薫の真意 その1
ギィ…。
薫「フゥーーー…。 あー…疲れた…。」
コキッコキッ
誰もいない社内で仕事を終えて、椅子に持たれるなり、私は首を左右に動かして首の骨を鳴らす。
パソコンと向き合って3時間以上も経つと流石に頭がおかしくなりそう…。
薫「ただ…まさか、こんな所で会うなんて…。」
私は、ある人物が気になってしまった。
それは…あの[浅川 祐介]という社員。
私の記憶が正しければ…彼はおそらく…と思って調べてみた、その結果…。
薫「しかし、こんな形での再会なんて信じられないだろうな…"祐ちゃん"。」
そう、私がこんな形で彼を呼ぶのは。
昔、私が遊んだ相手なのだから。
4つ下の彼を弟の様に可愛がっていたのだ、だが…中学になって直ぐ両親の離婚で私は母親に引き取られて姓が変わり、さらに母が再婚してまた姓が変わったので、10年以上も会ってない事も加えてからか祐ちゃんは私だと気づかなかった様だ。
ただ、私は…祐ちゃんに対しての対応に少し後悔している…。
薫『正直言って、恥ずかしいわ。 ここの誤字と誤計算。』
祐介『えっ…あっ!!』
薫『貴方…大学で一体何を学んだの? 私みたいな高卒の人間でもこんなミスしないようにと一生懸命になって、やって来たのよ…。』
薫『悪いけど、2年目ならば少なからずは1年はこういう作業をしてきたのよね? 何でミスしているわけ?」
祐介『…も、申し訳ありません…!!』
薫『全く…ホラ、さっさとやり直す!!』
パサッ!!
私に気づかなかったイライラを彼にぶつけてしまったが故に…思わずあんな言葉を口にしてしまった…。
私情や感情を彼にぶつけた…彼には本当に悪いことをした…おそらく、彼は私の事を怖い人間だと思ってるだろう…嫌われたらどうしよう…。
薫「うわー…どうしよう…祐ちゃん、私だと知ったらショック受けるだろうな…嫌われてないか本当に心配だよ…。 何であんな言葉を言っちゃったんだろう…。」
どんな理由とは言え、私は彼を傷つけた事は変わらない、言い方にしろ、伝え方にしろ…。
あの言葉を聞いた側としては、間違いなく傷はつく、言ってはいけない言葉だ。
薫「どうしよう…後で謝らないと…マジで嫌われるかも…そうなったら、私…!! あぁぁぁぁぁ!! どうしようぅぅぅぅーーーーー!!」
そんなこんな…家に帰ってからも考えて、
とうとう次の日を迎える…。
祐ちゃんに何て言えば良いのやら…
祐介「あ…あの…。」
薫「な、何?」ビクッ!!
と、ここで何と本人が登場。
話し掛けられて私は驚き強めの口調で返してしまった…。
またもや失敗に終わった…。
薫「あの…。」
祐介「昨日は申し訳ありませんでした!!」
薫「…へ?」
何と彼からまさかの謝罪が。
私は…何が何だか分からなかった。
すると…彼の口から驚きの言葉が…。
祐介「あの…課長、僕は確かに課長の言うとおりでした!!」
薫「えっ?」
祐介「確かに僕は、努力している風にしか見えなかったかもしれません!! 僕はただ学歴さえ積めれば会社はそれで満足するのでは無いかと思いました!! だけど、課長は高卒でも一生懸命努力して、その地位にまで立って来たお方なので、寧ろ僕の努力なんて幼稚的な物だと、課長の言葉で分かりました!! 僕にそんな事まで教えてくれて本当にありがとうございます!! これからもビシバシとご指導宜しくお願いします!!」
薫「えっ、いや…あの…。」
何と彼からまさかの感謝の言葉が。
自分の努力が小さいと教えくれてという内容の言葉に、私は戸惑いを隠せないでいた。
祐介「そうと決まれば、僕、これから仕事しますので、その評価を宜しくお願いします!! では!!」
タッタッタッタッ…
何と、彼はさっさと自分の仕事場に行ってしまった…。
薫「(どうしよう…変な方向にスイッチ入れちゃった…。)」
私は、彼のこの行動を見てさらに後悔した。
こんな事になるなら…あんな言葉を言わなければと…後悔した…しかしながらもう時すでに遅し…。
タッタッタッタッ…
祐介「課長、早速出来上がりました。 悪い所を徹底的にお教えお願いします!!」
と、悩んでいる内に、彼が仕事を早速終えてきた。
まさかの早さに私はさらに戸惑う。
薫「ちょっと…こんなに早く出来上がっても…私は評価できないわよ…迷惑だわ…。」
と思わず本音を出してしまう。
すると…
祐介「あ…そうでしたね…。 すいません…迷惑…でしたよね…。」
またもや、彼はシュンとなってしまった。
しかも、私は気づかずに[迷惑]という言葉まで使ってしまってた!!
薫「あ…いやいや…私が少し言い過ぎたわ…。」
祐介「いえ…確かに、課長の言う通りです。 課長も課長で仕事があるのに僕が押し付けるなんて…。」
薫「いや…本当に…。」
祐介「それならば、もう少し時間を掛けて再確認してきます!!」
タッタッタッタッ…。
彼は、またもや私の前から去って自分の仕事場へと戻った。
言葉を受けて止めてくれるのは有り難い事だけど…それを受け止めすぎて壊れないかが心配だ…。
そんな心配を他所に、彼は黙々と自分の仕事に没頭している。
その姿に私はどうしたらいいのだろうと考えてしまう…。
薫「フゥーーー…。 あー…疲れた…。」
コキッコキッ
誰もいない社内で仕事を終えて、椅子に持たれるなり、私は首を左右に動かして首の骨を鳴らす。
パソコンと向き合って3時間以上も経つと流石に頭がおかしくなりそう…。
薫「ただ…まさか、こんな所で会うなんて…。」
私は、ある人物が気になってしまった。
それは…あの[浅川 祐介]という社員。
私の記憶が正しければ…彼はおそらく…と思って調べてみた、その結果…。
薫「しかし、こんな形での再会なんて信じられないだろうな…"祐ちゃん"。」
そう、私がこんな形で彼を呼ぶのは。
昔、私が遊んだ相手なのだから。
4つ下の彼を弟の様に可愛がっていたのだ、だが…中学になって直ぐ両親の離婚で私は母親に引き取られて姓が変わり、さらに母が再婚してまた姓が変わったので、10年以上も会ってない事も加えてからか祐ちゃんは私だと気づかなかった様だ。
ただ、私は…祐ちゃんに対しての対応に少し後悔している…。
薫『正直言って、恥ずかしいわ。 ここの誤字と誤計算。』
祐介『えっ…あっ!!』
薫『貴方…大学で一体何を学んだの? 私みたいな高卒の人間でもこんなミスしないようにと一生懸命になって、やって来たのよ…。』
薫『悪いけど、2年目ならば少なからずは1年はこういう作業をしてきたのよね? 何でミスしているわけ?」
祐介『…も、申し訳ありません…!!』
薫『全く…ホラ、さっさとやり直す!!』
パサッ!!
私に気づかなかったイライラを彼にぶつけてしまったが故に…思わずあんな言葉を口にしてしまった…。
私情や感情を彼にぶつけた…彼には本当に悪いことをした…おそらく、彼は私の事を怖い人間だと思ってるだろう…嫌われたらどうしよう…。
薫「うわー…どうしよう…祐ちゃん、私だと知ったらショック受けるだろうな…嫌われてないか本当に心配だよ…。 何であんな言葉を言っちゃったんだろう…。」
どんな理由とは言え、私は彼を傷つけた事は変わらない、言い方にしろ、伝え方にしろ…。
あの言葉を聞いた側としては、間違いなく傷はつく、言ってはいけない言葉だ。
薫「どうしよう…後で謝らないと…マジで嫌われるかも…そうなったら、私…!! あぁぁぁぁぁ!! どうしようぅぅぅぅーーーーー!!」
そんなこんな…家に帰ってからも考えて、
とうとう次の日を迎える…。
祐ちゃんに何て言えば良いのやら…
祐介「あ…あの…。」
薫「な、何?」ビクッ!!
と、ここで何と本人が登場。
話し掛けられて私は驚き強めの口調で返してしまった…。
またもや失敗に終わった…。
薫「あの…。」
祐介「昨日は申し訳ありませんでした!!」
薫「…へ?」
何と彼からまさかの謝罪が。
私は…何が何だか分からなかった。
すると…彼の口から驚きの言葉が…。
祐介「あの…課長、僕は確かに課長の言うとおりでした!!」
薫「えっ?」
祐介「確かに僕は、努力している風にしか見えなかったかもしれません!! 僕はただ学歴さえ積めれば会社はそれで満足するのでは無いかと思いました!! だけど、課長は高卒でも一生懸命努力して、その地位にまで立って来たお方なので、寧ろ僕の努力なんて幼稚的な物だと、課長の言葉で分かりました!! 僕にそんな事まで教えてくれて本当にありがとうございます!! これからもビシバシとご指導宜しくお願いします!!」
薫「えっ、いや…あの…。」
何と彼からまさかの感謝の言葉が。
自分の努力が小さいと教えくれてという内容の言葉に、私は戸惑いを隠せないでいた。
祐介「そうと決まれば、僕、これから仕事しますので、その評価を宜しくお願いします!! では!!」
タッタッタッタッ…
何と、彼はさっさと自分の仕事場に行ってしまった…。
薫「(どうしよう…変な方向にスイッチ入れちゃった…。)」
私は、彼のこの行動を見てさらに後悔した。
こんな事になるなら…あんな言葉を言わなければと…後悔した…しかしながらもう時すでに遅し…。
タッタッタッタッ…
祐介「課長、早速出来上がりました。 悪い所を徹底的にお教えお願いします!!」
と、悩んでいる内に、彼が仕事を早速終えてきた。
まさかの早さに私はさらに戸惑う。
薫「ちょっと…こんなに早く出来上がっても…私は評価できないわよ…迷惑だわ…。」
と思わず本音を出してしまう。
すると…
祐介「あ…そうでしたね…。 すいません…迷惑…でしたよね…。」
またもや、彼はシュンとなってしまった。
しかも、私は気づかずに[迷惑]という言葉まで使ってしまってた!!
薫「あ…いやいや…私が少し言い過ぎたわ…。」
祐介「いえ…確かに、課長の言う通りです。 課長も課長で仕事があるのに僕が押し付けるなんて…。」
薫「いや…本当に…。」
祐介「それならば、もう少し時間を掛けて再確認してきます!!」
タッタッタッタッ…。
彼は、またもや私の前から去って自分の仕事場へと戻った。
言葉を受けて止めてくれるのは有り難い事だけど…それを受け止めすぎて壊れないかが心配だ…。
そんな心配を他所に、彼は黙々と自分の仕事に没頭している。
その姿に私はどうしたらいいのだろうと考えてしまう…。
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