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Sky

原作: 名探偵コナン 作者: takasu
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「あら、それはたのもしいわね。でも安心して?私にそういう感情は無用よ。一応例は言うわ。…死に様を見にいくのも悪くないでしょう?それに、私疑ってたのよ。ライが裏切り者じゃないのかってね?…この目でライが殺す瞬間を見届けるわ…」


私はベルモットに思ってもいないことを言うと急いで赤井さんに連絡を取った。

赤井「お前から連絡が来るということはもう聞いたんだな」

「はい。…全力で手助けさせていただきます。今夜の結構場所と時間を教えてください。」

赤井「◇×倉庫、○時」

「了解」

私はすぐにその場へ向かった。

倉庫に着くと零くんが血相を変えて走っていく姿が見えて慌てて追いかけた。

「バーボン!!待って!!」

私の言葉に足を止めた零くんは苛立った表情で振り返った。

降谷「今急いでいるんだ!後にしてくれ!」

「待って!」『この場に居るはずなのは赤井さんと私だけの予定…!零くんが行けば予想外の動きで混乱してしまうかもしれない…!足止めしなくちゃ…!』「ベルモットに聞いたの!」

降谷「何をだ?」

「だから…その…」

降谷「後にしてくれ!スコッチが…!」

零くんは私の言葉を聞こうともせずに何度待ってと言ってもそのまま足を止めることはなく、カンカンと階段を慌てて駆け上がっていくと同時に銃声が聞こえた。

やばいと思って私も後を追ったがそこには返り血を浴びた赤井さんと亡くなっているスコッチの姿だった。

降谷「ライ…!!お前…!!」

赤井「裏切りは死をもって…だったよな?バーボン」

「スコッ…チ…?」

降谷「お前が…足止めしなければ間に合ったかもしれないのに…!」

「バーボン…」『そうじゃない、恐らく助けようと赤井さんが身元を明かしたはずなのに、零くんの足音を組織の人間のものだと勘違いして…。でも、本当にそう…?いや、違うかもしれない…でも…』

そんなシビアな雰囲気の中、私の携帯が鳴った。

「はい。」

風見「大変です!空くんが誘拐されました…!」

「空が?!どういうこと?!」

風見「江戸川コナンという少年からの通報みたいで…悪戯だと思っていたんですが、犯人らしき人間から連絡が…!」

「わかった、今すぐ向かいます」

降谷「こんな時に子供のお守りか?お前が…」

赤井「行け、ゆり。あとは任せろ」

「ライっ…」

赤井「早く。間に合ううちに行くんだ」『あのボウヤからの連絡があったくらいだからな…空を見殺しにはできない…』

わたしはすぐにその場を後にして現場へと直行した。


私はすぐに周りの部下に指示を出し犯人を取り押さえた。

幸いにも空はただ眠らされていただけで、恐怖はなかったらしい。

「ごめんねっ空…」

私は風見くんに犯人の後処理を任せていたので空が目を覚ますまで病室につきっきりだった。

結局一睡もできぬまま朝を迎えると同時に空は目を覚ました。

空「んーっ」

「空っ?!空っ!」

空「ん?ねーちゃん…あれ…?俺昨日どうしたんやっけ?…あ!そーいや俺昨日怪しいおっさん見つけて後つけてたらなんや眠たなって…」

「…」

空「うわ、ねーちゃん怒っとる…?」

「ごめんねっ…ごめんね、空っ…」『私がちゃんと保護者としてできてなかったからだ…』

空「何で謝っとるん…?…あーあ、コナンの真似したらえらいめにあったわ!」

「空、知らない人について言っちゃダメ。知らない人の跡をつけるなんてもってのほかよ。」

空「ごめんなさい。」

「わかったならいいの。これから気を付けてね…。今回は私がちゃんと空を見てなかったから…寂しい思い沢山させちゃったからね…おねえちゃんも気をつける!」

空「別にねーちゃんはきにせんでええよ!俺はねーちゃんの飯食えたらそれでええねん!仕事頑張ってくれとんのも知ってるし、…だから…その、今日は…危ないことしてごめんなさい」

「空…」

空「泣かんといてや!ごめんやて!」

「うんっ…」

そんなやりとりを私は零くんに見られているなんて知らずに、空に抱きついて泣いてしまっていた。


零「スコッチが殺されたのに知り合いの子供の方が大事か」

「零くん…」

私は空を一度赤井さんの家に預けて署に戻ると先に来ていた零くんに言われてしまった。

零「なぜあの場所にお前がいた。」

「ベルモットに聞いて…」

零「どうしてそのことを俺に言わなかった」

「それは…」『零くんに言えば感情的になって間違った判断をしてしまう恐れがあったから赤井さんに協力するようにしていたのに…零くんがその情報を手に入れて今回のことが起きてしまったなんて言えば零くんはきっと…』

私はなにも言えずにただ黙り込んだ。

零「なぜ言えない。お前のせいでスコッチは…!…お前がその情報を俺に伝えて入ればスコッチは死ななくて済んだかもしれないんだぞ!!」

「…」

零「お前と関わらせるんじゃなかった。…お前は…死神だ。…そのうち、空くんも、お前に巻き込まれるかもな。」

「…っ!!」

私にそう吐き捨てて零くんはその場から立ち去った。

ただその場に立ち尽くすしかなかった。
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