始まりは···64話
楠本「おい、皆お疲れ様。今日は上がっていいぞ。」
全員「えっ」
アキオ「社長が言うんだから帰りましょ。斉藤君も。」
楠本「椿は社長室に。」
社員①「なら帰るか。大体終わってるし」
社員A「飲みにいくか。」
楠本「社長目の前に遠慮ない発言だな。」
斉藤「ではお疲れ様でした。」
社員②「広瀬宜しくお願いします」
女子社員2「私からも。」
女子社員3「私も」
斉藤「勿論俺も。」
社員①「俺も。」
女子社員C「宜しくお願いします」
楠本「広瀬は愛されてるな」
アキオ「当たり前ですよ。紗菜ちゃんの人柄に惹かれた、いいお兄さんに、彼氏、ファミリーに仲間がいるんです。じゃ私は社長からお小言いただいてくるわお疲れ様」
全員「お疲れ様でした。」
皆が退社し、全員は社長室に移動した。楠本、砂原、アキオ、裕介、真琴、鷲尾、パーティションの陰に紗菜がいる。
楠本「鷲尾は真琴さんとデートして菊原家に行きなさい。滅多に会えないんだろう?詳細は裕介君に聞くといい。椿も後はお兄さんズで何とかする。今日はゆっくり疲れをとってくれ。」
アキオ「ならお任せしますが、きちんとメールで報告して下さいよ。」
楠本「分かった。大変な思いさせて申し訳なかった。」
楠本が深々と頭をさげた。
鷲尾「広瀬宜しくお願いします。」
真琴「辞めさせたりしたら私、企画はもうやらないから。ここと関係するところ全部に手を引かせるわよ?」
楠本「最善はつくします。」
アキオ「お疲れ様でした。行きましょう。」
真琴「いいの?アキちゃん」
アキオ「大丈夫よ。部長より、社長の方が頑固で怖いから。智也しっかりやんなさいよ。」
砂原「分かったよ。お疲れさん」
鷲尾「失礼します。」
楠本「さて智也と裕介君どうする。紗菜は会社を辞めると言っている。」
裕介「えーっと社長なんですよね?」
砂原「俺の兄だ」
裕介「兄?」
楠本「砂原の長男は俺だが、産みの母の姉が子供ができなくて赤ん坊の時に養子になった。」
砂原「その後母が大病をして子供が出来なくなったので施設から俺が引き取られた。それが本当の関係だ。」
楠本「だから俺も紗菜の事は妹の様に思っているよ。まぁ関わりは仕事でしかないんだが。」
裕介「そうですか。良かった紗菜にこんなにいいお兄さんが二人もいて。」
楠本「俺は君の様な人に惚れて貰えた紗菜が誇らしいよ。自分の力でのしあがるのが芸術だと紗菜が好きだと言い切ってくれたこと、本当に嬉しい」
砂原「ありがとう裕介。でもまたこんな事になってすまない。」
楠本「俺は辞めさせる気はない。」
砂原「俺もそうですが··紗菜が限界なら」
裕介「それに会社内にだって噂は瞬く間に広がってしまうでしょう?また、そこを戦わなきゃならないなんて。。」
砂原「紗菜を救う方法はないですか?」
楠本「なくもないが··」
おもむろに立ち上がってデスクから何かを取り出す。
楠本「出てきなさい」
裕介、砂原「え?」
紗菜「ですが··今合わせられる顔はありません。」
楠本「こんなに沢山の人に思われているのにか?」
紗菜「また何れあの人達は私のいる先々を嗅ぎ付けて迷惑をかけます。大切な人を傷つけられたくありません。私があちらに戻れば落ち着く話です。経過と共にこんな事皆の記憶から忘れ去られます。それに先程も言った様に私はもう十分です。」
楠本「今度戻ればもう助けられる術はなくなるんだぞ?」
紗菜「それでも構いません。誰にも迷惑がかからなくなるなら。」
楠本「見上げた頑固だ。よく智也に似たなぁ。残念ながらアイツらは元常務に送らせた。金輪際会社や紗菜には近づかないようにする。退職金も渡してあるもう何もないだろう。」
紗菜「退職金?それは辞めさせられた方には出ないはずです。私のせいでそうなってしまったのなら私に返させて下さい。」
楠本「あれは俺からの手切れ金だ。その必要はない。」
紗菜「ですがそれでは私が社長に借金をしているようです。ここは仕事場です。そんな引け目を感じながら仕事はできません。」
楠本「ならそれはまた数日ニューヨークにいって返してもらう」
紗菜「ニューヨーク?」
楠本「いい加減出てきなさい。ニューヨーク支社の俺の同期から面白い物が送られてきたぞ。」
紗菜「何ですか··?」
砂原「だから出てこい!」
紗菜の腕を引きパーティションの陰から出した。
紗菜「部長··裕介さん。ごめんなさい。またこんな事··」
裕介「紗菜··」
紗菜をキツく抱きしめた。
裕介「戻らないかと思った。自分だけ辛い思いしようとするな」
紗菜「そうするしかなかったから。」
砂原「後で説教はさせてもらう。紗菜をニューヨークにいかせる理由の面白いものとは?」
楠本「これだ。これ、男装してるが紗菜だよな。これもロングのカツラだが、紗菜だよな」
デスクに写真を広げる。立ったまま皆が写真を見つめている
紗菜「わ··たしですかね?」
楠本「男装はあちらの大学に通うのにバイトをしていた時の。ロングのカツラは大学に通っていた時の姿だな?」
砂原「紗菜!研修にいって何やってたんだ!!」
紗菜「ごめんなさい。ちょっと勉強したい事があって。」
楠本「まぁまぁ智也聞け。あちらの警察と大学の犯罪心理学は協力関係にあるんだよな?」
紗菜「はい。それで半端にはなってしまうんですが、私も学びたくて。」
全員「えっ」
アキオ「社長が言うんだから帰りましょ。斉藤君も。」
楠本「椿は社長室に。」
社員①「なら帰るか。大体終わってるし」
社員A「飲みにいくか。」
楠本「社長目の前に遠慮ない発言だな。」
斉藤「ではお疲れ様でした。」
社員②「広瀬宜しくお願いします」
女子社員2「私からも。」
女子社員3「私も」
斉藤「勿論俺も。」
社員①「俺も。」
女子社員C「宜しくお願いします」
楠本「広瀬は愛されてるな」
アキオ「当たり前ですよ。紗菜ちゃんの人柄に惹かれた、いいお兄さんに、彼氏、ファミリーに仲間がいるんです。じゃ私は社長からお小言いただいてくるわお疲れ様」
全員「お疲れ様でした。」
皆が退社し、全員は社長室に移動した。楠本、砂原、アキオ、裕介、真琴、鷲尾、パーティションの陰に紗菜がいる。
楠本「鷲尾は真琴さんとデートして菊原家に行きなさい。滅多に会えないんだろう?詳細は裕介君に聞くといい。椿も後はお兄さんズで何とかする。今日はゆっくり疲れをとってくれ。」
アキオ「ならお任せしますが、きちんとメールで報告して下さいよ。」
楠本「分かった。大変な思いさせて申し訳なかった。」
楠本が深々と頭をさげた。
鷲尾「広瀬宜しくお願いします。」
真琴「辞めさせたりしたら私、企画はもうやらないから。ここと関係するところ全部に手を引かせるわよ?」
楠本「最善はつくします。」
アキオ「お疲れ様でした。行きましょう。」
真琴「いいの?アキちゃん」
アキオ「大丈夫よ。部長より、社長の方が頑固で怖いから。智也しっかりやんなさいよ。」
砂原「分かったよ。お疲れさん」
鷲尾「失礼します。」
楠本「さて智也と裕介君どうする。紗菜は会社を辞めると言っている。」
裕介「えーっと社長なんですよね?」
砂原「俺の兄だ」
裕介「兄?」
楠本「砂原の長男は俺だが、産みの母の姉が子供ができなくて赤ん坊の時に養子になった。」
砂原「その後母が大病をして子供が出来なくなったので施設から俺が引き取られた。それが本当の関係だ。」
楠本「だから俺も紗菜の事は妹の様に思っているよ。まぁ関わりは仕事でしかないんだが。」
裕介「そうですか。良かった紗菜にこんなにいいお兄さんが二人もいて。」
楠本「俺は君の様な人に惚れて貰えた紗菜が誇らしいよ。自分の力でのしあがるのが芸術だと紗菜が好きだと言い切ってくれたこと、本当に嬉しい」
砂原「ありがとう裕介。でもまたこんな事になってすまない。」
楠本「俺は辞めさせる気はない。」
砂原「俺もそうですが··紗菜が限界なら」
裕介「それに会社内にだって噂は瞬く間に広がってしまうでしょう?また、そこを戦わなきゃならないなんて。。」
砂原「紗菜を救う方法はないですか?」
楠本「なくもないが··」
おもむろに立ち上がってデスクから何かを取り出す。
楠本「出てきなさい」
裕介、砂原「え?」
紗菜「ですが··今合わせられる顔はありません。」
楠本「こんなに沢山の人に思われているのにか?」
紗菜「また何れあの人達は私のいる先々を嗅ぎ付けて迷惑をかけます。大切な人を傷つけられたくありません。私があちらに戻れば落ち着く話です。経過と共にこんな事皆の記憶から忘れ去られます。それに先程も言った様に私はもう十分です。」
楠本「今度戻ればもう助けられる術はなくなるんだぞ?」
紗菜「それでも構いません。誰にも迷惑がかからなくなるなら。」
楠本「見上げた頑固だ。よく智也に似たなぁ。残念ながらアイツらは元常務に送らせた。金輪際会社や紗菜には近づかないようにする。退職金も渡してあるもう何もないだろう。」
紗菜「退職金?それは辞めさせられた方には出ないはずです。私のせいでそうなってしまったのなら私に返させて下さい。」
楠本「あれは俺からの手切れ金だ。その必要はない。」
紗菜「ですがそれでは私が社長に借金をしているようです。ここは仕事場です。そんな引け目を感じながら仕事はできません。」
楠本「ならそれはまた数日ニューヨークにいって返してもらう」
紗菜「ニューヨーク?」
楠本「いい加減出てきなさい。ニューヨーク支社の俺の同期から面白い物が送られてきたぞ。」
紗菜「何ですか··?」
砂原「だから出てこい!」
紗菜の腕を引きパーティションの陰から出した。
紗菜「部長··裕介さん。ごめんなさい。またこんな事··」
裕介「紗菜··」
紗菜をキツく抱きしめた。
裕介「戻らないかと思った。自分だけ辛い思いしようとするな」
紗菜「そうするしかなかったから。」
砂原「後で説教はさせてもらう。紗菜をニューヨークにいかせる理由の面白いものとは?」
楠本「これだ。これ、男装してるが紗菜だよな。これもロングのカツラだが、紗菜だよな」
デスクに写真を広げる。立ったまま皆が写真を見つめている
紗菜「わ··たしですかね?」
楠本「男装はあちらの大学に通うのにバイトをしていた時の。ロングのカツラは大学に通っていた時の姿だな?」
砂原「紗菜!研修にいって何やってたんだ!!」
紗菜「ごめんなさい。ちょっと勉強したい事があって。」
楠本「まぁまぁ智也聞け。あちらの警察と大学の犯罪心理学は協力関係にあるんだよな?」
紗菜「はい。それで半端にはなってしまうんですが、私も学びたくて。」
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