5話「ズイタウン~ヨスガシティ」
ズイタウンでノブオと別れた後、209番道路を通って着いたヨスガシティ。ここはシンオウ地方の中心地と呼ばれ、ふれあい広場にコンテスト会場、ポフィン教室や教会もあってそして僕の目的としていたジムもあり、至れり尽くせりだ。
僕は早速ヨスガジムに挑戦しに行く。が、そこで思わぬ出来事があった。
「ジムリーダーのメリッサさんは今日コンテストに参加する日だから、ジムは休んでいるんだ。ごめんね」そうジムの受付人が言う。
僕は少しうつむきながら帰ろうとしたその時、ジムリーダーのメリッサが現れた。
「ボーイ?ジムに挑戦しに来てくれたのデスカ?ならば、コンテストはいかがでショウ?ジムはお休みにしてますが、そこでならワターシと勝負できマース!もしユーが勝ったら、このレリックバッジ差し上げるネ!」
その提案を僕は受けることになり、今コンテスト会場にいてもうすぐ始まる寸前だ。だが思わぬ出来事とはそのことではない。コンテスト会場で、なんと家出状態の僕は母に出会ったのだ。
「ここにいたのね。もう、探したんだから」
「母・・さん・・?なんでここに」
「あぁあなたを見つけたのは偶然よ、コンテストを見に来ただけだから。ついでにあなたも見つかってよかったわ」
「僕は・・!」
母に家出したことを謝らないといけない。そして自分の思いも話さないと、僕はいつまでも前に進めない。しかし僕が話そうとしたその時、タイミング悪くコンテストで自分の出番が来てしまう。
「何、あなたも出るの?ママ楽しみにしているから、頑張ってね」
「・・・!うん」
僕は少し耳を疑った。家出のことを怒っていないのだろうか。少し不安になりながらも、その言葉で少し勇気が湧いてくる気がする。
「よし行くぞ、エレキッド!」
僕はエレキッドを出して一次審査に臨む。一次審査は、ポケモンの技を使ったパフォーマンスで観客や審査員にアピールする種目だ。コンテストではまず一次審査を突破しないと、二次審査を挑戦する権利がない。メリッサと戦うのは二次審査でという事だ。メリッサなら余裕で一次は受かるだろう、だが僕は初めてのコンテストに正直負ける気しかしない。控室にいた他のコンテスト挑戦者達は、僕とは違い自分達のポケモンに目一杯おめかししていたのだから。
「スピードスターを撃って、そこに電気ショック!」
するとスピードスターがはじけてキラキラ光り、観客を目で楽しませる。エレキッドは捕まえた時からかなり素早かったので、こういった技のコンボを繋げるポテンシャルに一番長けていると考え一次審査に選出したのだが、大当たりだ。
「続いて電撃波!」エレキッドの電撃波でコンテストのステージを覆うかのような四方八方に電撃が飛び散っていく。
「雷パンチでフィニッシュだ!」
エレキッドは地面に雷パンチを打ち、地面に一瞬雷がステージ上に広がっていくのが見える。エレキッドは更に雷パンチを連打し、地面に雷が広がってくのがはっきりと見え観客はとても盛り上がっていた。パフォーマンスを終え、司会者がステージ上に出てくる。
「とても痺れるパフォーマンスをありがとう!続いて登場するのは、本日最後の挑戦者で大本命!長らくお待たせしました、ヨスガシティジムリーダー、メリッサ!」
すると会場は更にデッドヒート。僕とエレキッドのパフォーマンスがなかったかのようだった。
控室に戻ろうとすると、再び母に出会う。僕はそこで母に真剣に向き合おうとする。
「お疲れ。エレキッドもとても頑張っていたわ」
「あのさ・・!僕・・嫌、俺が家出したこと、怒ってないの?」
「怒ってるわよ。あなたのせいでパパだけが別の地方に行っちゃって、パパ寂しそうにしてたわ。でも、大丈夫そうで安心したのが一番かな」
「そ、そうなんだ」
「あなたが家出しちゃったから、私がシンオウ地方にいた方が良いってパパが言ってくれたのよ。パパとしばらく会えなくなっちゃうから、一度でいいからコトブキに戻ってきてくれない?」
「あ、あのさ。そのことについて少し話があるんだ」
「えぇ、シンオウ地方で旅を続けたいってことでしょ、分かってるわ。だから私もシンオウ地方に残るから、よろしくね」
「そうだけど、そうじゃないんだ」
「?何なの」
「俺も父さんが行く地方に行くよ」
「え!?私達に気を遣ってるんじゃないでしょうね」
「気を遣うとか、そういう話じゃない。ただ別の地方に行くことも悪くないと、そう思ったんだ」
「まぁそうしてくれると、こちらとしても助かるけど」
「この旅を通して、人の価値観っていうのは様々だっていう事を知ったんだ。一度、そのシンオウ地方から出るっていう事を改めて考えてみた。結局俺はシンオウ地方に居続けることにこだわってたから、家出を選んでたんだ。今回の旅を通して、その別の考え方もしようって気になって、それでまたいつかここに戻るのなら別地方に行くのも悪くないかもって気付けたんだ」
「そう。ちゃんと考えて結論を出したんなら良いわ」
母と話してから別れた後、1次審査の結果発表の時間になる。
「会場の皆さん、それから素晴らしいパフォーマンスを見せて下さった参加者の方々、お待たせしました!今回の参加者は16名、二次審査に行けるのはその中の4名となります。その最高に我々を楽しませてくれた4名は、この方々です!」
すると、モニターに4名の顔写真が写る。僕は自分の写真を見つけ、ガッツポーズをする。だが、その隣にメリッサが並んでいるのを見て僕は息をのむ。
「ボーイ、まずは一次審査通過おめでとうございマース!ですが、勝負はこれからですよ」
メリッサが声を掛けてきて、僕は緊張が走る。まもなく、ジムバッジを賭けた戦いが始まらんとする。
(手持ちポケモン マネネLv.29 ブビィLv.28 エレキッドLv.26)
僕は早速ヨスガジムに挑戦しに行く。が、そこで思わぬ出来事があった。
「ジムリーダーのメリッサさんは今日コンテストに参加する日だから、ジムは休んでいるんだ。ごめんね」そうジムの受付人が言う。
僕は少しうつむきながら帰ろうとしたその時、ジムリーダーのメリッサが現れた。
「ボーイ?ジムに挑戦しに来てくれたのデスカ?ならば、コンテストはいかがでショウ?ジムはお休みにしてますが、そこでならワターシと勝負できマース!もしユーが勝ったら、このレリックバッジ差し上げるネ!」
その提案を僕は受けることになり、今コンテスト会場にいてもうすぐ始まる寸前だ。だが思わぬ出来事とはそのことではない。コンテスト会場で、なんと家出状態の僕は母に出会ったのだ。
「ここにいたのね。もう、探したんだから」
「母・・さん・・?なんでここに」
「あぁあなたを見つけたのは偶然よ、コンテストを見に来ただけだから。ついでにあなたも見つかってよかったわ」
「僕は・・!」
母に家出したことを謝らないといけない。そして自分の思いも話さないと、僕はいつまでも前に進めない。しかし僕が話そうとしたその時、タイミング悪くコンテストで自分の出番が来てしまう。
「何、あなたも出るの?ママ楽しみにしているから、頑張ってね」
「・・・!うん」
僕は少し耳を疑った。家出のことを怒っていないのだろうか。少し不安になりながらも、その言葉で少し勇気が湧いてくる気がする。
「よし行くぞ、エレキッド!」
僕はエレキッドを出して一次審査に臨む。一次審査は、ポケモンの技を使ったパフォーマンスで観客や審査員にアピールする種目だ。コンテストではまず一次審査を突破しないと、二次審査を挑戦する権利がない。メリッサと戦うのは二次審査でという事だ。メリッサなら余裕で一次は受かるだろう、だが僕は初めてのコンテストに正直負ける気しかしない。控室にいた他のコンテスト挑戦者達は、僕とは違い自分達のポケモンに目一杯おめかししていたのだから。
「スピードスターを撃って、そこに電気ショック!」
するとスピードスターがはじけてキラキラ光り、観客を目で楽しませる。エレキッドは捕まえた時からかなり素早かったので、こういった技のコンボを繋げるポテンシャルに一番長けていると考え一次審査に選出したのだが、大当たりだ。
「続いて電撃波!」エレキッドの電撃波でコンテストのステージを覆うかのような四方八方に電撃が飛び散っていく。
「雷パンチでフィニッシュだ!」
エレキッドは地面に雷パンチを打ち、地面に一瞬雷がステージ上に広がっていくのが見える。エレキッドは更に雷パンチを連打し、地面に雷が広がってくのがはっきりと見え観客はとても盛り上がっていた。パフォーマンスを終え、司会者がステージ上に出てくる。
「とても痺れるパフォーマンスをありがとう!続いて登場するのは、本日最後の挑戦者で大本命!長らくお待たせしました、ヨスガシティジムリーダー、メリッサ!」
すると会場は更にデッドヒート。僕とエレキッドのパフォーマンスがなかったかのようだった。
控室に戻ろうとすると、再び母に出会う。僕はそこで母に真剣に向き合おうとする。
「お疲れ。エレキッドもとても頑張っていたわ」
「あのさ・・!僕・・嫌、俺が家出したこと、怒ってないの?」
「怒ってるわよ。あなたのせいでパパだけが別の地方に行っちゃって、パパ寂しそうにしてたわ。でも、大丈夫そうで安心したのが一番かな」
「そ、そうなんだ」
「あなたが家出しちゃったから、私がシンオウ地方にいた方が良いってパパが言ってくれたのよ。パパとしばらく会えなくなっちゃうから、一度でいいからコトブキに戻ってきてくれない?」
「あ、あのさ。そのことについて少し話があるんだ」
「えぇ、シンオウ地方で旅を続けたいってことでしょ、分かってるわ。だから私もシンオウ地方に残るから、よろしくね」
「そうだけど、そうじゃないんだ」
「?何なの」
「俺も父さんが行く地方に行くよ」
「え!?私達に気を遣ってるんじゃないでしょうね」
「気を遣うとか、そういう話じゃない。ただ別の地方に行くことも悪くないと、そう思ったんだ」
「まぁそうしてくれると、こちらとしても助かるけど」
「この旅を通して、人の価値観っていうのは様々だっていう事を知ったんだ。一度、そのシンオウ地方から出るっていう事を改めて考えてみた。結局俺はシンオウ地方に居続けることにこだわってたから、家出を選んでたんだ。今回の旅を通して、その別の考え方もしようって気になって、それでまたいつかここに戻るのなら別地方に行くのも悪くないかもって気付けたんだ」
「そう。ちゃんと考えて結論を出したんなら良いわ」
母と話してから別れた後、1次審査の結果発表の時間になる。
「会場の皆さん、それから素晴らしいパフォーマンスを見せて下さった参加者の方々、お待たせしました!今回の参加者は16名、二次審査に行けるのはその中の4名となります。その最高に我々を楽しませてくれた4名は、この方々です!」
すると、モニターに4名の顔写真が写る。僕は自分の写真を見つけ、ガッツポーズをする。だが、その隣にメリッサが並んでいるのを見て僕は息をのむ。
「ボーイ、まずは一次審査通過おめでとうございマース!ですが、勝負はこれからですよ」
メリッサが声を掛けてきて、僕は緊張が走る。まもなく、ジムバッジを賭けた戦いが始まらんとする。
(手持ちポケモン マネネLv.29 ブビィLv.28 エレキッドLv.26)
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