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機動戦士ガンダム 0079 一年戦争の片隅で

原作: 機動戦士ガンダム 作者: イバ・ヨシアキ
目次

一年戦争までの経緯……

人類が宇宙へと進出すると、夢物語のSFとして語られていた事が、現実となった時代…・・

地球人口の爆発的な増加に合わせて、環境汚染と破壊による負債が膨らみ、先進国と他の国よりも優位に立っていた国々において発生する経済問題と政治問題が重なり、各国家の運営が困難と混迷を極めていた。

その問題を解決すべく、地球圏を統一する地球連邦政府が樹立。

各国の抱えている様々な問題は解決をさせる為、最初に着目されたのが、増え過ぎた人類を宇宙へと進出させるスペース・コロニー計画が立案される事になった。

地球という皿から追われてしまった、あぶれてしまった人類は移民として宇宙へと進出し、まず最初にと身近なる月面開拓を始めていく。

月での人類進出は、地球圏の抱えていた問題を解決する足掛かりとなっていき、月面はいつしか人々の住む第二の星として機能し、宇宙へと人類は新たな足跡を残していく事となる。

小惑星群を資源として扱い、また更なる宇宙への進出を念頭に入れた、宙域においてスペース・コロニーを建造し、多様性のあるコロニー開発は、人類増加の問題を解決し、新しい時代を迎えていく。

しかし、地球から宇宙へと強制的に移住させられてしまった人々において、地球連邦政府への反感は時代を重ねるごとに積み上がっていき、スペースノイドと呼ばれた宇宙移民者達は、地球圏に対するアースノイドに不満を抱き、連邦政府関係者、また経済的富裕層と特権階級者達が地球を私物化していると感じ始めていく。

支配されていると言う憤懣が蓄積されつつあった。

コロニー内において住まう人々は、やがて独立を謳い、また政治的な働きを試みるものが多くなり、月の裏側に建造されたスペースコロニーサイド3において、思想家ジオン・ズム・ダイクンが、コロニーの自治を持つ事を提唱し、地球連邦政府からの独立運動を先導するまでに至った……

やがてその運動は功を奏し、ダイクンの志に共感する人々により、サイド3は地球連邦政府からの自治権を勝ち取る事に成功するも、ダイクンは病に倒れてしまう。

彼の同志であったデギン・ソド・ザビは、彼の意志を受け継ぎ、公王をとしてサイド3をジオン公国として独立を勝ち取り、スペースノイドは国を持つ事を成功させるも、それは新しい時代の火種となる独立でもあったのだ……

デギン公王の長子である総帥ギレン・ザビは、亡きダイクンの思想を政治的に利用し、ジオン公国・国民こそ選ばれた優良種と説き、選民思想としてスペースノイドを扇動し、地球連邦政府に対する戦争による真の独立を解く事となる。

軍事的不利を優位へと保つ為に、電磁波への強力な妨害力を発揮するミノフスキー粒子を使用した兵器開発に着目し、機動性、汎用性共に優れ、宇宙世紀において最大なる発明となる人型有人機動兵器──モビルスーツことMSを開発し、軍備増強を推し進めていくジオン公国軍は、独裁国家へと歩んでいった。

そして時代が宇宙西暦0079年へと移り、一月を迎えた日……

ジオン公国は地球連邦政府に対して宣戦布告を宣言。

地球連邦軍に対し先制攻撃を仕掛け、月面都市グラナダを制圧し、地球連邦政府側であるサイド1・2・3へと軍を進軍させ、開発されたMS部隊を編成し、奇襲を敢行する。

NBC兵器である毒ガスGGガスを使用し、サイド2内のコロニー住人全てを殺害してしまった。

そして同月においてジオン公国軍はサイド2コロニー「アイランド・イフィッシュ」を地球圏攻略の布石として兵器として使用し、連邦政府の拠点・ジャブローを破壊するブリティッシュ作戦……後にコロニー落としと呼ばれる事となる、人類史最悪の厄災を引き起こしてしまう。

無論、地球連邦政府は大防戦を展開させるも、コロニーの落下を止める事は出来ず、最終防衛ラインを突破され、コロニーは地球へと加速し、静かに墜ちて行った。

しかし地球落下時においてコロニーは半壊し、巨大なる残骸となったコロニーの一部が、オーストラリア大陸・首都シドニーへと直撃。

また幾つもの破片は地球の至る国々と土地へと落下し、甚大なる被害を被っていく事となる。

その日……地球は震え、環境は激変し、洪水は起き、気候は乱れ、結果、多くの人々の命が失われてしまった。

地球連邦政府はジオン公国のこれらの所業に対する報復を行う為に、反抗作戦を決定し、サイド5宙域にて連邦軍主力艦隊を向け出港させる。

ジオン公国軍艦隊も総力を挙げて出港し、両軍によるルウム戦役が開戦する事となってしまう。

最初は優位と思われていた地球連邦軍艦隊群であったが、主力である第三艦隊、第一艦隊がジオン軍によって極秘開発されていたモビルスーツに奇襲作戦に合い壊滅。

司令官であるレビル将軍は捕らえられ、ジオン公国軍によって全地球圏にるルウム戦役の勝利を決定的なものへとされてしまう。

ジオン公国政府は、中立圏であるサイド6を通し、地球連邦政府に休戦条約締結を打診し、地球連邦政府側はそれを受け入れようとする。

しかし休戦調印直前、地球連邦軍救出特殊部隊によるレビル将軍奪還作戦により、囚われていたレビル将軍は救出され、彼による演説で、ジオン公国内情は完璧では無いと宣言され、徹底抗戦を謳うジオンに兵なしと後の世に記される演説によって、地球連邦政府は戦争継続へと傾いてしまう事となる。

南極条約は休戦条約ではなくなってしまい戦時条約へと変更され、核兵器および大量破壊兵器の使用を制限する条約が締結はするも、ジオン公国軍は地球侵攻作戦を開始し、二月にてジオン公国軍は地球方面軍設立編成を完了。

ジオン公国軍は地球侵攻作戦を開始した……

後の世に一年戦争と明記される戦争は、こうして幕を挙げたのである……
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