72
平次「わかった、わかったから。…な。」
和葉「明後日なんやったら今日しっかり治して明日から動いた方がええよ?そんなんで現場に行ったって迷惑なるで?フラッフラで行ったところで足手まといやで!ほら、はよベッド戻って!」
「…足手まとい…か…」
平次「あかんっ、和葉、こいつに今弱いとか足手まといとかそういう部類のこと言うたらあかん…」
和葉「でも!こうでも言わんと!」
「ごめん…。ごめん。大丈夫。…気を使わせて…。ハァッ…ハァッ…。弱いな…ゴホッゴホッ…私…」
…ポタッ…
和葉「ゆり…?」
それは彼女が初めて見せた涙だった。
「ダメだな…私…何にも変わってない…。弱いままだね…」
その晩、ゆりの熱は一気に下がり、元の元気を取り戻しつつあった。
「…2人ともごめんね。…いっぱい迷惑かけちゃって…。その、いろいろありがと…ケホッコホッ」
和葉「かめへんよ!あ、でも無理したらあかんで!何かあったらいつでも相談しいな!うちで良かったり相談ものるから!一人で悩んで抱え込んだらあかんで!」
「ありがと…」
平次「…ほな、俺和葉送ってくるわ。」
和葉「ほなまたな!ゆり!!」
「ケホッ…うん、ありがと、きをつけて…」
和葉「なぁ、平次?ゆりの様子、途中から何かおかしなかった?…大丈夫やろか…」
平次「おかしかった…?それどういうことや?」
和葉「なんや、風邪で咳がしんどいとかやなくて、苦しそうっちゅうか…」
平次「…」『苦しそう………?………………!!まさかあいつ!!』
和葉「なんや追い詰められとるみたいで、持病かなんかあるんとちゃうの?…ちゃんとみといたりや!…あ、ほなありがとう。」
平次「おう!ほな!」『急がんとやばい…嫌な予感がすんで…!』
平次「おい!やめろ!なにしてんねん!」
「…へ?」
平次「え。」
「いや、本当に調子がいいから大滝警部に連絡返してたところだけど…」
平次『泣いた後か…?』「あ、そ、そうか~』
「これ終わったらちゃんと寝るし…」
平次「おう…それならかまへんねん…」
「おやすみ…」
平次「お、おう。おやすみ」
「あ、待って…。」
平次「どうしたんや?」
「体調悪かったこと、平蔵さんや静香さん、大滝警部にも言わないで…」
平次「でもなぁ、それはゆーとかんと…!」
「お願いっ。」
平次「はぁ。…その代わりなんややばそうなときは俺も一緒に捜査いくからな!」
「ありがと…。」
平蔵「かえったでー」
「おかえりなさいませ」
平蔵「いやぁ、大滝はんに資料見せてもーたけど完璧に調べ上げてくれとったんやなぁ!おおきにな~」
「いえ、大滝警部の力ですよ。」
平蔵「ほな、今日は早速潜入捜査の打ち合わせしたいんやけど、ええか?」
「大丈夫です。」
平蔵「ほない…」
平次「親父。」
平蔵「なんや、平次」
平次「俺も行かせてくれや。」
平蔵「あかん。いくら高校生探偵で名が通っとるゆーてもそないなことはさせられへん。おとなしゅうしとき。」
平次「でも…!」
「行きましょう、平蔵さん。」
平次『くそっ…!あいつ…わかってて言いよったな…!』「ええんか?ゆーても!」
「!!」
平次「親父、ゆりなぁ、」
「平蔵さん…彼も連れて行きましょう。謎解きは一番得意な人ですから…」
平蔵「せやけど…」
「犯行時刻の暗号を解いたのも彼なんです。」
平蔵「!!…はぁ。しゃーないな、ついといで。」
平次「おーきにー」
平蔵「…ということだが、本当に1人で行くつもりなんか…?」
「ええ。大人が居ないほうが動きやすいですし。」
平次「ちょおまて!それはいくらなんでも!」
大滝「せや!なら平ちゃんならええんとちゃうの?大人やない方がええって言うなら…」
平蔵「あかん。平次には無理や」
「そうですね。」
平次「お前、1人で行くっていうなら全部ばらすで!」
「…っ。別に。ばらしたところで…」
平次「バラしてもーたら捜査も中断やろなぁ?」
「…じゃあついて来ればいい。…でも、隠れてて、何かあった時だけ警察を呼ぶ役として彼を連れて行きます。」
平次「っちゅうことやから!」
「…バイクは乗れるみたいですし、私のバイクを使ってもらいます。」
平蔵「なんで…」
「私のバイクには緊急連絡用の術があります。警察は勿論の事、危険と判断すればFBIもすっとんできますよ。」
平蔵「ほうか…なら…平次、たのむで。」
平次「あぁ、まかせとき!」
平次「ちょお、親父にゆーてた話とちゃうやんか!」
「…この方が手っ取り早いし、平次がいるのは誤算だったからね…」
平次「邪魔っちゅうことかいな…」
「いいえ。そのかわり、その変装を解いてはだめ。彼らに顔を知られたらやばいからね。」
平次「でも捕まえるんなら…」
「バックにはバックがいるの。」
平次「なんやて?!」
「さぁ、ご挨拶がてらいってくるから、絶対ここを離れないで。…何かやばいときはその緊急連絡ボタンを押してここから逃げること。」
平次「…」
「じゃ、また」
「いるんでしょ、風と雷のお母様とお父様?」
母「あら、もうばれたの?」
父「さすがやね」
和葉「明後日なんやったら今日しっかり治して明日から動いた方がええよ?そんなんで現場に行ったって迷惑なるで?フラッフラで行ったところで足手まといやで!ほら、はよベッド戻って!」
「…足手まとい…か…」
平次「あかんっ、和葉、こいつに今弱いとか足手まといとかそういう部類のこと言うたらあかん…」
和葉「でも!こうでも言わんと!」
「ごめん…。ごめん。大丈夫。…気を使わせて…。ハァッ…ハァッ…。弱いな…ゴホッゴホッ…私…」
…ポタッ…
和葉「ゆり…?」
それは彼女が初めて見せた涙だった。
「ダメだな…私…何にも変わってない…。弱いままだね…」
その晩、ゆりの熱は一気に下がり、元の元気を取り戻しつつあった。
「…2人ともごめんね。…いっぱい迷惑かけちゃって…。その、いろいろありがと…ケホッコホッ」
和葉「かめへんよ!あ、でも無理したらあかんで!何かあったらいつでも相談しいな!うちで良かったり相談ものるから!一人で悩んで抱え込んだらあかんで!」
「ありがと…」
平次「…ほな、俺和葉送ってくるわ。」
和葉「ほなまたな!ゆり!!」
「ケホッ…うん、ありがと、きをつけて…」
和葉「なぁ、平次?ゆりの様子、途中から何かおかしなかった?…大丈夫やろか…」
平次「おかしかった…?それどういうことや?」
和葉「なんや、風邪で咳がしんどいとかやなくて、苦しそうっちゅうか…」
平次「…」『苦しそう………?………………!!まさかあいつ!!』
和葉「なんや追い詰められとるみたいで、持病かなんかあるんとちゃうの?…ちゃんとみといたりや!…あ、ほなありがとう。」
平次「おう!ほな!」『急がんとやばい…嫌な予感がすんで…!』
平次「おい!やめろ!なにしてんねん!」
「…へ?」
平次「え。」
「いや、本当に調子がいいから大滝警部に連絡返してたところだけど…」
平次『泣いた後か…?』「あ、そ、そうか~』
「これ終わったらちゃんと寝るし…」
平次「おう…それならかまへんねん…」
「おやすみ…」
平次「お、おう。おやすみ」
「あ、待って…。」
平次「どうしたんや?」
「体調悪かったこと、平蔵さんや静香さん、大滝警部にも言わないで…」
平次「でもなぁ、それはゆーとかんと…!」
「お願いっ。」
平次「はぁ。…その代わりなんややばそうなときは俺も一緒に捜査いくからな!」
「ありがと…。」
平蔵「かえったでー」
「おかえりなさいませ」
平蔵「いやぁ、大滝はんに資料見せてもーたけど完璧に調べ上げてくれとったんやなぁ!おおきにな~」
「いえ、大滝警部の力ですよ。」
平蔵「ほな、今日は早速潜入捜査の打ち合わせしたいんやけど、ええか?」
「大丈夫です。」
平蔵「ほない…」
平次「親父。」
平蔵「なんや、平次」
平次「俺も行かせてくれや。」
平蔵「あかん。いくら高校生探偵で名が通っとるゆーてもそないなことはさせられへん。おとなしゅうしとき。」
平次「でも…!」
「行きましょう、平蔵さん。」
平次『くそっ…!あいつ…わかってて言いよったな…!』「ええんか?ゆーても!」
「!!」
平次「親父、ゆりなぁ、」
「平蔵さん…彼も連れて行きましょう。謎解きは一番得意な人ですから…」
平蔵「せやけど…」
「犯行時刻の暗号を解いたのも彼なんです。」
平蔵「!!…はぁ。しゃーないな、ついといで。」
平次「おーきにー」
平蔵「…ということだが、本当に1人で行くつもりなんか…?」
「ええ。大人が居ないほうが動きやすいですし。」
平次「ちょおまて!それはいくらなんでも!」
大滝「せや!なら平ちゃんならええんとちゃうの?大人やない方がええって言うなら…」
平蔵「あかん。平次には無理や」
「そうですね。」
平次「お前、1人で行くっていうなら全部ばらすで!」
「…っ。別に。ばらしたところで…」
平次「バラしてもーたら捜査も中断やろなぁ?」
「…じゃあついて来ればいい。…でも、隠れてて、何かあった時だけ警察を呼ぶ役として彼を連れて行きます。」
平次「っちゅうことやから!」
「…バイクは乗れるみたいですし、私のバイクを使ってもらいます。」
平蔵「なんで…」
「私のバイクには緊急連絡用の術があります。警察は勿論の事、危険と判断すればFBIもすっとんできますよ。」
平蔵「ほうか…なら…平次、たのむで。」
平次「あぁ、まかせとき!」
平次「ちょお、親父にゆーてた話とちゃうやんか!」
「…この方が手っ取り早いし、平次がいるのは誤算だったからね…」
平次「邪魔っちゅうことかいな…」
「いいえ。そのかわり、その変装を解いてはだめ。彼らに顔を知られたらやばいからね。」
平次「でも捕まえるんなら…」
「バックにはバックがいるの。」
平次「なんやて?!」
「さぁ、ご挨拶がてらいってくるから、絶対ここを離れないで。…何かやばいときはその緊急連絡ボタンを押してここから逃げること。」
平次「…」
「じゃ、また」
「いるんでしょ、風と雷のお母様とお父様?」
母「あら、もうばれたの?」
父「さすがやね」
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