17
降谷「不思議なこと?」
大家「あぁ。事故物件ならこれ以上価値が下がらないでしょ?って。最初は全く何を言ってるのかわからなかったけど家賃は安い方がいいし保証人になってくれる人もいないからって言ったんだよ。荷物もキャリーバッグ一つで君が家出ってさっき言ったからやっと納得がいったよ。あの時は不思議だったんだ。年頃の女の子の荷物があんなに少ないなんて思わなかったからね…。てっきり身寄りのない子なのかと思っていたけど従兄弟がいたならよかったよ…美弥妃ちゃんは本当にいい子だよ…」
降谷「あの、変なことを聞きますがだれか連れ込んだりとかはしていませんでしたか?」
大家「はは、彼氏がきになるかい?」
降谷「えぇ、まぁ。」
彼氏が気になるというよりも警察かなにか手がかりになる人間が出入りしていたかが気になった。
大家「男は…あぁ、一度だけあったかね。入居してまだ間も無い頃、背の高いニット帽を被った男を一度連れて来てたけどそれっきりだったよ?後で彼氏かい?って聞いたらただの友人だって言ってたけどどうだかねぇ。まあそれっきりで出入りしている人はいなかったよ」
老人の言葉に降谷は動揺した。
背の高いニット帽を被った男に覚えがあったからだ。
降谷「そうでしたか。ありがとうございます。彼女が元気にやっていることがわかってよかったです。」
降谷はそう言うとすっと立ち上がった。
大家「おや、もう帰るのかい?」
降谷「えぇ。叔父と叔母に彼女の安否を伝えたいので。…あ、僕が来たことはまだ内緒にしててください。また別の場所に引っ越されては困りますから」
大家「ははは、なら黙っておくよ」
降谷「ありがとうございます。では失礼します。」
降谷はそう言って一礼すると大家の家を後にし工藤邸に車を飛ばした。
新一「あむ…じゃなかった、降谷さん!」
組織の件が落ち着いてすっかり元の姿に戻った彼が出迎えてくれた。
降谷「久し振りだね。少し聞きたいことがあるんだけど…」
新一「中で話しましょう。どうぞ!」
降谷「お邪魔します」
降谷は新一に言われるがまま家に上がった。
新一「コーヒーでいいですか?」
降谷「おかまいなく」
降谷はそう言ったが新一はコーヒーをだした。
新一「で、どうしたんですか?事件ですか?」
降谷「相変わらず君は時間が好きだね」
新一「ハハ…;」
降谷「赤井に連絡を取りたいんだが…」
降谷の言葉に新一は飲みかけていたコーヒを吹き出しそうになった。
新一「えっ?!あ、赤井さんにですか?!ど、どうして…」
降谷「あぁ。少し気になることがあってね。君なら赤井の連絡先や居場所を知っているだろう?」
新一「知ってますけど…。いきなり殴り込んだりしませんか…?」
降谷「君は僕をなんだと思っているんだい…」
新一「だ、だって組織のことが解決しても何か仲悪そうだったし…」
降谷「好んで会いたい相手ではないけど、少し聞きたいことがあってね。出来れば直接」
新一「聞きたいこと…?まさか組織がまだ…!」
降谷「違うよ。」
新一「じゃあ何を…?」
降谷は一口コーヒーを飲んでから口を開いた。
降谷「ある女の人のことだよ。」
新一「それってどんな人ですか?」
降谷「さぁ。それを知りたいから赤井に連絡を取りたいんだ」
新一は少し何かを考えた後「いいですよ」と答えた。
降谷「助かるよ」
新一「その代わり、僕の前で話してください。その女の人についても知りたいし!」
降谷「はぁ。君は本当に詮索好きだね。…でもそれで赤井を呼び出してくれるなら構わないさ。アイツだけが唯一の手がかりだからね」
新一は降谷の顔をじっと見た後直ぐに赤井に電話をかけた。
新一「今近くにいるからあと10分くらいでこっちに来るそうです。」
降谷「近くに?」
新一「はい。博士の家に来てたみたいです。」
降谷「へぇ。博士の家に」
降谷はそう言いながらソファに持たれて頬杖をついた。
暫くそうしているとドアホンが鳴った。
新一「あ!赤井さんかも!…はーい!」
新一は玄関に赤井を迎えに行った。
赤井「久しぶりだな、ボウヤ、ではもうないか。」
新一「ハハ!いつまでもコナン扱いしないで下さい!さ、どうぞ!」
新一は赤井を降谷のいる客間に迎え入れた。
降谷「赤井!!」
赤井「君からの呼び出しとは随分珍しいじゃないか。」
今にも掴みかかるんじゃないかという勢いで立ち上がった降谷に新一は慌てて2人の間に立った。
新一「降谷さん、聞きたいことがあるんじゃないんですか?」
新一はそう言って降谷を落ち着けると赤井の隣に座った。
赤井「聞きたいこととは?」
降谷「矢神美弥妃という女を知っているか」
降谷は早速本題を突きつけた。
赤井「あぁ、よく知ってるよ。…と言いたいところだが数回だけ仕事で協力してもらったくらいだよ」
新一「赤井さん、その矢神って人と仕事したんですか?それって組織の?」
赤井「組織の時も情報提供はしてもらったな。組織の時はそれだけだ。彼女はなんせ多忙だったようだからな」
大家「あぁ。事故物件ならこれ以上価値が下がらないでしょ?って。最初は全く何を言ってるのかわからなかったけど家賃は安い方がいいし保証人になってくれる人もいないからって言ったんだよ。荷物もキャリーバッグ一つで君が家出ってさっき言ったからやっと納得がいったよ。あの時は不思議だったんだ。年頃の女の子の荷物があんなに少ないなんて思わなかったからね…。てっきり身寄りのない子なのかと思っていたけど従兄弟がいたならよかったよ…美弥妃ちゃんは本当にいい子だよ…」
降谷「あの、変なことを聞きますがだれか連れ込んだりとかはしていませんでしたか?」
大家「はは、彼氏がきになるかい?」
降谷「えぇ、まぁ。」
彼氏が気になるというよりも警察かなにか手がかりになる人間が出入りしていたかが気になった。
大家「男は…あぁ、一度だけあったかね。入居してまだ間も無い頃、背の高いニット帽を被った男を一度連れて来てたけどそれっきりだったよ?後で彼氏かい?って聞いたらただの友人だって言ってたけどどうだかねぇ。まあそれっきりで出入りしている人はいなかったよ」
老人の言葉に降谷は動揺した。
背の高いニット帽を被った男に覚えがあったからだ。
降谷「そうでしたか。ありがとうございます。彼女が元気にやっていることがわかってよかったです。」
降谷はそう言うとすっと立ち上がった。
大家「おや、もう帰るのかい?」
降谷「えぇ。叔父と叔母に彼女の安否を伝えたいので。…あ、僕が来たことはまだ内緒にしててください。また別の場所に引っ越されては困りますから」
大家「ははは、なら黙っておくよ」
降谷「ありがとうございます。では失礼します。」
降谷はそう言って一礼すると大家の家を後にし工藤邸に車を飛ばした。
新一「あむ…じゃなかった、降谷さん!」
組織の件が落ち着いてすっかり元の姿に戻った彼が出迎えてくれた。
降谷「久し振りだね。少し聞きたいことがあるんだけど…」
新一「中で話しましょう。どうぞ!」
降谷「お邪魔します」
降谷は新一に言われるがまま家に上がった。
新一「コーヒーでいいですか?」
降谷「おかまいなく」
降谷はそう言ったが新一はコーヒーをだした。
新一「で、どうしたんですか?事件ですか?」
降谷「相変わらず君は時間が好きだね」
新一「ハハ…;」
降谷「赤井に連絡を取りたいんだが…」
降谷の言葉に新一は飲みかけていたコーヒを吹き出しそうになった。
新一「えっ?!あ、赤井さんにですか?!ど、どうして…」
降谷「あぁ。少し気になることがあってね。君なら赤井の連絡先や居場所を知っているだろう?」
新一「知ってますけど…。いきなり殴り込んだりしませんか…?」
降谷「君は僕をなんだと思っているんだい…」
新一「だ、だって組織のことが解決しても何か仲悪そうだったし…」
降谷「好んで会いたい相手ではないけど、少し聞きたいことがあってね。出来れば直接」
新一「聞きたいこと…?まさか組織がまだ…!」
降谷「違うよ。」
新一「じゃあ何を…?」
降谷は一口コーヒーを飲んでから口を開いた。
降谷「ある女の人のことだよ。」
新一「それってどんな人ですか?」
降谷「さぁ。それを知りたいから赤井に連絡を取りたいんだ」
新一は少し何かを考えた後「いいですよ」と答えた。
降谷「助かるよ」
新一「その代わり、僕の前で話してください。その女の人についても知りたいし!」
降谷「はぁ。君は本当に詮索好きだね。…でもそれで赤井を呼び出してくれるなら構わないさ。アイツだけが唯一の手がかりだからね」
新一は降谷の顔をじっと見た後直ぐに赤井に電話をかけた。
新一「今近くにいるからあと10分くらいでこっちに来るそうです。」
降谷「近くに?」
新一「はい。博士の家に来てたみたいです。」
降谷「へぇ。博士の家に」
降谷はそう言いながらソファに持たれて頬杖をついた。
暫くそうしているとドアホンが鳴った。
新一「あ!赤井さんかも!…はーい!」
新一は玄関に赤井を迎えに行った。
赤井「久しぶりだな、ボウヤ、ではもうないか。」
新一「ハハ!いつまでもコナン扱いしないで下さい!さ、どうぞ!」
新一は赤井を降谷のいる客間に迎え入れた。
降谷「赤井!!」
赤井「君からの呼び出しとは随分珍しいじゃないか。」
今にも掴みかかるんじゃないかという勢いで立ち上がった降谷に新一は慌てて2人の間に立った。
新一「降谷さん、聞きたいことがあるんじゃないんですか?」
新一はそう言って降谷を落ち着けると赤井の隣に座った。
赤井「聞きたいこととは?」
降谷「矢神美弥妃という女を知っているか」
降谷は早速本題を突きつけた。
赤井「あぁ、よく知ってるよ。…と言いたいところだが数回だけ仕事で協力してもらったくらいだよ」
新一「赤井さん、その矢神って人と仕事したんですか?それって組織の?」
赤井「組織の時も情報提供はしてもらったな。組織の時はそれだけだ。彼女はなんせ多忙だったようだからな」
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