ネット喫茶.com

オリジナル小説や二次創作、エッセイ等、自由に投稿できるサイトです。

メニュー

春が訪れるかも

原作: その他 (原作:花より男子) 作者: inoiti
目次

桜子の決断

もう空港だ。
なるべく早くマカオを離れたい。
理由は簡単。マークがいる国だから。
マークのおかげで、自分が惚れやすい事が分かった。
そこは感謝だ。
これからは気を付けようと思う。
お土産を買い忘れた。
マークの事があったから何も出来なかった。
空港のお店で買わなければ。
杏仁餅というクッキーを見つけた。
イギリスに無理やり連れてかれた時、
あきらと食べたアイシングクッキーを思い出した。
甘さ控えめで紅茶とよく合うクッキーだった。
あのカフェでも色々あったな。
豚肉が入っている物もある。
クッキーに豚肉ってどういう組合わせだ。
面白いので購入した。
もちろんプレーンの味も購入した。
肉切酥という変わった物も見つけた。
これも豚肉のようだ。
マカオの人は豚肉が大好きなんだろうか?
豚肉をお菓子に練り込むなんて、
どんな発想なんだ。凄い。
最後に食べた豚丼、凄く美味しかった。
またあの味は思い出しそうだ。
買おう。
エッグタルトを見つけた。
マカオの名物なのにマカオにいる間、
食べられなかった。
歴史的な建造物を見学する事も出来なかった。
もったいない。
真空パックの物をたくさん購入した。
変わった鳥の置物を見つけた。
結構な価格がするが、
幸運をもたらすらしい。
つくしと類様とあきらに購入した。
日本にてー
日本にもう着いた。
心の準備が出来てない。
日本に着いたとたんお腹が空いた。
緊張のせいかもしれない。
桜子は緊張するとお腹が空くのだ。
いつもの行きつけの寿司屋に行った。
たくさん食べるので大将がびっくりしていた。
寿司屋から歩いて、永徳に向かう事にした。
昨日、泣きすぎたせいでコンタクトレンズが出来なかった。
なので今日の私はメガネをしている。
ファッションは明るい色のブラウスとワイドパンツだ。
いつもはスカートが多いから今日はパンツスタイルにした。
なぜなら今日は特別な日だからだ。
約束の時間まで余裕がある。
今度は喉が渇いた。
行きつけのカフェに行った。
レモネードとケーキを2つ頼んでしまった。
レモネードは爽やかな喉ごしで口の中、
全体を爽やかにしてくれる。
ケーキは、キャロットケーキと桃のケーキだ。
桃のケーキは、桃の甘酸っぱい感じが広がる。
レモネードとは合わない。
ここのキャロットケーキは美味しい。
ココナッツが効いている。
そろそろ行かなければ。
行きたくない。
あきらはどうしてこんな事をするのだろう。
まだ心に迷いがある。
もしかしたら今日、決められないかもしれない。
どうしよう。
永徳のカフェテリアにてー
「ねぇ桜子、遅くない?
大丈夫かな。」
「分からない。昨日、電話したら
酔っぱらっていた。」
「桜子がお酒を飲むなんて珍しい。
よほどの事があったんだよ。
だからどちらかが迎えに行けば良かったのに。」
「そうだな。牧野の言う通りだ。」
「つくし、桜子さん来たよ。」
入ってきたメイは、類を睨んだ。
「何???」
「別に。」
桜子が入ってきた。メガネをかけている。
可愛い。
「どうしたの?メガネかけて。」
「はい、これ。
つくしお土産だよ。」
「こんなにたくさん。」
マークについて話をした。
するとあきらが立ち上がり、
怒った。
「何だよ。その男、マジありえねぇ。
殴ってきてやる。」
「桜子に男を見る目がないという事だね。」
つくしがちらりとあきらを見た。
「何だよ。」
つくしが豚肉入りのお菓子を食べている。
「お菓子に豚肉は要らないね。
プレーンのちょうだい。」
「大体、桜子が一人でマカオに行ってフラフラするのがいけないんだよ。」
「そこまで言う事ないだろう。あきら。」
「類には関係ない。
これは桜子と俺の問題だ。」
類様が私を庇ってくれた。嬉しい。
「類もひどいよ。私から逃げて。」
「だから言っただろう。お前の事好きでもなんでもないって。」
そうなんだ。少し嬉しい。
「それで桜子、結論は?どうするの?」
「あきらと付き合います。
私がいないと生きていけないみたいだし…」
「そんな事はないけど仕方がない。
付き合ってやる。」
「そうした方が、二人の両親も喜ぶでしょう。」
類様が面白くなさそうにこっちを見た。
「はい、俺は反対。
桜子俺、実はお前の事好きみたい。」
「類、お前は親友の彼女を奪うのか。
最低だな。桜子は俺が好きなの。そうだろう?」
「最低でも何でもいいよ。桜子はどう?」
類様が凄く優しい眼差しで、こちらを見る。
そう言われると困る。
「桜子!迷うなら今すぐ別れてやる!
お前なんか嫌いだ。フラフラしやがって。」
元のあきらに戻った。
どうしよう。
「私、類様でもいいかもしれないです。」
「いいかもって何?」
「類様、私と付き合って下さい。」
「桜子、何言ってるの?
あきらはどうするの?」
「いらないです。」
「あーそう、メイだっけ。
俺と付き合おう。」
「いいわよ。」
「もうみんなメチャクチャなんだから。
豚肉クッキーみたい。」
今、私は類様と付き合っている。
誰よりも幸せだ。
相性も良い。
たまにケンカするがそれも仲が良い証拠だ。
向こうで類様が待っている。
初デートだ。楽しみで仕方がない。
「桜子、こっちこっち。」
今度こそ決めてみせる。
目次

※会員登録するとコメントが書き込める様になります。