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「今回の件の重要参考人を連れてきました。科学者の鳳和馬です。取り調べ室に行ってきます。煩くしてすみませんでした。」
そう言うと美弥妃は軽く頭を下げて連れてきていた男の腕をひいていこうとしたが降谷にとめられてしまった。
降谷「傷の手当てが先です。一体何があったんですか。こんなに怪我して」
「このクソゴリラと喧嘩しただけです。」
鳳「おい!誰がゴリラだよ!!」
降谷「とりあえず手当てしますからこちらに来てください。君も、何があったか話してもらう。」
鳳「ッチ…」
「大丈夫です。先に彼から詳しい話を聞いてきます。傷は大したことがないので。失礼します。」
そういうと美弥妃男の手をひいて取調室へと消えて行った。
風見「降谷さん…矢神さんはなんと…?」
降谷「俺たちも取調室に行くぞ。」
そういうと降谷は風見を連れて取調室へと向かった。
「あなたが作った薬がどうして出回っているの?!」
鳳「俺が一番しりてーから無茶したんだろ!!」
「だからっていきなり乗り込むバカがどこにいるのよ?!もっと状況をきちんと把握しなさい!」
鳳「けど!!」
「私がいなかったらどうなってたと思ってるの」
突然冷静にそういった美弥妃に男はひるんだ。
「…」
「とにかく、あなたの作った薬についての情報はわかり次第教えてあげるから勝手な行動はしないで。」
鳳「…。」
「で、あなたは何でその薬をそんなに気にしているの」
鳳「…解毒剤が完成していないからだよ」
「本気で言ってるの?」
鳳「あぁ。解毒剤を完成させる前にあの薬は廃棄したはずなんだ。作ってはいけなかった、PNDR564」
「化学兵器?!」
鳳「正しく言うなら俺達が潜入していた組織のあのメガネの死体オタク覚えてるか?」
「えぇ。あの薄気味悪いデブでしょ。」
鳳「そう、そいつが作ってたんだ。だがあいつは完成させる前に殺された。だから出来上がるはずはなかったんだ。でも念のため俺はあいつが死ぬ前に解毒剤を作ってたんだ。だけどあいつが死んで必要なくなったから俺は無駄な薬を作らないように完成させなかった。それなのに!!…俺たちが組織を取り押さえた後なぜかPNDR3756ができたってBPLO内で情報がながれしたんだ。」
「でもあなたは毒薬を完成させていないでしょう?!」
鳳「ああぁ。俺が作っていたのはPNDR040、完成したのはPNDR3756。この成分のベースは俺が破棄したはずの調合をベースに作られていたんだ。…俺の責任だ…」
そう言い終えると鳳は頭を抱えた。
「待って、あなたのせいじゃないでしょ。その調合が偶然っしょだっただけかもしれないじゃない」
鳳「偶然じゃねーよ!あのレシピに俺が考えた特別装置の図があったんだよ…内密に作っているはずだったんだ…なのにどこからか情報が洩れてた…!!」
「だからあなた科学者をやめたの?」
鳳「いや…仲間が俺の薬で死んだ。もうドイツではPNDR3756は一度出回っていたんだ。その捜査に駆り出された俺の同期がそれで殺された。そのあと日本に行くため科学者もやめ、BPOLもやめた。」
「…」
鳳「俺は疑ってんだよ!!お前の事をな!!」
鳳はそういうとどこに隠し持っていたのかナイフを取り出した。
降谷「そこまでだ」
突然取調室に入ってきた降谷は不意をついて鳳を締め上げると手錠をした。
鳳「離せ!!俺はこいつに用があるんだ!!」
風見「あばれるな!!公務執行妨害で逮捕する!!」
風見は降谷に抑えられながらもなお暴れようとする鳳を抑え込んだ。
鳳「お前らもこいつに殺されるぞ!!」
その言葉に美弥妃は一瞬悲しそうな顔をしたがすぐにきりっと無表情になり口を開いた。
「貴重な情報をありがとう。降谷さん、風見さん、彼をお願いします。」
そう言い残すと美弥妃は取調室を後にした。
鳳「待てよ!!人殺し!!お前がやったんだろ!!お前があの薬を!!」
降谷と風見に連行されながらも鳳は興奮しているのか人殺しと叫んでいた。
そんなことをいちいち気にしている余裕もなく本部に戻った美弥妃は怪我をしたままの状態を部下にニタニタといやな目で見られていた。
”仕事ができねーくせにでしゃばるからだろ”
なんて陰口が聞こえていたがそんなことさえどうでもよかった。
彼が取り乱してくれたおかげで入った情報によって新たな計画が頭の中を埋め尽くした。
部下たちがいることも忘れて靴をぬぎすていつもの体制になると一気にパソコンをたたき出しながらドイツ語で電話をかけ始めた。
その様子に部下たちも驚いたようだったがすぐにいつものように陰口をたたいていた。
しかし集中しすぎていたせいか、部下たちの悪巧みを聞き逃してしまっていたのだった。
部下たちが帰るのとすれ違いで降谷と風見が本部に戻ってくると床で本当の死体のようになっている美弥妃がいた。
風見「や、矢神さん?!」
怪我の手当てもしないまま床にうつ伏せで眠ってしまったせいで頭から流れていた血が血痕のようになっていて事情をしらない風見はあわてふためいたが降谷はいたって冷静だった。
そう言うと美弥妃は軽く頭を下げて連れてきていた男の腕をひいていこうとしたが降谷にとめられてしまった。
降谷「傷の手当てが先です。一体何があったんですか。こんなに怪我して」
「このクソゴリラと喧嘩しただけです。」
鳳「おい!誰がゴリラだよ!!」
降谷「とりあえず手当てしますからこちらに来てください。君も、何があったか話してもらう。」
鳳「ッチ…」
「大丈夫です。先に彼から詳しい話を聞いてきます。傷は大したことがないので。失礼します。」
そういうと美弥妃男の手をひいて取調室へと消えて行った。
風見「降谷さん…矢神さんはなんと…?」
降谷「俺たちも取調室に行くぞ。」
そういうと降谷は風見を連れて取調室へと向かった。
「あなたが作った薬がどうして出回っているの?!」
鳳「俺が一番しりてーから無茶したんだろ!!」
「だからっていきなり乗り込むバカがどこにいるのよ?!もっと状況をきちんと把握しなさい!」
鳳「けど!!」
「私がいなかったらどうなってたと思ってるの」
突然冷静にそういった美弥妃に男はひるんだ。
「…」
「とにかく、あなたの作った薬についての情報はわかり次第教えてあげるから勝手な行動はしないで。」
鳳「…。」
「で、あなたは何でその薬をそんなに気にしているの」
鳳「…解毒剤が完成していないからだよ」
「本気で言ってるの?」
鳳「あぁ。解毒剤を完成させる前にあの薬は廃棄したはずなんだ。作ってはいけなかった、PNDR564」
「化学兵器?!」
鳳「正しく言うなら俺達が潜入していた組織のあのメガネの死体オタク覚えてるか?」
「えぇ。あの薄気味悪いデブでしょ。」
鳳「そう、そいつが作ってたんだ。だがあいつは完成させる前に殺された。だから出来上がるはずはなかったんだ。でも念のため俺はあいつが死ぬ前に解毒剤を作ってたんだ。だけどあいつが死んで必要なくなったから俺は無駄な薬を作らないように完成させなかった。それなのに!!…俺たちが組織を取り押さえた後なぜかPNDR3756ができたってBPLO内で情報がながれしたんだ。」
「でもあなたは毒薬を完成させていないでしょう?!」
鳳「ああぁ。俺が作っていたのはPNDR040、完成したのはPNDR3756。この成分のベースは俺が破棄したはずの調合をベースに作られていたんだ。…俺の責任だ…」
そう言い終えると鳳は頭を抱えた。
「待って、あなたのせいじゃないでしょ。その調合が偶然っしょだっただけかもしれないじゃない」
鳳「偶然じゃねーよ!あのレシピに俺が考えた特別装置の図があったんだよ…内密に作っているはずだったんだ…なのにどこからか情報が洩れてた…!!」
「だからあなた科学者をやめたの?」
鳳「いや…仲間が俺の薬で死んだ。もうドイツではPNDR3756は一度出回っていたんだ。その捜査に駆り出された俺の同期がそれで殺された。そのあと日本に行くため科学者もやめ、BPOLもやめた。」
「…」
鳳「俺は疑ってんだよ!!お前の事をな!!」
鳳はそういうとどこに隠し持っていたのかナイフを取り出した。
降谷「そこまでだ」
突然取調室に入ってきた降谷は不意をついて鳳を締め上げると手錠をした。
鳳「離せ!!俺はこいつに用があるんだ!!」
風見「あばれるな!!公務執行妨害で逮捕する!!」
風見は降谷に抑えられながらもなお暴れようとする鳳を抑え込んだ。
鳳「お前らもこいつに殺されるぞ!!」
その言葉に美弥妃は一瞬悲しそうな顔をしたがすぐにきりっと無表情になり口を開いた。
「貴重な情報をありがとう。降谷さん、風見さん、彼をお願いします。」
そう言い残すと美弥妃は取調室を後にした。
鳳「待てよ!!人殺し!!お前がやったんだろ!!お前があの薬を!!」
降谷と風見に連行されながらも鳳は興奮しているのか人殺しと叫んでいた。
そんなことをいちいち気にしている余裕もなく本部に戻った美弥妃は怪我をしたままの状態を部下にニタニタといやな目で見られていた。
”仕事ができねーくせにでしゃばるからだろ”
なんて陰口が聞こえていたがそんなことさえどうでもよかった。
彼が取り乱してくれたおかげで入った情報によって新たな計画が頭の中を埋め尽くした。
部下たちがいることも忘れて靴をぬぎすていつもの体制になると一気にパソコンをたたき出しながらドイツ語で電話をかけ始めた。
その様子に部下たちも驚いたようだったがすぐにいつものように陰口をたたいていた。
しかし集中しすぎていたせいか、部下たちの悪巧みを聞き逃してしまっていたのだった。
部下たちが帰るのとすれ違いで降谷と風見が本部に戻ってくると床で本当の死体のようになっている美弥妃がいた。
風見「や、矢神さん?!」
怪我の手当てもしないまま床にうつ伏せで眠ってしまったせいで頭から流れていた血が血痕のようになっていて事情をしらない風見はあわてふためいたが降谷はいたって冷静だった。
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