99
「………っ…………」
空「ゆり…。」
「…っ。夢…か………ハハッ…。」
ゆりはソファの上で小さく丸まって座り顔を埋めた。
「…ごめん。情けないわね。」
赤井「飲みすぎたんじゃないか?」
「…そうね……….ちょっとアルコール抜いてくるわ。…お水、もらえる?」
赤井「あぁ。」
赤井は冷蔵庫からペットボトルを持ってくるとゆりに渡した。
…ゴクッゴクッゴクッ…
それを一気飲みすると乱暴に口元を拭うと立ち上がりトイレはどこと赤井に聞いた。
赤井はこっちだと教えるためにゆりをトイレへと誘導した。
ゆりは近くに赤井がいることも忘れそのままドアを閉めると一気に吐いた。
「…ケホッコホッ…ぅぇっ…」
…手を洗い、口をゆすいでリビングへ戻るとなにごともなかったかのようにゆりは振る舞った。
「ごめん、見苦しかったわね。」
空「ゆり…また…」
「何が?」
空「ううん。…何でも…」
赤井「水を飲んでおけ。」
「ありがとう。…帰るわ。…キーを返して貰える?」
空「あ、うん…」
赤井「俺が送ろう。空、ゆりの車は慣れているな。」
空「うん。俺が車運ぶよ。」
「ごめん、そうしてくれると助かる。」
そう言うゆりは小刻みに震えていた。
赤井「大丈夫か」
「…ええ。少し飲みすぎただけよ…」
赤井「顔色が悪いが。」
「…ごめん、ちょっと止まって。」
赤井「あぁ。」
赤井は車を近くのコンビニの駐車場に停めた。
すると直ぐさまゆりは車のドアを開けると胃を強く握りしめてその場で吐いた。
「……っぅぇっ…ケホッコホッ…」
赤井「酒じゃないな。」
「…っ…」
後から追いかけていた空も慌てて車を降りるとコンビニで水を買ってゆりに駆け寄った。
空「!!…やっぱりゆり…」
「飲みすぎちゃったみたい…」
空「…っ…」
目の前に広がるのは酒でも食べたものでも、異臭でもなく、血液と鉄の匂い。
「もう大丈夫よ。手間取らせてごめん。…車、出して…」
赤井「…」
空「秀にぃ…」
赤井「この時間ならもう病院も空いているが。」
「大丈夫。帰れば薬があるから。」
赤井「そうか。なら急ごう。」
「…悪いわね。」
…ガチャガチャ…ガタンッ…
「ごめん、悪いけど力が入らないの。…開けてもらえる?」
空「あ、この扉コツがいるから俺開けれるし秀にぃはゆりを支えてて」
赤井「あぁ。」
…ギイイィ…
「ありがと。…もう大丈夫よ。」
そう言うとゆりは弱々しい足取りでソファーまで歩いて行き、バタンと倒れこんだ。
それに続いて空と赤井も入った。
空「…ほら、薬…どれ…?」
机の上に大量に散らばっている薬。
以前も飲もうとして飲めなかったのだろうか、出したままたくさん散らばっていた。
「あぁ、適当に飲むからいいよ」
赤井「全部飲むのか、これ。」
「まぁね。…各種1シートずつ。」
空「ゆり…」
空はゆりのグッタリする姿を見てめになみだをためていた。
赤井「そんな顔をするな。…お前がそれでどうする。」
「…大丈夫よ。空。…今日はちょっと一気にいろいろ…あっただけよ。」
空「ゆり………俺…」
「ごめん、冷たくして…」
赤井「起きれるか。…薬だけでも飲んでおけ。」
「ええ…」
赤井は手際よく薬を出すとゆりに渡した。
「……ぅっ…ケホッケホッ…」
空「!!…ゆり!………ゆっくりでいいよ、1つずつでいいから…」
赤井「受け付けないのか、薬を」
空「多分…前に俺が海外へ行く前、一度こんなことがあったらしいんだ。…警察からプレッシャーをかけられて、仲間のこともあったり、身も心もボロボロだった時に…って、聞いたよ」
赤井「…まずいな。」
「…大丈夫。直ぐ治るから。」
空「…秀にぃ、睡眠薬今持ってる?」
赤井「さっきお前に飲ませたのがあるが…」
空「飲ませて眠らせて。」
赤井「わかった。」
「Zzz…」
飲ませると即効性があるのか、直ぐにゆりは眠った。
空「ゆりは眠らせたまま飲ませると飲むって聞いたことがある。…俺が口開けてるから秀にぃのませてあげて。」
赤井「あぁ。」
二人はぐったりしたゆりに薬を飲ませるとゆりの表情も少しおちついたようだった。
空「ほんとうなら誰かが首の後ろに注射してあげるのがいいんだけど、一人だとできないからこの薬の量なんだと思う。」
赤井「そうか…。」
空「もう少し診ててあげたほうがいいけど、秀にぃ、いいかな?」
赤井「かまわない。」
「…ん」
赤井「起きたか。」
「……あれ…」
赤井「勝手に片付けさせてもらった。」
「あぁ、ごめん…。ありがとう。」
空「…ん…あれゆり起きた?大丈夫?」
「うん。………迷惑かけた。ごめん。二人共。」
赤井「かまわない。」
空「うん、迷惑じゃないよ。ただ、心配なんだゆりがここにまだ一人でいるなんて…」
赤井「俺の家に来ればいい。」
「え…」
空「いいの?!秀にぃ!」
赤井「あぁ。そのほうが何かといいみたいだしな。」
「…空が言ったのね。」
空「ごめん…でもこうしないと…苦しそうだったから…」
赤井「前にも行ったが俺たちは死なない。どちらも組織から死亡したと思われているからな。」
空「そうだよ!だからさ…」
空「ゆり…。」
「…っ。夢…か………ハハッ…。」
ゆりはソファの上で小さく丸まって座り顔を埋めた。
「…ごめん。情けないわね。」
赤井「飲みすぎたんじゃないか?」
「…そうね……….ちょっとアルコール抜いてくるわ。…お水、もらえる?」
赤井「あぁ。」
赤井は冷蔵庫からペットボトルを持ってくるとゆりに渡した。
…ゴクッゴクッゴクッ…
それを一気飲みすると乱暴に口元を拭うと立ち上がりトイレはどこと赤井に聞いた。
赤井はこっちだと教えるためにゆりをトイレへと誘導した。
ゆりは近くに赤井がいることも忘れそのままドアを閉めると一気に吐いた。
「…ケホッコホッ…ぅぇっ…」
…手を洗い、口をゆすいでリビングへ戻るとなにごともなかったかのようにゆりは振る舞った。
「ごめん、見苦しかったわね。」
空「ゆり…また…」
「何が?」
空「ううん。…何でも…」
赤井「水を飲んでおけ。」
「ありがとう。…帰るわ。…キーを返して貰える?」
空「あ、うん…」
赤井「俺が送ろう。空、ゆりの車は慣れているな。」
空「うん。俺が車運ぶよ。」
「ごめん、そうしてくれると助かる。」
そう言うゆりは小刻みに震えていた。
赤井「大丈夫か」
「…ええ。少し飲みすぎただけよ…」
赤井「顔色が悪いが。」
「…ごめん、ちょっと止まって。」
赤井「あぁ。」
赤井は車を近くのコンビニの駐車場に停めた。
すると直ぐさまゆりは車のドアを開けると胃を強く握りしめてその場で吐いた。
「……っぅぇっ…ケホッコホッ…」
赤井「酒じゃないな。」
「…っ…」
後から追いかけていた空も慌てて車を降りるとコンビニで水を買ってゆりに駆け寄った。
空「!!…やっぱりゆり…」
「飲みすぎちゃったみたい…」
空「…っ…」
目の前に広がるのは酒でも食べたものでも、異臭でもなく、血液と鉄の匂い。
「もう大丈夫よ。手間取らせてごめん。…車、出して…」
赤井「…」
空「秀にぃ…」
赤井「この時間ならもう病院も空いているが。」
「大丈夫。帰れば薬があるから。」
赤井「そうか。なら急ごう。」
「…悪いわね。」
…ガチャガチャ…ガタンッ…
「ごめん、悪いけど力が入らないの。…開けてもらえる?」
空「あ、この扉コツがいるから俺開けれるし秀にぃはゆりを支えてて」
赤井「あぁ。」
…ギイイィ…
「ありがと。…もう大丈夫よ。」
そう言うとゆりは弱々しい足取りでソファーまで歩いて行き、バタンと倒れこんだ。
それに続いて空と赤井も入った。
空「…ほら、薬…どれ…?」
机の上に大量に散らばっている薬。
以前も飲もうとして飲めなかったのだろうか、出したままたくさん散らばっていた。
「あぁ、適当に飲むからいいよ」
赤井「全部飲むのか、これ。」
「まぁね。…各種1シートずつ。」
空「ゆり…」
空はゆりのグッタリする姿を見てめになみだをためていた。
赤井「そんな顔をするな。…お前がそれでどうする。」
「…大丈夫よ。空。…今日はちょっと一気にいろいろ…あっただけよ。」
空「ゆり………俺…」
「ごめん、冷たくして…」
赤井「起きれるか。…薬だけでも飲んでおけ。」
「ええ…」
赤井は手際よく薬を出すとゆりに渡した。
「……ぅっ…ケホッケホッ…」
空「!!…ゆり!………ゆっくりでいいよ、1つずつでいいから…」
赤井「受け付けないのか、薬を」
空「多分…前に俺が海外へ行く前、一度こんなことがあったらしいんだ。…警察からプレッシャーをかけられて、仲間のこともあったり、身も心もボロボロだった時に…って、聞いたよ」
赤井「…まずいな。」
「…大丈夫。直ぐ治るから。」
空「…秀にぃ、睡眠薬今持ってる?」
赤井「さっきお前に飲ませたのがあるが…」
空「飲ませて眠らせて。」
赤井「わかった。」
「Zzz…」
飲ませると即効性があるのか、直ぐにゆりは眠った。
空「ゆりは眠らせたまま飲ませると飲むって聞いたことがある。…俺が口開けてるから秀にぃのませてあげて。」
赤井「あぁ。」
二人はぐったりしたゆりに薬を飲ませるとゆりの表情も少しおちついたようだった。
空「ほんとうなら誰かが首の後ろに注射してあげるのがいいんだけど、一人だとできないからこの薬の量なんだと思う。」
赤井「そうか…。」
空「もう少し診ててあげたほうがいいけど、秀にぃ、いいかな?」
赤井「かまわない。」
「…ん」
赤井「起きたか。」
「……あれ…」
赤井「勝手に片付けさせてもらった。」
「あぁ、ごめん…。ありがとう。」
空「…ん…あれゆり起きた?大丈夫?」
「うん。………迷惑かけた。ごめん。二人共。」
赤井「かまわない。」
空「うん、迷惑じゃないよ。ただ、心配なんだゆりがここにまだ一人でいるなんて…」
赤井「俺の家に来ればいい。」
「え…」
空「いいの?!秀にぃ!」
赤井「あぁ。そのほうが何かといいみたいだしな。」
「…空が言ったのね。」
空「ごめん…でもこうしないと…苦しそうだったから…」
赤井「前にも行ったが俺たちは死なない。どちらも組織から死亡したと思われているからな。」
空「そうだよ!だからさ…」
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