始まりは···30話
裕介「元の名前は?紗菜の··」
砂原「聞くのか?呆れるだけだぞ。」
裕介「教えて下さい」
砂原「石子だ。お前何か石っころと一緒だ。それでも贅沢な名前だと言われ、学校では小石とバカにされたと。」
鷲尾「それで学校側も対策とらねーってどうなってんだよ。」
砂原「それから高校は東京の方を受験して通った。大学は費用をだすと言っているのに、奨学金で行くと聞かなくて、そこから少しずつバイトをしたり、独り暮しするようになった。」
裕介「それがこの前までいた所?」
砂原「ああ。一応彼氏が出来たとは聞いたがあんな男とはな。事の文末を聞いてビックリしたよ。」
鷲尾「そんなとんでもなかったのか?」
裕介「普段温厚な千尋が氷水浴びせるくらいにはね。」
砂原「それから大学卒業して、警察官の試験受けたが、やはり体重でひっかかって、それで才能はあるからと思って六本木アートフォーラムをうけさせたんだ。俺も目をかけやすくなるからな。」
鷲尾「そう言いながらニューヨークにすぐ行かせたじゃないですか。」
砂原「あれは逃がしたんだ暫く。大学出た位の時に紗菜を調べてるやつがいたようだったから、ちょうどいいときに研修の話しも来てたしそれでな。」
裕介「つくづく智兄がいて良かったんだね。ありがとう」
鷲尾「でも広瀬の努力も半端ないと思うぞ?大学卒業してすぐの奴が二十代後半の奴等と肩を並べてる··いや多分広瀬はきっとそれ以上だ。」
砂原「まぁ上司が俺だからな。なんてな。もっと違う方に努力が実ればよかったのにな。」
裕介「いいんじゃないかな?まだまだ時間はあるんだしさ。今だって十分優秀なんでしょ?」
鷲尾「そう言えば砂原さんは広瀬の親に息子だって知られてないんですか?」
砂原「あーおれは二才の時に砂原夫婦の養子になったし、すぐ東京に引っ越したからな。紗菜と同じく名前もかえた。」
裕介「そうなんだ。でもなんかまだまだ波乱がありそうだね。」
砂原「俺が言うのも何だがアイツらはトラブルメーカーでしかない。また紗菜が壊れてしまうかもしれない。」
裕介「壊れるって?」
砂原「俺が引きとって暫くある症状があってなカウンセリングに行ってたんだ。」
鷲尾「症状?」
砂原「深く眠った後に数時間前の記憶がちょっとの間消えるんだ。」
裕介「どうして?」
砂原「自分の中で辛い事を噛み砕いて消化をするのに一端冷却時間みたいなのをとっているんじゃないかと言われた。」
鷲尾「解離性健忘症みたいな感じですか?」
砂原「そうだな。あの時紗菜は自分一人しかいないと思っていたから自分だけで抱えて苦しんでいたんだ。」
裕介「15年でしょ··長いし苦しかったはずだよね。楽しい時期だっていっぱいの年頃にさ。」
砂原「そんなの一つもなかったろうな。家では搾取されるだけの子供、学校では名前や家の事情のせいでいじめられる、大人は手をさしのべてはくれないし、心許せる事なんてなかったんじゃないか。」
裕介「ごめんね。智兄もつらいよね。」
砂原「紗菜の15年に比べたらたったの8年だそれに俺は養子に貰われたお陰で何も知らずに育ったし、申し訳ないくらいだ。」
鷲尾「砂原さんは自分で出生からをしらべたんですか?」
砂原「ある程度は聞いていた。広瀬と言う家に生まれたが事情があって、施設に預けられていた俺をひきとったと。俺の本名もふざけた名前でなアザミと言う誕生花だった。1日違っていたらススキになる所だよ。」
裕介「カッコいい名前つけ直して貰ってよかったね、紗菜にも可愛い名前ありがとう。」
砂原「名前はさ、本当なら親が一番最初にくれる贈り物だろう。その贈り物で苦しむなんて嫌じゃないか。」
鷲尾「でももし砂原さんの苗字に広瀬が変わったとき砂原紗菜じゃちょっと言いにくくないですか。」
砂原「砂原の家の子であるのを忘れて欲しくなかったんだ。苗字を変えてやれなかった分、名前に砂原の砂と同じ少ないと言う字が入ってる漢字をあてた。あっこれは紗菜には内緒な。なんか嫉妬深く思えるからな。」
裕介「後々··桜庭紗菜にしてもいい?」
砂原「裕介ならいいぞ。」
裕介「前にさ、桜庭さんのらば部分を伸ばすとloverになるからいいじゃないですかって紗菜が言っててさ··俺結構頓珍漢に、rubberだと思ってでも今思うと嬉しい事言ってくれてたんだなぁって。」
鷲尾「広瀬可愛いトンチがきくんだな。」
砂原「ありがとな最近目覚ましい··は大袈裟だがなんだか表情が柔くなってよく笑う様になったんだ。」
裕介「これからの時間は沢山楽しく幸せにしなきゃね。」
鷲尾「そりゃ裕介がな。」
裕介「みんなもだよ?家族でしょそれに智兄は正真正銘でお兄ちゃんになるし。」
砂原「調子がいいな。」
裕介「それに俺には知らない事とかまだ触れちゃいけない部分があるから、それは智兄がいてくれないと困っちゃう。」
砂原「ははは。いるさ。いつでも親とお兄ちゃんの役目やるぞ。」
鷲尾「しっかりしごかれろ。」
砂原「まぁ悪い事は裕介だろうと剛だろうと叱るさ」
裕介「宜しくお願いします。」
だんだん帰路は東京に近づいてきた。
砂原「聞くのか?呆れるだけだぞ。」
裕介「教えて下さい」
砂原「石子だ。お前何か石っころと一緒だ。それでも贅沢な名前だと言われ、学校では小石とバカにされたと。」
鷲尾「それで学校側も対策とらねーってどうなってんだよ。」
砂原「それから高校は東京の方を受験して通った。大学は費用をだすと言っているのに、奨学金で行くと聞かなくて、そこから少しずつバイトをしたり、独り暮しするようになった。」
裕介「それがこの前までいた所?」
砂原「ああ。一応彼氏が出来たとは聞いたがあんな男とはな。事の文末を聞いてビックリしたよ。」
鷲尾「そんなとんでもなかったのか?」
裕介「普段温厚な千尋が氷水浴びせるくらいにはね。」
砂原「それから大学卒業して、警察官の試験受けたが、やはり体重でひっかかって、それで才能はあるからと思って六本木アートフォーラムをうけさせたんだ。俺も目をかけやすくなるからな。」
鷲尾「そう言いながらニューヨークにすぐ行かせたじゃないですか。」
砂原「あれは逃がしたんだ暫く。大学出た位の時に紗菜を調べてるやつがいたようだったから、ちょうどいいときに研修の話しも来てたしそれでな。」
裕介「つくづく智兄がいて良かったんだね。ありがとう」
鷲尾「でも広瀬の努力も半端ないと思うぞ?大学卒業してすぐの奴が二十代後半の奴等と肩を並べてる··いや多分広瀬はきっとそれ以上だ。」
砂原「まぁ上司が俺だからな。なんてな。もっと違う方に努力が実ればよかったのにな。」
裕介「いいんじゃないかな?まだまだ時間はあるんだしさ。今だって十分優秀なんでしょ?」
鷲尾「そう言えば砂原さんは広瀬の親に息子だって知られてないんですか?」
砂原「あーおれは二才の時に砂原夫婦の養子になったし、すぐ東京に引っ越したからな。紗菜と同じく名前もかえた。」
裕介「そうなんだ。でもなんかまだまだ波乱がありそうだね。」
砂原「俺が言うのも何だがアイツらはトラブルメーカーでしかない。また紗菜が壊れてしまうかもしれない。」
裕介「壊れるって?」
砂原「俺が引きとって暫くある症状があってなカウンセリングに行ってたんだ。」
鷲尾「症状?」
砂原「深く眠った後に数時間前の記憶がちょっとの間消えるんだ。」
裕介「どうして?」
砂原「自分の中で辛い事を噛み砕いて消化をするのに一端冷却時間みたいなのをとっているんじゃないかと言われた。」
鷲尾「解離性健忘症みたいな感じですか?」
砂原「そうだな。あの時紗菜は自分一人しかいないと思っていたから自分だけで抱えて苦しんでいたんだ。」
裕介「15年でしょ··長いし苦しかったはずだよね。楽しい時期だっていっぱいの年頃にさ。」
砂原「そんなの一つもなかったろうな。家では搾取されるだけの子供、学校では名前や家の事情のせいでいじめられる、大人は手をさしのべてはくれないし、心許せる事なんてなかったんじゃないか。」
裕介「ごめんね。智兄もつらいよね。」
砂原「紗菜の15年に比べたらたったの8年だそれに俺は養子に貰われたお陰で何も知らずに育ったし、申し訳ないくらいだ。」
鷲尾「砂原さんは自分で出生からをしらべたんですか?」
砂原「ある程度は聞いていた。広瀬と言う家に生まれたが事情があって、施設に預けられていた俺をひきとったと。俺の本名もふざけた名前でなアザミと言う誕生花だった。1日違っていたらススキになる所だよ。」
裕介「カッコいい名前つけ直して貰ってよかったね、紗菜にも可愛い名前ありがとう。」
砂原「名前はさ、本当なら親が一番最初にくれる贈り物だろう。その贈り物で苦しむなんて嫌じゃないか。」
鷲尾「でももし砂原さんの苗字に広瀬が変わったとき砂原紗菜じゃちょっと言いにくくないですか。」
砂原「砂原の家の子であるのを忘れて欲しくなかったんだ。苗字を変えてやれなかった分、名前に砂原の砂と同じ少ないと言う字が入ってる漢字をあてた。あっこれは紗菜には内緒な。なんか嫉妬深く思えるからな。」
裕介「後々··桜庭紗菜にしてもいい?」
砂原「裕介ならいいぞ。」
裕介「前にさ、桜庭さんのらば部分を伸ばすとloverになるからいいじゃないですかって紗菜が言っててさ··俺結構頓珍漢に、rubberだと思ってでも今思うと嬉しい事言ってくれてたんだなぁって。」
鷲尾「広瀬可愛いトンチがきくんだな。」
砂原「ありがとな最近目覚ましい··は大袈裟だがなんだか表情が柔くなってよく笑う様になったんだ。」
裕介「これからの時間は沢山楽しく幸せにしなきゃね。」
鷲尾「そりゃ裕介がな。」
裕介「みんなもだよ?家族でしょそれに智兄は正真正銘でお兄ちゃんになるし。」
砂原「調子がいいな。」
裕介「それに俺には知らない事とかまだ触れちゃいけない部分があるから、それは智兄がいてくれないと困っちゃう。」
砂原「ははは。いるさ。いつでも親とお兄ちゃんの役目やるぞ。」
鷲尾「しっかりしごかれろ。」
砂原「まぁ悪い事は裕介だろうと剛だろうと叱るさ」
裕介「宜しくお願いします。」
だんだん帰路は東京に近づいてきた。
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