第17話
シャルが外に出たことによって、元の大きさになった自分の胸を見る。
…………。…………。…………。…………。……………………。
……うん、垂れてもいいから大きいおっぱいがほしいです。
「それでは、さっそく」
言って、シャルは素早い動きで翔平太の背後に回り、頭に手を当てる。
「な、なにこの子? お姉ちゃん、これ誰なの?」
「それはいえないのじゃよ。しんぱいせんでも、めをさますころには、すべてにかたがついておる。あんしんしてねむれ」
ふっ、と翔平太の身体から力が抜けていく。
「おっとっと」
シャルはそれを受け止めると、翔平太をベッドに寝かせた。
「よーし、おわったぞ」
「ご苦労さん」
「うむ。では、またきゅうくつなおっぱいへかえるとするかの」
シャルは再び光の玉へと変わり、あたしの胸へと消えていった。
あたしの貧乳も、再び巨乳へと戻る。
「……翔平太」
すやすやと寝息を立てる翔平太の頭を、撫でる。
このままだとあたしの貞操が危ないということもあるけど、やっぱり、翔平太はたった一人の家族なんだ。
なんとかしないとな。
あたしは、心の中でそう呟いた。
◆
病院の中庭。
小さな公園のようになっているそこで、あたしはこれからどうすればいいのかを考えていた。
芝生の上に座り、買ったコーヒー牛乳を飲む。うん、おいしい。
「さて……どうするかな」
シャルの話では、まだモザイク化計画の犯人の居場所はわかってないらしい。
相手の場所がわかっていたら、まだ手はあったかもしれないのに。
結局、手がかりはあの変態が言っていた、『奈々子』という名前だけ。
それだけじゃ、どうにもならない。
「貴女の弟さんも、『モザイク化計画』の餌食に?」
と、不意に後ろから声。
振り向くと、そこには一人の美少女の姿が。
腰まで伸びた金色の髪に、透き通るような白い肌。サファイアのように蒼い瞳に、出るところは出ていて、締まるところは締まっているナイスなバディ。
目を見張るほどの美人さんだった。
差している日傘が、またなんともいえない雰囲気を醸し出している。
「ええ、そうなんです」
「まあ、それは御気の毒に……大丈夫なんですの?」
「今のところは……」
「そうですか……大変ですわね」
「ええ」
あたしと金髪美人さんがそんな会話を繰り広げていると、唐突に、
『お主……何故『モザイク化計画』と言う言葉を知っておる』
おっぱいが揺れた。
「……っ!」
あたしはおっぱいを叩き、注意する。あれほど人前で喋るなと言ったのに。
しかし、シャルが言うことももっともだ。
それに、この金髪美人さん、
『貴女の弟さんも、『モザイク化計画』の餌食に?』
って言っていた。
なんで、あたしの『弟』がモザイク化計画の餌食になったって知っていたのだろうか。
あたしは金髪美人さんの様子をうかがう。
「ふふふ……」
不敵な笑みを浮かべる金髪美人さん。
「失敗してしまいましたわ。貴女の警戒を解いたところで、不意打ちしようと思っていましたのに」
「……っ!」
金髪美人さんの雰囲気が、一瞬にして変わった。
先ほどまでの柔和な笑みも、鋭い表情へと変わっていた。
「あんた、何者だ」
「わたくしは綾瀬川奈々子(あやせがわななこ)と申します。アダムから聞いてなくて?」
奈々子。その名が、あの変態が言っていた、首謀者の名前。
ということはだ。コイツが、モザイク化計画を起こし、そして、
翔平太をあんな目にあわせた、犯人。
「……っ!」
「そんなに睨まないでくださいな。怖いですわよ?」
笑顔を浮かべる綾瀬川奈々子。
クソッ! コイツ……。
「弟を元に戻せ!」
「そうですわね。貴女がわたくしに協力してくれるというのならば、弟さんを元に戻しましょう」
「……協力?」
「ええ。わたくしが、この島を――いえ、この世界を支配するのに、ですわ」
「っ!?」
何を言っているんだ、コイツは?
世界を支配? 馬鹿げてる。
そんなこと、できるわけがない。
「……本気なの?」
「あら、わたくしは本気ですわよ?」
「そんなの、できるわけない」
「そうかしら? わたくしは可能だと思っていますけど。この島さえ支配すれば」
たしかに、この島の技術力は世界トップレベル。
その技術力の他に、妄想力という力と、それを操ることができる人間が、少なくとも20万人はいる。
妄想力をリアライズ、具現化することができるのはこのエロマンガ島内でのみ。
その理由は、エロマンガ島内にはとある装置によって特殊な磁場を発生させているからだ。
もしその特殊な磁場を、島外で発生させることができたら?
妄想力のリアライズによって力を得た人間なら、世界相手に戦争を仕掛けて、勝てるかもしれない。
…………。…………。…………。…………。……………………。
……うん、垂れてもいいから大きいおっぱいがほしいです。
「それでは、さっそく」
言って、シャルは素早い動きで翔平太の背後に回り、頭に手を当てる。
「な、なにこの子? お姉ちゃん、これ誰なの?」
「それはいえないのじゃよ。しんぱいせんでも、めをさますころには、すべてにかたがついておる。あんしんしてねむれ」
ふっ、と翔平太の身体から力が抜けていく。
「おっとっと」
シャルはそれを受け止めると、翔平太をベッドに寝かせた。
「よーし、おわったぞ」
「ご苦労さん」
「うむ。では、またきゅうくつなおっぱいへかえるとするかの」
シャルは再び光の玉へと変わり、あたしの胸へと消えていった。
あたしの貧乳も、再び巨乳へと戻る。
「……翔平太」
すやすやと寝息を立てる翔平太の頭を、撫でる。
このままだとあたしの貞操が危ないということもあるけど、やっぱり、翔平太はたった一人の家族なんだ。
なんとかしないとな。
あたしは、心の中でそう呟いた。
◆
病院の中庭。
小さな公園のようになっているそこで、あたしはこれからどうすればいいのかを考えていた。
芝生の上に座り、買ったコーヒー牛乳を飲む。うん、おいしい。
「さて……どうするかな」
シャルの話では、まだモザイク化計画の犯人の居場所はわかってないらしい。
相手の場所がわかっていたら、まだ手はあったかもしれないのに。
結局、手がかりはあの変態が言っていた、『奈々子』という名前だけ。
それだけじゃ、どうにもならない。
「貴女の弟さんも、『モザイク化計画』の餌食に?」
と、不意に後ろから声。
振り向くと、そこには一人の美少女の姿が。
腰まで伸びた金色の髪に、透き通るような白い肌。サファイアのように蒼い瞳に、出るところは出ていて、締まるところは締まっているナイスなバディ。
目を見張るほどの美人さんだった。
差している日傘が、またなんともいえない雰囲気を醸し出している。
「ええ、そうなんです」
「まあ、それは御気の毒に……大丈夫なんですの?」
「今のところは……」
「そうですか……大変ですわね」
「ええ」
あたしと金髪美人さんがそんな会話を繰り広げていると、唐突に、
『お主……何故『モザイク化計画』と言う言葉を知っておる』
おっぱいが揺れた。
「……っ!」
あたしはおっぱいを叩き、注意する。あれほど人前で喋るなと言ったのに。
しかし、シャルが言うことももっともだ。
それに、この金髪美人さん、
『貴女の弟さんも、『モザイク化計画』の餌食に?』
って言っていた。
なんで、あたしの『弟』がモザイク化計画の餌食になったって知っていたのだろうか。
あたしは金髪美人さんの様子をうかがう。
「ふふふ……」
不敵な笑みを浮かべる金髪美人さん。
「失敗してしまいましたわ。貴女の警戒を解いたところで、不意打ちしようと思っていましたのに」
「……っ!」
金髪美人さんの雰囲気が、一瞬にして変わった。
先ほどまでの柔和な笑みも、鋭い表情へと変わっていた。
「あんた、何者だ」
「わたくしは綾瀬川奈々子(あやせがわななこ)と申します。アダムから聞いてなくて?」
奈々子。その名が、あの変態が言っていた、首謀者の名前。
ということはだ。コイツが、モザイク化計画を起こし、そして、
翔平太をあんな目にあわせた、犯人。
「……っ!」
「そんなに睨まないでくださいな。怖いですわよ?」
笑顔を浮かべる綾瀬川奈々子。
クソッ! コイツ……。
「弟を元に戻せ!」
「そうですわね。貴女がわたくしに協力してくれるというのならば、弟さんを元に戻しましょう」
「……協力?」
「ええ。わたくしが、この島を――いえ、この世界を支配するのに、ですわ」
「っ!?」
何を言っているんだ、コイツは?
世界を支配? 馬鹿げてる。
そんなこと、できるわけがない。
「……本気なの?」
「あら、わたくしは本気ですわよ?」
「そんなの、できるわけない」
「そうかしら? わたくしは可能だと思っていますけど。この島さえ支配すれば」
たしかに、この島の技術力は世界トップレベル。
その技術力の他に、妄想力という力と、それを操ることができる人間が、少なくとも20万人はいる。
妄想力をリアライズ、具現化することができるのはこのエロマンガ島内でのみ。
その理由は、エロマンガ島内にはとある装置によって特殊な磁場を発生させているからだ。
もしその特殊な磁場を、島外で発生させることができたら?
妄想力のリアライズによって力を得た人間なら、世界相手に戦争を仕掛けて、勝てるかもしれない。
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