ネット喫茶.com

オリジナル小説や二次創作、エッセイ等、自由に投稿できるサイトです。

メニュー

人生崩壊屋

ジャンル: その他 作者: rodann
目次

理不尽な会社に制裁を

「何なんだね、この書類は?」

パサッ…

「おい、何だこのPCの状態は!?」

「え…そんな…!?」

クスクス…

「君はもうこの会社には要らない…出ていきな。」

ピッ…









「もう…会社内でこんな事をされて…その上最後の仕打ちも…嫌な気分です…だから、お願いします…お金なら払います! あの憎き会社を…どうか…どうか…潰してください!」

「分かりました…。 貴方の望みを必ずしも叶えてやりましょう。」

私の元に、またも理不尽な仕打ちで苦しむ人がやってくる。
今日も私の所に仕事が舞い込んで来たみたいだ。

この世には…理不尽極まりない事が多い。
そんな理不尽な世の中に鉄槌を下す為の仕事…それが私達、"人生崩壊屋"の仕事だ。

私の名は進藤 悠之(しんどう はるゆき)。
人生崩壊屋、[HDR]の代表だ。
この仕事は今から5年も前からやってる。

そして今、依頼で復讐をお願いして欲しいと頼み込む…社会で理不尽な制裁を受ける被害者が訪れた…。

被害者は中流企業に勤める会社員の男性、年齢は36歳。

彼は…会社内で勃発してるイジメで理不尽な懲戒解雇を命じられた被害者は精神をズタズタにされて遂にこの地に訪れる。
その証拠のボイスレコーダーを持ってきて、イジメの内容を聞いていたが…正直言って辛かった。
周りの人間もクスクスと笑って楽しんでいる声も聞こえて…尚更、気分が悪い…。

「(許せん…誰も助けないでいるなんて…最悪だな…。)」

私はこの男性の思いを背負い、その企業に復讐することを誓った。

ガチャ…

悠之「おーい、鷺、キバ、頼むぞ。 私は情報収集の為にこの会社の派遣社員として潜り込むから。」

「「はーい。」」

私が呼んだ、鷺とキバというのは[HDR]の社員。
つまり私の仲間だ。
囮担当の鷺、鷺沢 真由香(さぎさわ まゆか)と、目撃者担当のキバ、秋庭 哲弥(あきば てつや)。

悠之「後、松ちゃん、なっちー、ラバー。 証拠集めたら、ネットアップや週刊誌に情報を送っといてよ。」

「「「分かりました。」」」

次に呼んだ、松ちゃん、なっちー、ラバーというのは、ネットアップ担当の松ちゃんこと松澤 幸生(まつなが こうせい)、同じくネットアップ担当のなっちーこと、野川 夏希(のがわ なつき)、外部交渉担当のラバーこと、皮田 里都(かわだ りと)。

全員私の仲間だ。

そして私は、会社の内情を知る為にその会社に派遣社員として潜り込む事にした。

部長「えー、今日から派遣として働く進藤君だ。 皆、宜しく頼むな。」

悠之「宜しくお願いします。」

部長「じゃあ、早速仕事をお願いして貰おうか。」

悠之「はい。」

会社内に潜入すると、まずは仕事から始まる。
やらされるのは仕事は書類整理。

部長「じゃあ一応、やっておいてね。」

悠之「分かりました。」

私は、社内の書類整理を行う。
書類とにらめっこして、どこか不備が有るかを確かめていく。
ある程度、確かめていくといくつか不備が見つかり、その度に私はそれを直していく事に。
そして書類整理が終わると、部長にそれらを持っていき、不備が幾つか有った事とそれを直した事を報告。

部長「不備が有ったのか!?」

悠之「えぇ、自分で直しておきましたが…。 余計な事でしたでしょうか…?」

部長「いやいや、むしろ有りがたいね! いやー、立派なもんだ!」

悠之「あ、ありがとう…ございます…。」

どやされるかと思ったが…何故か褒められてしまった。
だが、それでも信用は無いな…。
何故ならば…この部長こそ…。
依頼人をいじめていた張本人だから。

悠之「(上っ面だけの癖に…化けの皮が剥がれたら…どうなるのやら…。)」

その後も色んな仕事をこなして行き、今日の仕事は終了。
いじめに関する出来事は何も無かった…。

その後、二週間くらい働いたが…未だにいじめに関する出来事は現れず仕舞い…。

ちなみに私の派遣の契約期間は一月。
流石に更新すると、帰って怪しまれると思うから…この一月で証拠を見つけなきゃならない…。
残り後半分の期間で証拠を見つけなければ…この会社を地のどん底に叩き落とす事は出来ない…。
困った…。
いや何と言うか…今、有る証拠だけでは依頼人だけのいじめだけだから…それだけだとこの会社に対してダメージは与えられない。
むしろ、開き直って悪行を重ねていくだけだろう、そうなれば被害者がどんどん増えていく…。

そうなれば何の為の"人生崩壊屋"なのか…分からん…。

悠之「(くそ…まさか、気づかれたか…? 騙されたのか?)」

焦りを募らせる私の中には、不信感が漂っていた。

ピロリロリーン

悠之「(昼休み…。 そろそろ、休憩とするか…。)」

今のチャイムは、会社の昼休みのチャイムだ。
私は、今から用意していたお昼を別の場所で食べてく事にした。

悠之「フンフンフーン、今日は確かなっちだったな。」

私はスキップをしながら、お昼を持って休憩スペースで食べる事に。
ちなみにお昼は私達がローテーしながら作ってある。
今日はなっちの作ったお弁当だ。
どんな味がするのか楽しみだ…。

悠之「ふふふ…いただき…『お前、本当に使えねぇな?』ん?」

食べようとした直前、近くから社員の声がした。
私はお昼を食べるのを一旦止めて、声のする方へと向かう。
目次

※会員登録するとコメントが書き込める様になります。