はじまり
\ぴんぽーん/
※この物語は、京の町おこしの一環として新選組がはちゃめちゃな演劇をするお話です。(ギャグです)
以上のものは一切御座いません。
・背後から桜吹雪が舞う美しい土方さん
・儚げに笑う沖田さん
・クールで素敵な斎藤さん、婚活鬼さん 以下略!!
また、当物語は様々なパロディ要素が多く含まれ、この時代では知りえない言語が息を吐くように出てまいります。ご了承ください。
永倉「時は1865年!突如現れた敵艦隊にひとり戦場に取り残された永倉新八。彼の怒涛の活躍で戦況は変わったと思われた………くっ、死ぬな!死ぬんじゃねえぞ平助ェ!次回、「平助死す!」デュエルスタンバイッ!」
原田「始まらねぇよ。やらねぇよ、そんな壮大な物語。このお触書見なかったのか?新八。俺たちがやるのは町の子供向けのお伽噺の演劇だろ」
藤堂「いやおかしくね?左之さん耳詰まってるの?今新八さんの口から聞き捨てならねぇこと聞こえたんだけど…なにサラッと聞き流せんの?え?俺死ぬの?」
永倉「おいおい、主人公の友人B役になれたからってはしゃぐなって平助。大丈夫だ、死んだ後もお前は語り手として使ってやるからよ!」
藤堂「いやなんだよ友人Bって…A誰だよ。…ってそこじゃねえよ俺が心配してんのは!?なんで俺が死…」
原田「まあまあ…それくらいにしとけって平助。新八がおかしなことを言うのは今に始まったことじゃねえだろ?放っておけって」
藤堂「まあそうだけどさぁ…」
永倉「ちょっと?平助?左之?おーい…」
沖田「ちょっと、三馬鹿さん達。君たち以外もう舞台裏に集まって話し合い始まってるんだけど。早く準備してくれない?」
「「「誰が三馬鹿だ!?」」」
沖田「困るんだよね~、半端な意気込みで来られちゃさぁ。着替えもしてないじゃない。ほら見てよ、僕なんて気合入れて台本読み込んだりしちゃってさ。」
?「総司ィィィィ!!」
原田「今の怒鳴り声………土方さん、だよな?あの人確か近藤さんと先に行ってるんじゃなかったか?」
藤堂「あんな怒鳴り声土方さん以外居ないでしょ。…総司、まーたなにかしたのか?土方さんカンカンじゃん」
沖田「やめてよ濡れ衣だよ。土方さんってば年取るにつれて、ボケちゃって訳の分からない事言うのやめてほいいよねぇ」
土方「誰がボケてるってんだ総司ィィ!って…要件はそれじゃねぇ、お前あれどこにやった?!」
沖田「あれってなんです?はっきり言ってくれなきゃわかりませんよ。台本のことなら近藤さんが土方さんの分も持って行っておくって言ってましたよ」
土方「そりゃもう受け取った…ってそれじゃねぇ!あれって言や、あれだ!俺のほ……ほ、ほ…ほ…例のあれだ、どこにやった!お前が隠したことは分かってんだ!出しやがれ!」
沖田「だから知りませんって。さっき舞台裏で一君といたの土方さんも見てたじゃないですか。その時だって台本ちゃんと読んでましたし」
土方「そうか…確かに斎藤が一緒に居てお前が悪さするのを止めねえ訳がねぇな。しかし一体どこに…絶対に取らねぇとこに隠したはずなんだが…」
原田「?話は見えねえが、土方さん一体何をなくしたってんだ?言ってくれりゃ俺も探すぜ。これだけの人数で探せばすぐに見つかるだろ」
藤堂「そうだよ土方さん!俺も協力するしさ、そんな慌てるんだから相当大事な物なんだろ?今からみんなで探せば、舞台にも間に合うって」
永倉「おう。屯所の中からまず探そうぜ、探してねぇとこもあるかもしれねぇ。その後斎藤達にも声掛けて手分けして探すか。土方さん、失せ物の特徴かなにかねぇか?」
土方「……い、いや…大丈夫だ。急いじゃいねぇ。総司、悪かったな、他を探す」
藤堂「あ、おい土方さん!?…行っちゃったよ…何だったんだ?」
原田「…一体何を探してるってんだ?……後でもう一回様子見に行くか、俺たちに隠すって事は余程重要なものなのかもしれねえ……」
藤堂「しっかり者の土方さんが失せ物ねぇ…なんからしくねぇこともあるんだな。それにあの慌てようだと、拾っても中身は見ねぇ方がよさそうだな」
永倉「どっかの藩の機密文書かもしれねぇからな。やっぱりあとで斎藤達にも声掛けておくか」
原田「そうだな。そろそろ俺たちも舞台裏に行くか?総司も悪かったな、迎えに来させて……って総司、お前それ、よく見りゃ近藤さんから配られた台本じゃねぇじゃねぇか。なんだ?それ」
沖田「…ああ、これ?さあ、なんだろうね。僕にはさっぱり分からないんだよね~。新八さんなら分かるかもしれないし、読んでみたら?ハイ」
永倉「俺か?………なになに、梅の花……一輪咲いても、梅は…梅ぇ…?だはははは!なんだこりゃ!そりゃ梅は一輪咲こうが二輪咲こうが梅だろ!誰がこんな変な物………なんだ?お前らそんな怖い顔で離れて。」
土方「…………」
断末魔の響いた屯所に向かって合掌した原田、藤堂は前を歩く沖田の顔を見て確信した。
彼がなぜこの演劇にここまで真剣に取り組んでいるのかを。
「「(絶対なにか仕掛ける気だコイツ…)」」
つづく
※この物語は、京の町おこしの一環として新選組がはちゃめちゃな演劇をするお話です。(ギャグです)
以上のものは一切御座いません。
・背後から桜吹雪が舞う美しい土方さん
・儚げに笑う沖田さん
・クールで素敵な斎藤さん、婚活鬼さん 以下略!!
また、当物語は様々なパロディ要素が多く含まれ、この時代では知りえない言語が息を吐くように出てまいります。ご了承ください。
永倉「時は1865年!突如現れた敵艦隊にひとり戦場に取り残された永倉新八。彼の怒涛の活躍で戦況は変わったと思われた………くっ、死ぬな!死ぬんじゃねえぞ平助ェ!次回、「平助死す!」デュエルスタンバイッ!」
原田「始まらねぇよ。やらねぇよ、そんな壮大な物語。このお触書見なかったのか?新八。俺たちがやるのは町の子供向けのお伽噺の演劇だろ」
藤堂「いやおかしくね?左之さん耳詰まってるの?今新八さんの口から聞き捨てならねぇこと聞こえたんだけど…なにサラッと聞き流せんの?え?俺死ぬの?」
永倉「おいおい、主人公の友人B役になれたからってはしゃぐなって平助。大丈夫だ、死んだ後もお前は語り手として使ってやるからよ!」
藤堂「いやなんだよ友人Bって…A誰だよ。…ってそこじゃねえよ俺が心配してんのは!?なんで俺が死…」
原田「まあまあ…それくらいにしとけって平助。新八がおかしなことを言うのは今に始まったことじゃねえだろ?放っておけって」
藤堂「まあそうだけどさぁ…」
永倉「ちょっと?平助?左之?おーい…」
沖田「ちょっと、三馬鹿さん達。君たち以外もう舞台裏に集まって話し合い始まってるんだけど。早く準備してくれない?」
「「「誰が三馬鹿だ!?」」」
沖田「困るんだよね~、半端な意気込みで来られちゃさぁ。着替えもしてないじゃない。ほら見てよ、僕なんて気合入れて台本読み込んだりしちゃってさ。」
?「総司ィィィィ!!」
原田「今の怒鳴り声………土方さん、だよな?あの人確か近藤さんと先に行ってるんじゃなかったか?」
藤堂「あんな怒鳴り声土方さん以外居ないでしょ。…総司、まーたなにかしたのか?土方さんカンカンじゃん」
沖田「やめてよ濡れ衣だよ。土方さんってば年取るにつれて、ボケちゃって訳の分からない事言うのやめてほいいよねぇ」
土方「誰がボケてるってんだ総司ィィ!って…要件はそれじゃねぇ、お前あれどこにやった?!」
沖田「あれってなんです?はっきり言ってくれなきゃわかりませんよ。台本のことなら近藤さんが土方さんの分も持って行っておくって言ってましたよ」
土方「そりゃもう受け取った…ってそれじゃねぇ!あれって言や、あれだ!俺のほ……ほ、ほ…ほ…例のあれだ、どこにやった!お前が隠したことは分かってんだ!出しやがれ!」
沖田「だから知りませんって。さっき舞台裏で一君といたの土方さんも見てたじゃないですか。その時だって台本ちゃんと読んでましたし」
土方「そうか…確かに斎藤が一緒に居てお前が悪さするのを止めねえ訳がねぇな。しかし一体どこに…絶対に取らねぇとこに隠したはずなんだが…」
原田「?話は見えねえが、土方さん一体何をなくしたってんだ?言ってくれりゃ俺も探すぜ。これだけの人数で探せばすぐに見つかるだろ」
藤堂「そうだよ土方さん!俺も協力するしさ、そんな慌てるんだから相当大事な物なんだろ?今からみんなで探せば、舞台にも間に合うって」
永倉「おう。屯所の中からまず探そうぜ、探してねぇとこもあるかもしれねぇ。その後斎藤達にも声掛けて手分けして探すか。土方さん、失せ物の特徴かなにかねぇか?」
土方「……い、いや…大丈夫だ。急いじゃいねぇ。総司、悪かったな、他を探す」
藤堂「あ、おい土方さん!?…行っちゃったよ…何だったんだ?」
原田「…一体何を探してるってんだ?……後でもう一回様子見に行くか、俺たちに隠すって事は余程重要なものなのかもしれねえ……」
藤堂「しっかり者の土方さんが失せ物ねぇ…なんからしくねぇこともあるんだな。それにあの慌てようだと、拾っても中身は見ねぇ方がよさそうだな」
永倉「どっかの藩の機密文書かもしれねぇからな。やっぱりあとで斎藤達にも声掛けておくか」
原田「そうだな。そろそろ俺たちも舞台裏に行くか?総司も悪かったな、迎えに来させて……って総司、お前それ、よく見りゃ近藤さんから配られた台本じゃねぇじゃねぇか。なんだ?それ」
沖田「…ああ、これ?さあ、なんだろうね。僕にはさっぱり分からないんだよね~。新八さんなら分かるかもしれないし、読んでみたら?ハイ」
永倉「俺か?………なになに、梅の花……一輪咲いても、梅は…梅ぇ…?だはははは!なんだこりゃ!そりゃ梅は一輪咲こうが二輪咲こうが梅だろ!誰がこんな変な物………なんだ?お前らそんな怖い顔で離れて。」
土方「…………」
断末魔の響いた屯所に向かって合掌した原田、藤堂は前を歩く沖田の顔を見て確信した。
彼がなぜこの演劇にここまで真剣に取り組んでいるのかを。
「「(絶対なにか仕掛ける気だコイツ…)」」
つづく
※会員登録するとコメントが書き込める様になります。