102
赤井「痛むか。」
「ちょっとね。………空ったら変な勘違いしてるのかしら。」
ゆりは目を瞑ったままふっと笑った。
赤井「ふっ。空は見かけによらずウブな奴だからな。」
「ふふ…そうね…。」
赤井「どれくらいのペースで痛むんだ?」
「年に1、2回…って言いたい所だけど一年前から毎月来るようになって。最近では毎週のように来るわ。…ほんと、なんなのかわかんない。」
赤井「そうか。…あまり無理をするな。少しは周りに頼ることもっと必要だと思うが。」
「そうね。…でも、このこと空には言わないで。責任感じちゃうと思うから。…空は何も悪くないのに。」
赤井「…あいつには言わないでおこう。………そのかわり、この家で生活をしろ。」
「何言ってんの。ここは工藤さんの家でしょ、勝手に私が住むわけにいかないわ。」
赤井「だがお前さんを一人にしておくわけにもいかない。」
空「し、しゅうにいっ!おれ、今日はなんかここで寝たいから上のベッド2人でつ、つかえよっ」
「空いいわ、私もうすぐ帰るから。夜も明ける時間だし。」
空「でもっ…」
赤井「このままで返すわけにはいかないな。」
「大丈夫よ。でも…もう少しこうしてていいかしら。…たまには頼っていいんでしょ?」
赤井「あぁ。」
「…こうしてるのが一番楽なのよ。…今日だけ…甘えさせて。」
空「///や、やっぱり俺部屋行ってる!!ま、また帰るとき声かけてくれよなっ!じゃ!」
「…ふふっ」
赤井「ふっ…」
「かわいいわね」
赤井「そうだな。」
「ありがとう。もう痛みは無くなったし、そろそろおいとまするわ。」
赤井「送っていこう。」
「結構よ。」
…ダダダダダッ…
空「お、送ってもらえよっ!てゆうか送ってもらわねえんなら返さねえぞ!」
赤井「だそうだ。」
「ならお言葉に甘えようかしら。」
空「お、俺は仕事あるからしゅ、しゅうにいたのんだ!」
赤井「あぁ。」
「…ありがとう。空も、秀一も。」
空「お、おう!また来いよ!」
「えぇ。気が向けばね。…じゃ、また。」
空「おう!またな!」
赤井「後ろで寝てていいぞ。」
「いい。」
赤井「ここでいいのか」
「ええ。…ありがとう。」
赤井「何かあったらいつでも連絡しろ。」
「えぇ。ありがとう。助かったわ。」
赤井「くれぐれも気をつけろ。」
「ええ。そっちもね。」
こうして2人は無事に別れた。
安室「こんばんは。」
「あら、もう来てたのね。」
安室「上司より先に来ていた方がいいかと思いましてね。」
「上司ってほどじゃないわ。」
安室「よく言いますよ。」
「………それより、取引相手は?」
安室「もう来てますよ。」
「珍しく早いのね。」
安室「で、どうするんです?」
「取引を済ませたらちょっと眠ってもらってずらかるわよ。」
安室「なるほど。」
「さ。終わったし帰っていいわよ。」
安室「………少し飲みませんか。」
「車を置いてから言いなさい。私はともかく、貴方は公安警察なんだから。」
安室「厳しいですね。」
「…私は帰るわ。…じゃ。」
安室「後で行ってもいいですか。話したいこともありますし。」
「嫌と言ったら?」
安室「勝手に押しかけます。」
「あっそ。じゃあね。」
ガタンッ…ギイイイ…
安室「お邪魔しますよ」
「…本当に来るなんて。」
安室「そう言いながらちゃんと用意してくれてるじゃないですか。」
「貴方のことだからくるだろうと思って。」
安室「ええ。」
「何飲む?」
安室「おまかせします。」
「スピリタスまるまる1瓶飲んでもらってもいいのかしら。」
安室「…;ウイスキーをロックで…」
「りょーかい。」
…コトン…
「どうぞ。………で、何、話って。」
安室「…先日はすみませんでした。」
「謝らなくていいわ。勝手に私がそうなっただけ。…ただもうこれ以上聞かないで。」
安室「それは無理な話ですね。貴女の…」
「…聞くなと言ってるの。」
安室「組織では貴女が上司でも、警察では僕が上ですよ。」
「…はぁ。」『全く…病み上がりなのに容赦ないわ…』
安室「あなたは公安の飼い猫にすぎない。」
「だから何よ。好きでやってるんじゃないわ。」
安室「そうですか?その割に…警察とは仲がいいようで。」
「調べたのね。….そうよ。私は公安の飼い猫。組織の潜入のために雇われただけよ。」
安室「そんな人がこんなところで生活だなんて、誰も思っちゃいませんよね?」
「何が言いたいの。」
安室「もう少し用心するべきだと言ってるんですよ。…あなたは無防備かつ弱い。」
「そうね。弱いから無防備なのよ。….誰も私を殺しやしないわ。」
安室「へぇ。そうですか。」
「…貴方と話すのは疲れるの。そろそろ帰ってくれる?」
安室「随分と嫌われていますね。」
「私は人間に好きも嫌いもないわ。ただの物質にすぎない。….面倒だわ。」
安室「そうですか。僕は貴女を気に入っていますがね。」
「…そう。」
安室「貴女のこの倉庫の鍵を開けることは簡単なので。また来ますよ。」
「来ないで。」
安室「それは無理なお願いですね。…また近いうちに会うことになりますよ。」
「…あっそ。」
安室「ええ。」
「ちょっとね。………空ったら変な勘違いしてるのかしら。」
ゆりは目を瞑ったままふっと笑った。
赤井「ふっ。空は見かけによらずウブな奴だからな。」
「ふふ…そうね…。」
赤井「どれくらいのペースで痛むんだ?」
「年に1、2回…って言いたい所だけど一年前から毎月来るようになって。最近では毎週のように来るわ。…ほんと、なんなのかわかんない。」
赤井「そうか。…あまり無理をするな。少しは周りに頼ることもっと必要だと思うが。」
「そうね。…でも、このこと空には言わないで。責任感じちゃうと思うから。…空は何も悪くないのに。」
赤井「…あいつには言わないでおこう。………そのかわり、この家で生活をしろ。」
「何言ってんの。ここは工藤さんの家でしょ、勝手に私が住むわけにいかないわ。」
赤井「だがお前さんを一人にしておくわけにもいかない。」
空「し、しゅうにいっ!おれ、今日はなんかここで寝たいから上のベッド2人でつ、つかえよっ」
「空いいわ、私もうすぐ帰るから。夜も明ける時間だし。」
空「でもっ…」
赤井「このままで返すわけにはいかないな。」
「大丈夫よ。でも…もう少しこうしてていいかしら。…たまには頼っていいんでしょ?」
赤井「あぁ。」
「…こうしてるのが一番楽なのよ。…今日だけ…甘えさせて。」
空「///や、やっぱり俺部屋行ってる!!ま、また帰るとき声かけてくれよなっ!じゃ!」
「…ふふっ」
赤井「ふっ…」
「かわいいわね」
赤井「そうだな。」
「ありがとう。もう痛みは無くなったし、そろそろおいとまするわ。」
赤井「送っていこう。」
「結構よ。」
…ダダダダダッ…
空「お、送ってもらえよっ!てゆうか送ってもらわねえんなら返さねえぞ!」
赤井「だそうだ。」
「ならお言葉に甘えようかしら。」
空「お、俺は仕事あるからしゅ、しゅうにいたのんだ!」
赤井「あぁ。」
「…ありがとう。空も、秀一も。」
空「お、おう!また来いよ!」
「えぇ。気が向けばね。…じゃ、また。」
空「おう!またな!」
赤井「後ろで寝てていいぞ。」
「いい。」
赤井「ここでいいのか」
「ええ。…ありがとう。」
赤井「何かあったらいつでも連絡しろ。」
「えぇ。ありがとう。助かったわ。」
赤井「くれぐれも気をつけろ。」
「ええ。そっちもね。」
こうして2人は無事に別れた。
安室「こんばんは。」
「あら、もう来てたのね。」
安室「上司より先に来ていた方がいいかと思いましてね。」
「上司ってほどじゃないわ。」
安室「よく言いますよ。」
「………それより、取引相手は?」
安室「もう来てますよ。」
「珍しく早いのね。」
安室「で、どうするんです?」
「取引を済ませたらちょっと眠ってもらってずらかるわよ。」
安室「なるほど。」
「さ。終わったし帰っていいわよ。」
安室「………少し飲みませんか。」
「車を置いてから言いなさい。私はともかく、貴方は公安警察なんだから。」
安室「厳しいですね。」
「…私は帰るわ。…じゃ。」
安室「後で行ってもいいですか。話したいこともありますし。」
「嫌と言ったら?」
安室「勝手に押しかけます。」
「あっそ。じゃあね。」
ガタンッ…ギイイイ…
安室「お邪魔しますよ」
「…本当に来るなんて。」
安室「そう言いながらちゃんと用意してくれてるじゃないですか。」
「貴方のことだからくるだろうと思って。」
安室「ええ。」
「何飲む?」
安室「おまかせします。」
「スピリタスまるまる1瓶飲んでもらってもいいのかしら。」
安室「…;ウイスキーをロックで…」
「りょーかい。」
…コトン…
「どうぞ。………で、何、話って。」
安室「…先日はすみませんでした。」
「謝らなくていいわ。勝手に私がそうなっただけ。…ただもうこれ以上聞かないで。」
安室「それは無理な話ですね。貴女の…」
「…聞くなと言ってるの。」
安室「組織では貴女が上司でも、警察では僕が上ですよ。」
「…はぁ。」『全く…病み上がりなのに容赦ないわ…』
安室「あなたは公安の飼い猫にすぎない。」
「だから何よ。好きでやってるんじゃないわ。」
安室「そうですか?その割に…警察とは仲がいいようで。」
「調べたのね。….そうよ。私は公安の飼い猫。組織の潜入のために雇われただけよ。」
安室「そんな人がこんなところで生活だなんて、誰も思っちゃいませんよね?」
「何が言いたいの。」
安室「もう少し用心するべきだと言ってるんですよ。…あなたは無防備かつ弱い。」
「そうね。弱いから無防備なのよ。….誰も私を殺しやしないわ。」
安室「へぇ。そうですか。」
「…貴方と話すのは疲れるの。そろそろ帰ってくれる?」
安室「随分と嫌われていますね。」
「私は人間に好きも嫌いもないわ。ただの物質にすぎない。….面倒だわ。」
安室「そうですか。僕は貴女を気に入っていますがね。」
「…そう。」
安室「貴女のこの倉庫の鍵を開けることは簡単なので。また来ますよ。」
「来ないで。」
安室「それは無理なお願いですね。…また近いうちに会うことになりますよ。」
「…あっそ。」
安室「ええ。」
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