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降谷「あぁ、飯できたぞ」
風見「・・・降谷さんが怖いです」
降谷「失礼な奴だな。いいから座れ。」
風見「し、失礼します…」
風見はおずおずと食卓に腰を下ろすと降谷がご飯をよそっておいてくれた。
風見「すみません!何から何まで…」
降谷「いいから食え。」
そう言いながら風見の前に降谷も座ると2人で頂きますと言って食事を始めた。
風見「美味い…!」
降谷「日本の酒、日本の食材でフランベしたんだ。美味いだろ?」
風見「降谷さんが作ったんですか?!」
降谷「当たり前だろう。他に誰が作るんだ」
風見「あ、いや…降谷さん一体何者…」
風見は驚きのあまりぶつぶつと何かを呟きながらも美味い美味いとぺろりとたいらげた。
その様子を降谷は温かい目で見守っていた。
風見「ご馳走様でした!すごく美味しかったです」
降谷「それはよかった」
風見「片付けは自分がしますので!」
降谷「そうか、なら任せる。その間に風呂でも入ろうかな。」
風見「はい!是非!」
風見は流石にこれ以上この男に世話を焼かせる訳にはいかないと思い片付けをし、降谷は風見の厚意を素直に受け取りその間に風呂に入った。
降谷が風呂から上がると片付けが終わったからか風見は先程食事をとった食卓の椅子に座ってうたた寝をしていた。
降谷「全く…堂々とうたた寝とは、後で説教だな…ふっ…」
降谷はそう言いながらも寝室に行きベッドの横に布団を敷いてやった。
降谷「風見、起きろ」
風見「ん………はっ!!すみません!!」
風見は勢いよく立ち上がり頭を下げた。
降谷「今日はもう遅い。送っていくのも面倒だ。このまま泊まっていけ」
風見「いえ!そういう訳には…」
降谷「なんだ、彼女でも待たせているのか?」
風見「そういう訳ではありませんが…さすがにご馳走になって風呂まで借りて上司の家に泊まる訳には…」
降谷「なら問題ないな。今日はもう寝ろ。布団を敷いておいたから」
風見「すみません!!」
降谷「まったく世話の焼ける部下だ。」
風見「すみません…あ、そういえば降谷さん、矢神さんについて話があるんじゃ…」
降谷「いや、いい。話は明日だ。今日はもう寝るぞ。」
そういうと降谷は寝室へと向かい風見もその後を追った。
その頃美弥妃は部下達のいい加減な報告書を手直ししていた。
結局は自分一人で片付ける事になったのだが報告書には部下一人一人の名前を入れた。
徹夜明けで疲れていたから手抜きの報告書になったのかもしれない。そう自分に言い聞かせて部下一人一人の名前を入れて手柄を上げる事にしたのだ。
降谷と風見のものについては彼らがそれぞれ一人でやったとわかるように自分の名前は確認者としてしか入れなかった。
「ふぅー終わったー。」『…ん?もう2時か…今から帰って3時、お風呂に入って4時、寝て起きて6時…2時間睡眠はキツイな…仮眠室で寝るか…シャワー室もあった筈だし…予備のスーツ車に積んでて正解!』
美弥妃は結局自宅に帰るのを諦め、本部に泊り込む事にした。
翌朝はすっきり目が覚めて6時というまだ誰もいない時間帯から仕事を始める事にした。
誰もいないと仕事に集中しすぎてしまい、スカートだというのに靴を脱ぎ椅子の上で体育座りをしてウィダーインゼリーをくわえたまま仕事を黙々と片付けていた。
…ガチャ…
風見「や、矢神さん…?!」
「…」
風見の声が聞こえていないのか、ちらりともこちらを見ない彼女に風見はおそるおそる近づいた。
風見「お、おはようございます…」
「おあようごあいあす」
返事はしたもののウィダーインゼリーを加えたままなのでなんとも間抜けな返事だった。
それに集中しているからか目線は風見の方ではなく画面を見たままだった。
風見はなんとも言えない気持ちで自分のデスクに座った。
すると車を停め終えた降谷が登庁してきた。
「風見、車に…………は?」
降谷は風見の落し物か予備のネクタイを片手にドアの前でピタリと動きを止めた。
風見「あぁ!すみません!」
風見は慌てて降谷の元に自分のネクタイを取りに走ったが美弥妃を見て唖然としているの降谷を見て自分にはお説教がまわってこなさそうだとこの時ばかりはこのなんとも言えない体制で仕事をする美弥妃に心の中で感謝をしていた。
降谷「あ、あぁ。」
降谷は風見にネクタイを押しつけるように渡すと美弥妃の元に歩いて行った。
降谷「おはようございます、矢神さん」
「おあようごあいます」
風見の時と同様に美弥妃は降谷の方を見ずに挨拶をした。
降谷はなんともだらしないこの目の前の歳下上司の口からウィダーインゼリーを取り上げた。
「あっ」
「あ、降谷さん。おはようございます」
降谷「食べ終わったのなら咥えたままにせず捨てる!それからスカートを履いているのに椅子の上で体育座りしないで下さい」
「すみません」
2人の様子を風見が離れた所にある風見のデスクからヒヤヒヤと見守っていたことはつゆ知らず。
美弥妃は降谷の方を見る事なく棒読みの謝罪を述べると手元の資料と画面を交互に見ながら細い脚をずるずると脚をおろした。
風見「・・・降谷さんが怖いです」
降谷「失礼な奴だな。いいから座れ。」
風見「し、失礼します…」
風見はおずおずと食卓に腰を下ろすと降谷がご飯をよそっておいてくれた。
風見「すみません!何から何まで…」
降谷「いいから食え。」
そう言いながら風見の前に降谷も座ると2人で頂きますと言って食事を始めた。
風見「美味い…!」
降谷「日本の酒、日本の食材でフランベしたんだ。美味いだろ?」
風見「降谷さんが作ったんですか?!」
降谷「当たり前だろう。他に誰が作るんだ」
風見「あ、いや…降谷さん一体何者…」
風見は驚きのあまりぶつぶつと何かを呟きながらも美味い美味いとぺろりとたいらげた。
その様子を降谷は温かい目で見守っていた。
風見「ご馳走様でした!すごく美味しかったです」
降谷「それはよかった」
風見「片付けは自分がしますので!」
降谷「そうか、なら任せる。その間に風呂でも入ろうかな。」
風見「はい!是非!」
風見は流石にこれ以上この男に世話を焼かせる訳にはいかないと思い片付けをし、降谷は風見の厚意を素直に受け取りその間に風呂に入った。
降谷が風呂から上がると片付けが終わったからか風見は先程食事をとった食卓の椅子に座ってうたた寝をしていた。
降谷「全く…堂々とうたた寝とは、後で説教だな…ふっ…」
降谷はそう言いながらも寝室に行きベッドの横に布団を敷いてやった。
降谷「風見、起きろ」
風見「ん………はっ!!すみません!!」
風見は勢いよく立ち上がり頭を下げた。
降谷「今日はもう遅い。送っていくのも面倒だ。このまま泊まっていけ」
風見「いえ!そういう訳には…」
降谷「なんだ、彼女でも待たせているのか?」
風見「そういう訳ではありませんが…さすがにご馳走になって風呂まで借りて上司の家に泊まる訳には…」
降谷「なら問題ないな。今日はもう寝ろ。布団を敷いておいたから」
風見「すみません!!」
降谷「まったく世話の焼ける部下だ。」
風見「すみません…あ、そういえば降谷さん、矢神さんについて話があるんじゃ…」
降谷「いや、いい。話は明日だ。今日はもう寝るぞ。」
そういうと降谷は寝室へと向かい風見もその後を追った。
その頃美弥妃は部下達のいい加減な報告書を手直ししていた。
結局は自分一人で片付ける事になったのだが報告書には部下一人一人の名前を入れた。
徹夜明けで疲れていたから手抜きの報告書になったのかもしれない。そう自分に言い聞かせて部下一人一人の名前を入れて手柄を上げる事にしたのだ。
降谷と風見のものについては彼らがそれぞれ一人でやったとわかるように自分の名前は確認者としてしか入れなかった。
「ふぅー終わったー。」『…ん?もう2時か…今から帰って3時、お風呂に入って4時、寝て起きて6時…2時間睡眠はキツイな…仮眠室で寝るか…シャワー室もあった筈だし…予備のスーツ車に積んでて正解!』
美弥妃は結局自宅に帰るのを諦め、本部に泊り込む事にした。
翌朝はすっきり目が覚めて6時というまだ誰もいない時間帯から仕事を始める事にした。
誰もいないと仕事に集中しすぎてしまい、スカートだというのに靴を脱ぎ椅子の上で体育座りをしてウィダーインゼリーをくわえたまま仕事を黙々と片付けていた。
…ガチャ…
風見「や、矢神さん…?!」
「…」
風見の声が聞こえていないのか、ちらりともこちらを見ない彼女に風見はおそるおそる近づいた。
風見「お、おはようございます…」
「おあようごあいあす」
返事はしたもののウィダーインゼリーを加えたままなのでなんとも間抜けな返事だった。
それに集中しているからか目線は風見の方ではなく画面を見たままだった。
風見はなんとも言えない気持ちで自分のデスクに座った。
すると車を停め終えた降谷が登庁してきた。
「風見、車に…………は?」
降谷は風見の落し物か予備のネクタイを片手にドアの前でピタリと動きを止めた。
風見「あぁ!すみません!」
風見は慌てて降谷の元に自分のネクタイを取りに走ったが美弥妃を見て唖然としているの降谷を見て自分にはお説教がまわってこなさそうだとこの時ばかりはこのなんとも言えない体制で仕事をする美弥妃に心の中で感謝をしていた。
降谷「あ、あぁ。」
降谷は風見にネクタイを押しつけるように渡すと美弥妃の元に歩いて行った。
降谷「おはようございます、矢神さん」
「おあようごあいます」
風見の時と同様に美弥妃は降谷の方を見ずに挨拶をした。
降谷はなんともだらしないこの目の前の歳下上司の口からウィダーインゼリーを取り上げた。
「あっ」
「あ、降谷さん。おはようございます」
降谷「食べ終わったのなら咥えたままにせず捨てる!それからスカートを履いているのに椅子の上で体育座りしないで下さい」
「すみません」
2人の様子を風見が離れた所にある風見のデスクからヒヤヒヤと見守っていたことはつゆ知らず。
美弥妃は降谷の方を見る事なく棒読みの謝罪を述べると手元の資料と画面を交互に見ながら細い脚をずるずると脚をおろした。
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