銀時×土方
「万事屋ァ……」
「わっ、土方君。どーしたの、突然じゃねーか」
いつものようにだらけながらジャンプを読んでいると、愛しの土方君がやって来た。
もう少ししたら俺が屯所に愛に、いや会いに向かおうと思っていたところなのになぁ。
でも、行かなくてよかった。土方君が自ら俺に会いに来てくれただなんて嬉しくてどーしようもないもの。……本人には口が裂けても言わないけどね。
それにしても土方君は、銀さん好みの相変わらずの綺麗な顔だねぇ。
好都合なことに、今日は新八も神楽もいねーんだ。
「あのな、万事屋、話しが……あるんだ」
そっか、土方君は俺に用事があってわざわざ来てくれたのかな。
「んー?話しって何?銀さんね、土方君の話しなら何でも聞くよ~?」
「別れよう」
「……は?」
突然言われた言葉に、俺は頭が真っ白になる。
「オイ、いきなり何だよ……?何、間違ったこと言ってんだよ」
「そうだな……別れようは間違ってたかもしれねェな」
そうそうそう、今すぐ前言撤回しようね土方君!
「そもそも俺達付き合ってなんかなかったよな」
「え」
「だって俺達、男同士だし……男同士で付き合うって何なんだって話しなんだよ」
「今更なんだよ、そんなこと気にしてたのかよ」
「とにかく別れたいんだよ。俺はてめぇと」
「待って、落ち着いて土方君」
すると、土方君は壁に拳を勢い良く叩きつけた。
「落ち着いてるってーの!俺さ、お前との……いろんな事あやふやにしててさ、ちゃんと向き合ってねーっつーか……てめぇを振り回してるだけなんじゃないかなって思ってさ。そんなんだったら、別れたほうが「土方君」
俺は土方君の発言を止めるように言葉をかぶせた。
「向き合わなくていーんじゃねーの、別に」
俺がこう言うと、土方君は えっ ってびっくりしたような顔をしていた。
「振り回してもいいし、付き合うのが何かとかも別に考えなくていいんじゃねーの?土方君のしたいようにすればいいじゃん。俺もしたいようにしてるし」
な?と言って俺が微笑むと、何故だか目の前のこの人は声を殺して泣き始めた。
「えっ!?わーっ、ちょ、何で!?」
身体を縮こませて腕で顔を隠し、まるで娘のようにしおらしく涙を流している。
「泣くなよ~……」
今日の土方君は様子が変だ。もう、銀さんどうしたらいいかわかんねーよ。
「なぁ、泣くなって」
「や」
「土方君」
「やだっ放せよ」
俺は土方君の両頬を優しく包んでやった。そして
「大丈夫だから、な」
あやすように土方君の後ろに手を回し軽く抱きつくと、こいつも俺に抱きつくような形をとってくれた。
「うっ、うっ……」
しかし、相変わらず泣き止んではくれないようだ。
「参ったな……どうしたら泣き止んでくれる?」
俺は土方君の顔を持ち上げ、両頬を優しく包んだ。
「ほれ、いつまでも、んな顔してっとエッチな事すんぞっ」
いつものように、照れながら怒る顔が見たかった。涙が止まってくれたらいい、と思っての発言だった。それなのに
「……いいぜ」
「へ?」
ゴソ
「や、悪ィ。嘘だって……ちょ、土方君?おいっ……」
チゥッ
土方君が俺のを……
「……っ、おいマジで。よせってバカ……くすぐってーよ」
俺はこいつの顔を持ち上げ、片手で頬をムニッと掴んでやった。
「土方君」
きょとんとした顔で俺のことを見るこいつの表情は、……正直可愛すぎた。
「てめぇが俺にエッチぃ事してどーすんだよ。つーかよぉ……冗談だってーのに、もう知らねーからな!ヒィヒィ言わせてやるよっ」
「ふっ」
目の前の愛しいこの人は、くすくすと笑い始めた。
「言葉選びが古ィんだよ、てめぇは」
「……良かった」
「あ?何がだよ」
いつもの土方君だ。
「やっと笑った」
俺が微笑むと
「ばかやろぉ……」
頬を染めながら照れたように俯いてしまった。
さて、土方君もいつもの調子に戻ったことだし、これから第一戦でも始めるとすっかね。
……覚悟しとけよ、十四郎。
end
「わっ、土方君。どーしたの、突然じゃねーか」
いつものようにだらけながらジャンプを読んでいると、愛しの土方君がやって来た。
もう少ししたら俺が屯所に愛に、いや会いに向かおうと思っていたところなのになぁ。
でも、行かなくてよかった。土方君が自ら俺に会いに来てくれただなんて嬉しくてどーしようもないもの。……本人には口が裂けても言わないけどね。
それにしても土方君は、銀さん好みの相変わらずの綺麗な顔だねぇ。
好都合なことに、今日は新八も神楽もいねーんだ。
「あのな、万事屋、話しが……あるんだ」
そっか、土方君は俺に用事があってわざわざ来てくれたのかな。
「んー?話しって何?銀さんね、土方君の話しなら何でも聞くよ~?」
「別れよう」
「……は?」
突然言われた言葉に、俺は頭が真っ白になる。
「オイ、いきなり何だよ……?何、間違ったこと言ってんだよ」
「そうだな……別れようは間違ってたかもしれねェな」
そうそうそう、今すぐ前言撤回しようね土方君!
「そもそも俺達付き合ってなんかなかったよな」
「え」
「だって俺達、男同士だし……男同士で付き合うって何なんだって話しなんだよ」
「今更なんだよ、そんなこと気にしてたのかよ」
「とにかく別れたいんだよ。俺はてめぇと」
「待って、落ち着いて土方君」
すると、土方君は壁に拳を勢い良く叩きつけた。
「落ち着いてるってーの!俺さ、お前との……いろんな事あやふやにしててさ、ちゃんと向き合ってねーっつーか……てめぇを振り回してるだけなんじゃないかなって思ってさ。そんなんだったら、別れたほうが「土方君」
俺は土方君の発言を止めるように言葉をかぶせた。
「向き合わなくていーんじゃねーの、別に」
俺がこう言うと、土方君は えっ ってびっくりしたような顔をしていた。
「振り回してもいいし、付き合うのが何かとかも別に考えなくていいんじゃねーの?土方君のしたいようにすればいいじゃん。俺もしたいようにしてるし」
な?と言って俺が微笑むと、何故だか目の前のこの人は声を殺して泣き始めた。
「えっ!?わーっ、ちょ、何で!?」
身体を縮こませて腕で顔を隠し、まるで娘のようにしおらしく涙を流している。
「泣くなよ~……」
今日の土方君は様子が変だ。もう、銀さんどうしたらいいかわかんねーよ。
「なぁ、泣くなって」
「や」
「土方君」
「やだっ放せよ」
俺は土方君の両頬を優しく包んでやった。そして
「大丈夫だから、な」
あやすように土方君の後ろに手を回し軽く抱きつくと、こいつも俺に抱きつくような形をとってくれた。
「うっ、うっ……」
しかし、相変わらず泣き止んではくれないようだ。
「参ったな……どうしたら泣き止んでくれる?」
俺は土方君の顔を持ち上げ、両頬を優しく包んだ。
「ほれ、いつまでも、んな顔してっとエッチな事すんぞっ」
いつものように、照れながら怒る顔が見たかった。涙が止まってくれたらいい、と思っての発言だった。それなのに
「……いいぜ」
「へ?」
ゴソ
「や、悪ィ。嘘だって……ちょ、土方君?おいっ……」
チゥッ
土方君が俺のを……
「……っ、おいマジで。よせってバカ……くすぐってーよ」
俺はこいつの顔を持ち上げ、片手で頬をムニッと掴んでやった。
「土方君」
きょとんとした顔で俺のことを見るこいつの表情は、……正直可愛すぎた。
「てめぇが俺にエッチぃ事してどーすんだよ。つーかよぉ……冗談だってーのに、もう知らねーからな!ヒィヒィ言わせてやるよっ」
「ふっ」
目の前の愛しいこの人は、くすくすと笑い始めた。
「言葉選びが古ィんだよ、てめぇは」
「……良かった」
「あ?何がだよ」
いつもの土方君だ。
「やっと笑った」
俺が微笑むと
「ばかやろぉ……」
頬を染めながら照れたように俯いてしまった。
さて、土方君もいつもの調子に戻ったことだし、これから第一戦でも始めるとすっかね。
……覚悟しとけよ、十四郎。
end
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