11
降谷とショッピングモールの駐車場につくと彼女はつまらないと言わんばかりの顔をして車を降りた。
玲「ハロと遊んでるほうが絶対楽しい…」
降谷「文句ばかり言ってないではやく行くぞ。」
玲「ちぇ。」
文句を言いながらも降谷のあとに大人しくついていく彼女だったが、ショッピングモールの中に入った途端表情は一変した。
玲「ねぇ、安室透。あれは何?」
降谷「何の前に何でその名前をフルネームで呼ぶ。」
玲「本名はまずいってことくらい私でもわかる。それに公共の場でバーボンって呼ぶのもキモいし。」
降谷「だからそのキモいってすぐに言う癖やめろ。」
玲「…」
降谷「どうした?」
玲「あ、口煩いオカンだ。」
降谷「は?(怒)」
玲「シルバが泣ける映画って言って見せてきた映画で口煩いオカンっていうのがいたんだけど、安室透そっくりだね。」
降谷「だから誰がオカンだ(怒)」
玲「安室透。」
降谷「だからそのフルネームをやめろ。不自然だ。せめて苗字だけにしろ。」
玲「わかった。安室。」
降谷「…まぁいい。」
玲「あ、ねぇ安室。あれは何?」
降谷「タピオカのことか?」
玲「タピオカなんだ。」
降谷「タピオカはわかるのか?」
玲「うん。食べたことはないけど、キャッサバっていう芋の一種が原料で、南米原産のキャッサバの根茎から製造されたデンプンの黒い物体のことでしょ。単体で見るとカエルの卵みたいでキモ…あ、えーと、グロテスクだよね。文献で読んだのと写真を見ただけだったから実物は初めて見る。」
降谷「…キモいよりはマシか」
玲「ねぇ、安室。何であんなグロテスクなものが入った飲み物を皆んな写真で撮ってるの?揃いも揃って変だね。」
降谷「最近はSNSに載せるためにああやって写真を撮るんだよ。」
玲「ソーシャルネットワークサービスか。…安室も写真撮ってのせたりやってるの?」
降谷「…やると思うのか。」
玲「んーん。思わないけど、安室のキャラなら女子高生と交流を深める手段としてやりかねないなって思っただけ。」
降谷「心外だな。」
玲「普段から手段選ばないくせに。毛利探偵事務所に潜入する為に人一人殺してる人間が心外だなんて。ウケる…あ、んーと、面白い?」
降谷「殺しただと?」
玲「シルバはそう言ってた。えげつねぇなぁって。あ、今の言葉はシルバの真似しただけだからね。」
降谷「はっ…。そう見られても仕方はないか。」
玲「SNSやってたら人殺さなくても女子高生に近づけたんじゃないの?…毛利小五郎の娘の…毛利蘭?その子に近づいて毛利小五郎に弟子入りさせてもらえばよかったのにって。」
降谷「そう簡単なことじゃない。」
玲「ふぅん。…まぁどうでもいいや。今言ってたの全部シルバだし。私は人一人殺そうが何しようが目的の為なら手段なんて選ばないから。」
そう言った玲の目はひどく冷たく、降谷はぞくりとした。だがそれも一瞬で。次に彼女を見ると何事もなくタピオカの方に歩いていた。
玲「降谷、もっと近くで見たい。タピオカ。」
降谷「…飲みたかったのか。」
玲「その表現は間違ってる。」
降谷「は?」
玲「タピオカは固形物で飲み物ではないでしょ?だから間違ってる。正しくは食べたかったのかの間違い。…あ、もっと言うなら私はみたいって言ったから…」
降谷「もういい、いくぞ。」
降谷はそういうと少しイラつきながら歩き出した。
玲「降谷零はキレやすいっと。シルバに報告しなきゃ。」
降谷「誰のせいだ。」
玲「何のこと?」
降谷「はぁ。」
降谷はため息をついた後、タピオカの店に並んだ。
安室「タピオカミルクティー2…」
玲「1つでいいです」
降谷「いらないのか?」
玲「いらなくはないけどいらない。」
降谷「は?」
店員「お待たせしました〜!」
安室「ありがとうございます」
安室は1つのタピオカミルクティを店員から受け取ると彼女と一緒に近くの座席に座った。
玲「店員に対してあそこまで安室スイッチ切り替えれるなんてキモ…すごいね。」
降谷「今キモいって言おうとしただろ。」
玲「さぁ?」
降谷「ほら。」
降谷はそう言って彼女にタピオカミルクティを差し出した。
玲「んー。」
すると彼女は何かを考え込んだ後、ばっと降谷と目を合わせた。
降谷「な、なんだ」
玲「一口残して後全部飲んで」
そう言って降谷に差し出されたタピオカミルクティを突き返した。
降谷「は?」
玲「いいから。あ、タピオカはやっぱり1粒でいい。キモ…グロテスクだから。」
降谷「先に好きなだけ飲めばいいだろ。」
玲「それは駄目。」
降谷「なぜ?」
玲「安室が潔癖症だといけないから。」
降谷「は?別に。そんなことはない。だから気にせず…」
玲「嫌だ。だってあんなにスイッチ切り替える人だから。潔癖症スイッチオフにしてるかもしれないし。あ、私はそういうのないし間接キスも気にしないから安心して。」
降谷「男に向かって間接キスとか言うんじゃない。」
玲「別に良くない?だって安室は私を男女以前に人間だって思ってないんだし。」
そう言って彼女はケロリと首を傾げた。
玲「ハロと遊んでるほうが絶対楽しい…」
降谷「文句ばかり言ってないではやく行くぞ。」
玲「ちぇ。」
文句を言いながらも降谷のあとに大人しくついていく彼女だったが、ショッピングモールの中に入った途端表情は一変した。
玲「ねぇ、安室透。あれは何?」
降谷「何の前に何でその名前をフルネームで呼ぶ。」
玲「本名はまずいってことくらい私でもわかる。それに公共の場でバーボンって呼ぶのもキモいし。」
降谷「だからそのキモいってすぐに言う癖やめろ。」
玲「…」
降谷「どうした?」
玲「あ、口煩いオカンだ。」
降谷「は?(怒)」
玲「シルバが泣ける映画って言って見せてきた映画で口煩いオカンっていうのがいたんだけど、安室透そっくりだね。」
降谷「だから誰がオカンだ(怒)」
玲「安室透。」
降谷「だからそのフルネームをやめろ。不自然だ。せめて苗字だけにしろ。」
玲「わかった。安室。」
降谷「…まぁいい。」
玲「あ、ねぇ安室。あれは何?」
降谷「タピオカのことか?」
玲「タピオカなんだ。」
降谷「タピオカはわかるのか?」
玲「うん。食べたことはないけど、キャッサバっていう芋の一種が原料で、南米原産のキャッサバの根茎から製造されたデンプンの黒い物体のことでしょ。単体で見るとカエルの卵みたいでキモ…あ、えーと、グロテスクだよね。文献で読んだのと写真を見ただけだったから実物は初めて見る。」
降谷「…キモいよりはマシか」
玲「ねぇ、安室。何であんなグロテスクなものが入った飲み物を皆んな写真で撮ってるの?揃いも揃って変だね。」
降谷「最近はSNSに載せるためにああやって写真を撮るんだよ。」
玲「ソーシャルネットワークサービスか。…安室も写真撮ってのせたりやってるの?」
降谷「…やると思うのか。」
玲「んーん。思わないけど、安室のキャラなら女子高生と交流を深める手段としてやりかねないなって思っただけ。」
降谷「心外だな。」
玲「普段から手段選ばないくせに。毛利探偵事務所に潜入する為に人一人殺してる人間が心外だなんて。ウケる…あ、んーと、面白い?」
降谷「殺しただと?」
玲「シルバはそう言ってた。えげつねぇなぁって。あ、今の言葉はシルバの真似しただけだからね。」
降谷「はっ…。そう見られても仕方はないか。」
玲「SNSやってたら人殺さなくても女子高生に近づけたんじゃないの?…毛利小五郎の娘の…毛利蘭?その子に近づいて毛利小五郎に弟子入りさせてもらえばよかったのにって。」
降谷「そう簡単なことじゃない。」
玲「ふぅん。…まぁどうでもいいや。今言ってたの全部シルバだし。私は人一人殺そうが何しようが目的の為なら手段なんて選ばないから。」
そう言った玲の目はひどく冷たく、降谷はぞくりとした。だがそれも一瞬で。次に彼女を見ると何事もなくタピオカの方に歩いていた。
玲「降谷、もっと近くで見たい。タピオカ。」
降谷「…飲みたかったのか。」
玲「その表現は間違ってる。」
降谷「は?」
玲「タピオカは固形物で飲み物ではないでしょ?だから間違ってる。正しくは食べたかったのかの間違い。…あ、もっと言うなら私はみたいって言ったから…」
降谷「もういい、いくぞ。」
降谷はそういうと少しイラつきながら歩き出した。
玲「降谷零はキレやすいっと。シルバに報告しなきゃ。」
降谷「誰のせいだ。」
玲「何のこと?」
降谷「はぁ。」
降谷はため息をついた後、タピオカの店に並んだ。
安室「タピオカミルクティー2…」
玲「1つでいいです」
降谷「いらないのか?」
玲「いらなくはないけどいらない。」
降谷「は?」
店員「お待たせしました〜!」
安室「ありがとうございます」
安室は1つのタピオカミルクティを店員から受け取ると彼女と一緒に近くの座席に座った。
玲「店員に対してあそこまで安室スイッチ切り替えれるなんてキモ…すごいね。」
降谷「今キモいって言おうとしただろ。」
玲「さぁ?」
降谷「ほら。」
降谷はそう言って彼女にタピオカミルクティを差し出した。
玲「んー。」
すると彼女は何かを考え込んだ後、ばっと降谷と目を合わせた。
降谷「な、なんだ」
玲「一口残して後全部飲んで」
そう言って降谷に差し出されたタピオカミルクティを突き返した。
降谷「は?」
玲「いいから。あ、タピオカはやっぱり1粒でいい。キモ…グロテスクだから。」
降谷「先に好きなだけ飲めばいいだろ。」
玲「それは駄目。」
降谷「なぜ?」
玲「安室が潔癖症だといけないから。」
降谷「は?別に。そんなことはない。だから気にせず…」
玲「嫌だ。だってあんなにスイッチ切り替える人だから。潔癖症スイッチオフにしてるかもしれないし。あ、私はそういうのないし間接キスも気にしないから安心して。」
降谷「男に向かって間接キスとか言うんじゃない。」
玲「別に良くない?だって安室は私を男女以前に人間だって思ってないんだし。」
そう言って彼女はケロリと首を傾げた。
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