始まりは···1話
空港。私広瀬 紗菜やぁっと一年の研修が終わってニューヨークから日本に帰国。長かったぁー久しぶりだし、和食食べたい!とワクワクしていたら、ベルトコンベアから私のスーツケースが流れてきた。
··「それ俺のだけど?どこみて荷物とってんだよ!」
紗菜「これは私のです。」
··「あんたのこっちだろ。俺そんなダサい飾りなんかつけねーし。」
紗菜「勘違いしたのは私が悪いですけど、お気に入りのキーホルダーまでバカにしないでくれます?」
··「うるせーな荷物とったならもういけよ。たくっ」
と無愛想なその人はさっさといってしまった。
紗菜「もう何なの。帰って来て早々に。更年期?」
などと言いつつ空港をでた。
元のマンションは研修終わるまでの期間分家賃払っておいたし、帰れば智がいるし、まぁいっか。お買い物してかぁえろ。でもなぁ智電話でないんだよなぁ。どうしたんだろう?
マンション近くのスーパー。さすがに夕方を過ぎたから空いている。
紗菜「はぁ和食といっても食べたいもの沢山あるなぁ。」
ドン。目移りしながら選んでいたら何かにぶつかってしまった。
紗菜「ごめんなさい。」
··「あんたさっきのスーツケースどろ」
紗菜「だから違いますってば。」
和人「こら創一いきなり失礼だろう?」
創一「でも空港でスーツケース盗られかけたし。」
和人「スーツケースが同じなんだろう?彼女のも水色でお前と同じメーカーのだし。」
紗菜「さっきはすみませんでした。でも見分けつかなかったから」
創一「気を付けろよな」
和人「あと、ちゃんと前見てあるくんだぞ。」
紗菜「はいすみません。では。」
創一「あっなぁまさかこんな暗い中一人でかえらねーよな?」
紗菜「マンションそこです」
和人「帰りきをつけてな」
紗菜「はい。では」
ん~今の人達は兄弟かな?それにさてもやっぱりあの人口悪い。もー早く帰ろう!と紗菜は買い物を終わらせマンションにいそいだ。
ピンポン。
····
紗菜「智いないのかな?」
と鍵を開けた。
紗菜「えっどうして!?」
中はもぬけの殻所か荷物すらなかった。
紗菜「これじゃ私不法侵入になるのかな?」
と一旦マンションの外まで出てきた。
紗菜「とりあえず管理会社···」
とあわててスマホをだす。
そんな光景を車から見てしまった創一。
創一「和人さん、あのスーツケースの奴なんか困ってません?」
和人「そうみたいだな」
と車を停め和人は紗菜の元へ。
紗菜「あの、◇◇◇のマンション506をお借りしている、広瀬紗菜です。今日帰国して帰ったんですが··」
管理会社「大分前に解約されてますが?」
紗菜「解約って家賃だって研修終わる今月までの分払って行ったじゃありませんか。」
管理会社「広瀬さんの旦那さんでしたっけ?荷物も全部引き払って、先払いして下さった家賃は受け取って行かれましたよ?新しい所に引っ越したんですよね?」
紗菜「えっ··そうですかわかりました。」
和人「どうかしたのか?車から何だか困っているのが見えてな」
紗菜「いえ。別に··」
和人「マンション解約されたのか?」
紗菜「聞いてたんですか?」
和人「悪いな。声をかけるタイミングがなくて。いくあてはあるのか?」
紗菜「今からホテル探します。」
和人「今から探すのは骨が折れるぞ。その買い物したもの悪くなっちまうぞ。」
紗菜「ですが··実家だってないし、ホテル位しか。」
和人「家にきなさい。マンションとは違ってちょっと不便かもしれんが。」
紗菜「どうしてただのスーパーで会っただけの私に?」
和人「年齢的にお節介を焼くのは性分みたいなものだ。行くのか?行かないのか?無理強いはしないが。」
紗菜「一泊だけさせて下さい。」
和人「あの車だ。荷物もってやる。」
紗菜「ありがとうございます。」
和人「因みに俺は宝来和人だ。今から行く家の管理人だ。君は広瀬紗菜さんだな。宜しくな。」
紗菜「はい。宜しくお願いします。」
車をあけて荷物をつんでくれた。
和人「因みにこっちは清田創一な。創一、広瀬紗菜さん、面倒みてやれ。」
創一「とりあえずお前しっかり飯食ってシャキッとしろ。」
紗菜「あっ、はい。」
和人「口は悪いんが子供には優しいんだ。」
紗菜「そうなんですか。でも私子供では··」
創一「こんなデカイガキは遠慮する。」
紗菜「私もです。」
和人「着いたぞ。小鳥遊邸だ」
紗菜「ことり··」
創一「バカなのか?今和人さん、たかなし邸ってわざわざ言っただろう?」
紗菜「聞いてませんでした。」
和人「名前は小鳥が遊んでそうで可愛いんだが、生憎ルームシェアでな。デカイやつらがいっぱいいる。」
紗菜「外国の方のシェアハウスですか?」
創一「ぷーっおもしれーやつ。俺日本人だぞ。他は言葉通じねーかもな。」
和人「創一。それ裕介と千尋にいっちまうぞ」
創一「あっだめです。忘れて下さい。」
と暗い気持ちからちょっとだけ解放されて、小鳥遊邸にやって来た。
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