入隊
アリスの提案により、その場はなんとか丸く収まり、けっきょく3人で行くことになった。
そして、今は江戸の町を歩いている最中である。
「あのぉ~」
「なんだ」
「なんでィ」
「歩きづらいんですけど」
アリスの右隣には無造作ヘアに鋭い相貌の土方が、左隣には栗色のサラサラヘアにつぶらな瞳、涼やかで甘いマスクの沖田が手を繋いで3人仲良く並んでいる状態だ。
2人ともかなりビジュアルポイントは高いので、歩きづらいというよりは2人に挟まれ照れくさいのがアリスの本音。
「歩きづらいってよ土方さん、さっさとそのタバコ臭ぇ手を離しなせェ」
「総悟、てめぇが離せ」
また討論が始まり、アリスは小さくため息をつき、これ以上何も言わないことにした。
そうこうしていると、目当ての店の前についたので、アリスは1人で入ることにした。
無事に下着も買い終え、行きと同じく2人に手を繋がれ挟まれた状態でアリスは屯所へと戻った。
とりあえずアリスはシャワーを浴びることにした。下着もあるし、着替えも沖田さんの予備の隊服があるし。どうやらこの隊服はくれるらしい。
シャワーを浴びてさっぱりした後、アリスは沖田に呼び止められた。
「その格好、様になってますねェ。この銃と刀、返しときまさァ」
「え、あ、はい」
「こんなもん所持してたってことは、実力があるってことでィ?ちょっと俺に見せてくれないか」
「銃の腕前ですか?いいですよ」
「とりあえず昼飯終わった後に見せてもらうことにしまさァ、ほれ、一緒に昼飯食いに行くぞ。食堂の場所わからねぇだろィ?」
沖田が右手を差し出したので、アリスはその手をとり食堂に一緒に行くことにした。
沖田もアリスも昼食を食べ終え、2人は庭へと出た。
「あそこの50メートル先のマヨネーズを撃って見せてくだせェ」
「あ、はい」
なんでマヨネーズ?普通空き缶とかでは?と思いつつ、アリスは従った。
ダァン
銃弾は見事マヨネーズの容器の中心にヒットし、マヨネーズが開いた穴から飛び出した。
「なかなかいい腕してまさァ、どれ、もっといろいろ見せてくだせェ」
沖田に言われるがまま、アリスは様々な方法で沖田に銃の腕前を見せ付けた。
「ほんとに良い腕してまさァ、こいつは女中にすんのはもったいねェ。・・・・・・決めた。アリス、お前一番隊に入るがいいでさァ」
「え?私なんかが隊に入れるのですか?」
「近藤さんと土方にはうまく言っときまさァ、あ、その前に刀の腕前も見せてくだせェ、軽く手合わせしやしょう」
「あ、はい」
そうしてアリスは刀の腕前も見せることになった。
――
「くっ、予想外でさァ」
アリスは沖田の思っていたよりも強く、力は互角に等しかった。だがやはり、女性の力では敵わないのかアリスの方が若干おされていた。
そんな2人の様子を密かに見ていたゴリラ、近藤がいた。
結果的にアリスは負けたが、アリスはどことなく満足そうな顔をしていた。
「いやー、アリスちゃん!総悟相手になかなかやるねぇ!」
ゴリ・・・・・・近藤さんが拍手をしながら2人に近づいてきた。
「近藤さぁん、こいつ一番隊に入れるんでよろしく」
「あぁ、なかなか実力もあるみたいだしな。よし決めた、今夜はアリスちゃんの歓迎会だ!」
豪快に笑い近藤さんはさっていった。
そんな様子をタバコをくわえ見ていた人物が1人。
「総悟も近藤さんも勝手に決めやがって、まったく・・・・・・」
土方は額に左手をあてた。
「あいつが危険な目にあったらどうすんだよ」
ぼそっと土方は呟き、その場を立ち去った。
そしてあっという間に空は暗くなり、夜がきた。
「今日は新しい仲間を紹介する!この度一番隊に入った北条アリスちゃんだ。ささ、アリスちゃん入って!」
そう近藤が言うと襖が開き、髪の長い女の子がゆっくりと入ってきた。
「北条アリスです、よろしくお願いします」
可愛らしい容姿、その風貌にぴったりの素敵な声色。
思わず隊士達は、おぉーっと感嘆の声を漏らす。男だらけのむさくるしいこの場所に、オアシスがきた、花がきたと隊士達は大騒ぎ。
「アリスちゃん、よろしくね」
「なんで真選組に入ったの?」
「俺、アリスちゃんと仲良くなりたいなー」
アリスは早速囲まれてしまい、少し苦笑気味。
それを見かねた土方が
「おいてめぇら、あんまり調子にのんじゃねぇぞ。そいつに近づきすぎると切腹してもらう」
その低いドスのきいた声に、ひっ と隊士達は小さな悲鳴をあげ、名残惜しそうにアリスから離れていった。
アリスはとりあえず沖田の隣に座ることにした。
「なんだか、面白い人達ばかりですねぇ」
にこにことしてアリスは沖田に言うが
「思ってたよりライバルが多いじゃねぇかィ」
「え?なんて?」
「なんでもねェ」
ぼそっとした沖田の呟きがアリスに届くことはなかった。
なんやかんやで歓迎会という名の飲み会は盛り上がり、アリスは沖田に無理矢理酒を飲まされ、アリスは酔っていた。まあ、アリスは酒とは知らずに飲んでいたのだが。
やだ、近藤さんが裸だー、ていうかなんだかフラフラしてきたぁ~あれ?なんかちょっと頭クラクラするなぁ
そして、今は江戸の町を歩いている最中である。
「あのぉ~」
「なんだ」
「なんでィ」
「歩きづらいんですけど」
アリスの右隣には無造作ヘアに鋭い相貌の土方が、左隣には栗色のサラサラヘアにつぶらな瞳、涼やかで甘いマスクの沖田が手を繋いで3人仲良く並んでいる状態だ。
2人ともかなりビジュアルポイントは高いので、歩きづらいというよりは2人に挟まれ照れくさいのがアリスの本音。
「歩きづらいってよ土方さん、さっさとそのタバコ臭ぇ手を離しなせェ」
「総悟、てめぇが離せ」
また討論が始まり、アリスは小さくため息をつき、これ以上何も言わないことにした。
そうこうしていると、目当ての店の前についたので、アリスは1人で入ることにした。
無事に下着も買い終え、行きと同じく2人に手を繋がれ挟まれた状態でアリスは屯所へと戻った。
とりあえずアリスはシャワーを浴びることにした。下着もあるし、着替えも沖田さんの予備の隊服があるし。どうやらこの隊服はくれるらしい。
シャワーを浴びてさっぱりした後、アリスは沖田に呼び止められた。
「その格好、様になってますねェ。この銃と刀、返しときまさァ」
「え、あ、はい」
「こんなもん所持してたってことは、実力があるってことでィ?ちょっと俺に見せてくれないか」
「銃の腕前ですか?いいですよ」
「とりあえず昼飯終わった後に見せてもらうことにしまさァ、ほれ、一緒に昼飯食いに行くぞ。食堂の場所わからねぇだろィ?」
沖田が右手を差し出したので、アリスはその手をとり食堂に一緒に行くことにした。
沖田もアリスも昼食を食べ終え、2人は庭へと出た。
「あそこの50メートル先のマヨネーズを撃って見せてくだせェ」
「あ、はい」
なんでマヨネーズ?普通空き缶とかでは?と思いつつ、アリスは従った。
ダァン
銃弾は見事マヨネーズの容器の中心にヒットし、マヨネーズが開いた穴から飛び出した。
「なかなかいい腕してまさァ、どれ、もっといろいろ見せてくだせェ」
沖田に言われるがまま、アリスは様々な方法で沖田に銃の腕前を見せ付けた。
「ほんとに良い腕してまさァ、こいつは女中にすんのはもったいねェ。・・・・・・決めた。アリス、お前一番隊に入るがいいでさァ」
「え?私なんかが隊に入れるのですか?」
「近藤さんと土方にはうまく言っときまさァ、あ、その前に刀の腕前も見せてくだせェ、軽く手合わせしやしょう」
「あ、はい」
そうしてアリスは刀の腕前も見せることになった。
――
「くっ、予想外でさァ」
アリスは沖田の思っていたよりも強く、力は互角に等しかった。だがやはり、女性の力では敵わないのかアリスの方が若干おされていた。
そんな2人の様子を密かに見ていたゴリラ、近藤がいた。
結果的にアリスは負けたが、アリスはどことなく満足そうな顔をしていた。
「いやー、アリスちゃん!総悟相手になかなかやるねぇ!」
ゴリ・・・・・・近藤さんが拍手をしながら2人に近づいてきた。
「近藤さぁん、こいつ一番隊に入れるんでよろしく」
「あぁ、なかなか実力もあるみたいだしな。よし決めた、今夜はアリスちゃんの歓迎会だ!」
豪快に笑い近藤さんはさっていった。
そんな様子をタバコをくわえ見ていた人物が1人。
「総悟も近藤さんも勝手に決めやがって、まったく・・・・・・」
土方は額に左手をあてた。
「あいつが危険な目にあったらどうすんだよ」
ぼそっと土方は呟き、その場を立ち去った。
そしてあっという間に空は暗くなり、夜がきた。
「今日は新しい仲間を紹介する!この度一番隊に入った北条アリスちゃんだ。ささ、アリスちゃん入って!」
そう近藤が言うと襖が開き、髪の長い女の子がゆっくりと入ってきた。
「北条アリスです、よろしくお願いします」
可愛らしい容姿、その風貌にぴったりの素敵な声色。
思わず隊士達は、おぉーっと感嘆の声を漏らす。男だらけのむさくるしいこの場所に、オアシスがきた、花がきたと隊士達は大騒ぎ。
「アリスちゃん、よろしくね」
「なんで真選組に入ったの?」
「俺、アリスちゃんと仲良くなりたいなー」
アリスは早速囲まれてしまい、少し苦笑気味。
それを見かねた土方が
「おいてめぇら、あんまり調子にのんじゃねぇぞ。そいつに近づきすぎると切腹してもらう」
その低いドスのきいた声に、ひっ と隊士達は小さな悲鳴をあげ、名残惜しそうにアリスから離れていった。
アリスはとりあえず沖田の隣に座ることにした。
「なんだか、面白い人達ばかりですねぇ」
にこにことしてアリスは沖田に言うが
「思ってたよりライバルが多いじゃねぇかィ」
「え?なんて?」
「なんでもねェ」
ぼそっとした沖田の呟きがアリスに届くことはなかった。
なんやかんやで歓迎会という名の飲み会は盛り上がり、アリスは沖田に無理矢理酒を飲まされ、アリスは酔っていた。まあ、アリスは酒とは知らずに飲んでいたのだが。
やだ、近藤さんが裸だー、ていうかなんだかフラフラしてきたぁ~あれ?なんかちょっと頭クラクラするなぁ
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