180cmの彼女 ヒール慣れへの特訓の道 その1
ボクはルナジーンの深瀬さんからコンパニオンのスカウトを受けるが、正直な所、ヒールに慣れないと話にならない。
前に恭平さんから貰った白のハイヒールで特訓する事にした。
10cmのヒールは、初めて履いたあの日以来、つまり先輩からプレゼントされたあの日以来からずっと敬遠してきた物。
蒼(あの日以来から…久々に足を入れるな……え、大丈夫かな……?)
ボクは正直、怖かった。
足を捻るんじゃないか…
上手く歩けないんじゃないか…
ヒールを折ってしまうんじゃないか…
蒼(怯えてても始まらない…! 足を入れよう!)
ボクは久々に10cmのヒールに足を入れた。
履き心地は相変わらず良い……
だが……
蒼「おっと…!」
立とうとすると、バランスを崩してしまい転びそうになる…。
咄嗟に何とか近くの物にしがみついて転倒を避けたが、この様子だと歩く事はおろか、立つ事すらも危うい。
蒼(是が非でも…慣れないとな…。)
今までのボクなら、この時点で諦めてただろうが…。
今回ばかりは違う…。
恭平『むしろ、誇らしい事だよ! だから、僕は応援するよ!』
『蒼ちゃんのコンパニオン姿見たいね…。 サプライズで家族と一緒に見るのはどうかな?』
恭平さんがここまで期待してくれてるのだ、しかも家族にサプライズという形で見せるという名目もある。
もしかすれば、家族が喜ぶかも知れない…。
だからこそ、ボクは諦める訳には行かない!
蒼「取り敢えず、壁伝いで立ってみよう…。」
ボクはまず、壁伝いで立つ事にした。
少しずつ立ち上がると…脚がふらつき、震えて、まともに立つのがやっとだ。
今のボクは、生まれたばかりの子鹿状態だ。
蒼(ヤバ……足挫くかも……。 怖いな……。)
だけど……一番怖いのが、足を挫く恐怖!
足を挫いて、暫くまともに歩けないなんて、そんなのはシャレにならん!
そうなると、少しずつ慣らすしか無いな……。
蒼「日進月歩だな……。」
この日から毎日、15分を4セットずつヒールを履いて慣らした。
この事は、恭平さん以外の家族には話していない。
当然、秘密裏に特訓している。
全てはサプライズの為だ……。
恭平さんも毎日頑張るボクの為に、足のマッサージをしたり、小声で応援してくれたりとボクを励ましてくれた。
恭平「行けー、頑張れー! 蒼ちゃんなら行けるよー!」(小声)
蒼「頑張ります……!」
1週間もすれば、少し位は歩ける様になってきた。
だが、特訓開始から2週間が経った頃…。
ボクは脚が筋肉痛になった為か、少し歩きづらくなってしまう。
蒼(まさか……こんな事になるとはな……。)
正直ショックだった。
こんな時に限って筋肉痛になるとは……何日位まともに歩けないのやら……。
蒼(良く考えてみれば……ヒール履いてる人達って……脚細いよな……。)
ボクはヒールを履いてる人達を思い浮かべていた。
あの人達の脚は何故か細い。
その理由は簡単だ…ヒールを履いてるという事は自然に足が鍛えさり、程よい感じに脂肪が燃焼されて足が自然と細くなるからだ。
だが、ボク自身の脚は…自分でも思うが細い訳でも無いが太い訳でも無い。
だが、ヒールを履き慣れた人達の脚の細さには遠く及ばない……。
蒼(ボクも何れ…あのいい感じの脚になるのかな……?)
ボクは思い浮かべていた。
自分がもし、あの脚の細さになったら…と思うと、想像しただけで良からぬ感情が思い浮かぶ。
蒼『先輩、どうですかこの脚?』
恭平『うおおおおお!! 何て素晴らしいんだ! 蒼ちゃん! 可愛いよ、綺麗だよ! 素敵だよーー!!』
蒼『ありがとうございます!』
『ねぇ、見てよ。 あの人…スゴくない?』
『素敵〜! トップモデル並みのスタイルだし、世界レベルだわ〜!』
『スゲェ〜! カッコいい〜! マジでサイン貰いて〜!』
蒼「エヘ…エヘヘヘ……。 ハッ…ボクは何をっ…!?」
自分が持て余される未来を想像していたのか、ボクは良からぬ表情が表に出ていた。
我に帰り、ついさっきまでの自分に対して後悔してしまう…。
恥ずかしい……。
蒼(何してんだボクは…。)
よりによってあの時の顔を恭平さんに見られたら、恥ずかしくて顔を合わせられない…。
むしろ恭平さんに嫌われるかも…。
出来れば、あの顔は封印しておこう。
蒼(見られてなきゃ良いけど…。)
次の日
大学への通学の際、ボクは10cmヒールを履くのは止めておいて、履き慣れてた5cmのヒールを履くことにした。
やはり、ヒール慣れの特訓を止める訳には行かないし、かと言って10cmので筋肉痛を悪化させるのもキツイ。
なので、低いヒールである程度慣らしつつ筋肉痛緩和をする事にした。
恭平「あれ? 蒼ちゃん、その低い方のヒール履くの?」
蒼「え、えぇ…実は筋肉痛になっちゃって…。」
恭平さんがヒール履いて通学するボクの行動が気になったみたい。
蒼「でも、特訓も止める訳には行かないので…。」
恭平「そ…そうなのか…けど、無理しないでよ?」
蒼「はい…。」
先輩は心配してくれた。
まあ、自分が言い出しっぺだから何とも言えないんだろうね。
両方ヒールに足を入れていざ立つと不思議な感覚だった。
蒼(ん? あれ、楽だ? どうして…?)
何とも言えない感覚だった、不思議と足への負担が何も感じられないのだ。
蒼(まさか…ヒール慣れで…?)
意外な形で特訓の成果が現れたのだった。
前に恭平さんから貰った白のハイヒールで特訓する事にした。
10cmのヒールは、初めて履いたあの日以来、つまり先輩からプレゼントされたあの日以来からずっと敬遠してきた物。
蒼(あの日以来から…久々に足を入れるな……え、大丈夫かな……?)
ボクは正直、怖かった。
足を捻るんじゃないか…
上手く歩けないんじゃないか…
ヒールを折ってしまうんじゃないか…
蒼(怯えてても始まらない…! 足を入れよう!)
ボクは久々に10cmのヒールに足を入れた。
履き心地は相変わらず良い……
だが……
蒼「おっと…!」
立とうとすると、バランスを崩してしまい転びそうになる…。
咄嗟に何とか近くの物にしがみついて転倒を避けたが、この様子だと歩く事はおろか、立つ事すらも危うい。
蒼(是が非でも…慣れないとな…。)
今までのボクなら、この時点で諦めてただろうが…。
今回ばかりは違う…。
恭平『むしろ、誇らしい事だよ! だから、僕は応援するよ!』
『蒼ちゃんのコンパニオン姿見たいね…。 サプライズで家族と一緒に見るのはどうかな?』
恭平さんがここまで期待してくれてるのだ、しかも家族にサプライズという形で見せるという名目もある。
もしかすれば、家族が喜ぶかも知れない…。
だからこそ、ボクは諦める訳には行かない!
蒼「取り敢えず、壁伝いで立ってみよう…。」
ボクはまず、壁伝いで立つ事にした。
少しずつ立ち上がると…脚がふらつき、震えて、まともに立つのがやっとだ。
今のボクは、生まれたばかりの子鹿状態だ。
蒼(ヤバ……足挫くかも……。 怖いな……。)
だけど……一番怖いのが、足を挫く恐怖!
足を挫いて、暫くまともに歩けないなんて、そんなのはシャレにならん!
そうなると、少しずつ慣らすしか無いな……。
蒼「日進月歩だな……。」
この日から毎日、15分を4セットずつヒールを履いて慣らした。
この事は、恭平さん以外の家族には話していない。
当然、秘密裏に特訓している。
全てはサプライズの為だ……。
恭平さんも毎日頑張るボクの為に、足のマッサージをしたり、小声で応援してくれたりとボクを励ましてくれた。
恭平「行けー、頑張れー! 蒼ちゃんなら行けるよー!」(小声)
蒼「頑張ります……!」
1週間もすれば、少し位は歩ける様になってきた。
だが、特訓開始から2週間が経った頃…。
ボクは脚が筋肉痛になった為か、少し歩きづらくなってしまう。
蒼(まさか……こんな事になるとはな……。)
正直ショックだった。
こんな時に限って筋肉痛になるとは……何日位まともに歩けないのやら……。
蒼(良く考えてみれば……ヒール履いてる人達って……脚細いよな……。)
ボクはヒールを履いてる人達を思い浮かべていた。
あの人達の脚は何故か細い。
その理由は簡単だ…ヒールを履いてるという事は自然に足が鍛えさり、程よい感じに脂肪が燃焼されて足が自然と細くなるからだ。
だが、ボク自身の脚は…自分でも思うが細い訳でも無いが太い訳でも無い。
だが、ヒールを履き慣れた人達の脚の細さには遠く及ばない……。
蒼(ボクも何れ…あのいい感じの脚になるのかな……?)
ボクは思い浮かべていた。
自分がもし、あの脚の細さになったら…と思うと、想像しただけで良からぬ感情が思い浮かぶ。
蒼『先輩、どうですかこの脚?』
恭平『うおおおおお!! 何て素晴らしいんだ! 蒼ちゃん! 可愛いよ、綺麗だよ! 素敵だよーー!!』
蒼『ありがとうございます!』
『ねぇ、見てよ。 あの人…スゴくない?』
『素敵〜! トップモデル並みのスタイルだし、世界レベルだわ〜!』
『スゲェ〜! カッコいい〜! マジでサイン貰いて〜!』
蒼「エヘ…エヘヘヘ……。 ハッ…ボクは何をっ…!?」
自分が持て余される未来を想像していたのか、ボクは良からぬ表情が表に出ていた。
我に帰り、ついさっきまでの自分に対して後悔してしまう…。
恥ずかしい……。
蒼(何してんだボクは…。)
よりによってあの時の顔を恭平さんに見られたら、恥ずかしくて顔を合わせられない…。
むしろ恭平さんに嫌われるかも…。
出来れば、あの顔は封印しておこう。
蒼(見られてなきゃ良いけど…。)
次の日
大学への通学の際、ボクは10cmヒールを履くのは止めておいて、履き慣れてた5cmのヒールを履くことにした。
やはり、ヒール慣れの特訓を止める訳には行かないし、かと言って10cmので筋肉痛を悪化させるのもキツイ。
なので、低いヒールである程度慣らしつつ筋肉痛緩和をする事にした。
恭平「あれ? 蒼ちゃん、その低い方のヒール履くの?」
蒼「え、えぇ…実は筋肉痛になっちゃって…。」
恭平さんがヒール履いて通学するボクの行動が気になったみたい。
蒼「でも、特訓も止める訳には行かないので…。」
恭平「そ…そうなのか…けど、無理しないでよ?」
蒼「はい…。」
先輩は心配してくれた。
まあ、自分が言い出しっぺだから何とも言えないんだろうね。
両方ヒールに足を入れていざ立つと不思議な感覚だった。
蒼(ん? あれ、楽だ? どうして…?)
何とも言えない感覚だった、不思議と足への負担が何も感じられないのだ。
蒼(まさか…ヒール慣れで…?)
意外な形で特訓の成果が現れたのだった。
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