んだのは炭次郎の炊いたご飯だった。
一口、口に運んだ後、彼女は皆んなが賑やかに食事をする様子を見つめて涙を流した。
善逸「えっ?!えっ?!どうして泣いてるのっ?!」
炭次郎「そんなに不味かったですか?!」
猪之助「んぁ?美味いぞ!」
善逸「お前じゃねぇよ!」
カナヲ「;」
「いえ…、あまりに美味しくて、それに…私ごときが皆さんとこうしてお食事ができて…どうしたものか、涙が勝手に…。すみません、お見苦しい姿を…」
カナヲ「たっ、炭次郎はお米を炊くのが上手いんですっ…!」
「えぇ、本当に…美味しい…」
善逸「み、見苦しくないです!寧ろ美し…」
炭次郎「まだまだありますよ!」
猪之助「お前食わねぇのか?」
猪之助はそう言って善逸のおかずを1つ奪うと善逸がそれに絡み出して賑やかだった。
なんでしょうか、この賑やかな心地よさは…
いつぶりでしょうか、食べ物を口にしておいしいと感じたのは…
なんて心地よく楽しいのでしょう…
この時間がずっと続けばいいのに…
そんなことを考えても仕方がありませんね。
今はこの心地よさに身を委ねましょう。
そうして自然と口元は緩んだ。
カナヲ「あっ…」
善逸「笑った…?」
猪之助「お前、その顔の方がいいぞ。」
猪之助はそう言いながらまた善逸のおかずを盗み食いした。
善逸「あぁ!だから自分の食えってー!!」
炭次郎「ゆりえさん、笑っている方がいいです。」
「えっ…すみません、笑ってしまって…」
炭次郎「いえ!むしろその方がいいです!」
善逸「そうだよ!せっかくび、美人なんだし!」
「そんな、もったいないお言葉です…。」
私はそう言った後何とも言えない温かい感情にどうしていいかわからなくなりました。
「ご馳走様でした。残りは明日頂いてもいいですか?」
炭次郎「あ、はいっ!」
「では湯浴み出来る様にお風呂を焚いてきますので皆様はごゆっくり。」
そう言って私は部屋を後にしました。
そのあと皆様が交代で湯浴みをしている間にお布団の用意をしました。
善逸「あれ、ゆりえさんのお布団は?」
「私は…」
猪之助「なんだ!布団あるじゃねーか!」
猪之助はそういうと押し入れから布団を取り出し乱暴にみんなの布団の隣に敷いた。
「でも私は…」
そう言いかけたゆりえの服の裾をつかんだのはカナヲで。
何を言おうか迷っているようだった。
炭次郎「カナヲもゆりえさんがいた方がいいでしょうし!」
「私がお邪魔してもいいんですか?」
善逸「だってここゆりえさんのお屋敷だし!」
そうして結局全員で仲良く布団を並べて眠ることになりました。
翌朝になってもねずこさんは眠ったままでしたがまた皆さんと朝食を共にし皆さんをお見送りすることになりました。
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