第05話「花陽、思いを胸に!!」
俺とかよちんは二人して悩んでいた。俺はμ’sのマネージャーになるか否かということについて。そしてかよちんはスクールアイドルになるかどうかということについて。
「というわけで、実は俺も悩んでるんだ」
「私たち……本当にダメダメだぁ」
「まったくだ」
そうやってお互いため息を付いていると、見覚えのある人がこちらに向かってきた。
「2人してなに悩んでるのよ?」
何を隠そう、やってきたのは真姫ちゃんだった。
「……真姫ちゃん!」
「西木野さん!」
俺に続いてかよちんも声を上げた。
「あれ……あなた、小泉さん?」
「もしかして2人とも知り合い?」
かよちん――小泉さんと真姫ちゃんはどうやら会ったことあるらしい。
俺はすかさず聞いてみた。
「は、はいっ! といってもちゃんと話すのは初めてですけど……」
そんな自己紹介を遮るように真姫ちゃんは口を開いた。
「それはそうと、2人して落ち込んでどうしたのよ?」
真姫ちゃんの言葉に「うっ」と口をつぐむかよちん。
その様子を見た俺は自分が話さねばと口を開いた。
「実はな……」
全て話した。
かよちんがスクールアイドルになるか悩んでいたこと。
そして俺がμ'sのマネージャーでいるべきか悩んでいたこと。
全て話した。
包み隠さず、全て。
真姫ちゃんは何いってんだこいつみたいな唖然とした表情を見せる。
「えぇ〜っ!! そんなことで悩んでるんですか!?」
俺とかよちんは面食らった。
あの真姫ちゃんにここまでオーバーな反応をされるとは思ってなかったからだ。
「そんなことって……俺たちには重要な問題だよ?」
「そうだよ西木野さん!」
俺たちは言い返す。
「……というか、2人ともそんなことで悩む人だとは思ってなかったわ。特に竜さんは」
「え?」
なぜ俺だけ? どういうことだ?
俺は不思議に思った。
「だって竜さんは私に勉強と音楽の両立を頑張ってみようってアドバイスをくれたし……」
「そういや、そんなアドバイスしたな……」
「だってそうじゃない。もしかして、竜さんは私に適当なアドバイスをしたの? 私、あなたの言葉で一歩踏み出すことができたんだから!!」
実を言うと、あの時は口からでまかせでそんなことを言ったような気がする。
そのことを真姫ちゃんは大事に思ってくれていたのだ。ごめんね。
「あの、竜さんは……西木野さんにどんなアドバイスを?」
かよちんは俺に問う。
俺はあの時の言葉を必死に思い出して答えた。
「両方やっちゃおうよって言ったんだ」
「えっ……」
かよちんは唖然とする。そりゃそうだ。無茶な話だもの。
「やる前からどちらか一方なんて考えるもんじゃないと思う。もしかしたら両方できるかもしれない。だから、それを考えるのは今じゃないと思うよ……ってね」
「その言葉に心打たれたから、私はμ'sに曲を作ったのよ!」
真姫ちゃんは嬉しそうに言う。よほどあの言葉が嬉しかったようだ。
その言葉に食らいついたのはかよちんだった。
西木野さんを信じられないような目で見つめる。
「μ'sの曲作ったのって西木野さんだったのぉっ!?」
その言葉に自信満々にうなずく真姫ちゃん。
真姫ちゃんは話を続けた。
「だから、小泉さんはμ'sのメンバーになりなさい。竜さんもμ'sのマネージャーをやればいいと思うわ。こういうのはやってから考えるべきなんでしょ?」
「そうか……そうだよな真姫ちゃん!」
「うん、西木野さん。花陽も頑張るよ!」
こうして俺もかよちんも頑張ろうと意気込んだのだった。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
ところ変わってここは穂むら。
俺たち3人は、μ'sの皆を呼んで話をすることにした。
「それで、話って?」
穂乃果が話を切り出す。
俺は覚悟を決めて口を開いた。
「俺、あれから色々考えてたんだ。確かに俺は自分が思ってるようにマネージャーに不向きかもしれない。それでも、やっぱり穂乃果たちの……μ'sの力になりたいんだ! だから、μ'sのマネージャーをやらせてくれ!」
かよちんも続けて言う。
「私もです! 私は何も取り柄がないかもしれない……。でもアイドルへの思いは誰にも負けません! だから私をμ'sのメンバーにしてください!」
「私からも頼むわ! この2人、とても悩んでたのよ!」
真姫ちゃんも加勢してくれた。
その言葉を聞いて穂乃果はニヤリと笑った。
「……ようやく心を開いてくれたんだね、2人とも!!」
海未もことりも微笑んだ。
「2人ならそう言ってくれると信じてました!」
「これからよろしくね! 竜くん! 花陽ちゃん!」
そんな光景を見ていた真姫ちゃんは用も終わったし帰ろうとしていた。
しかし、そんな真姫ちゃんを逃すまいと穂乃果が声をかける。
「それでさ、真姫ちゃんはどうするの?」
「わ、私!?」
「一緒にスクールアイドル、やらない?」
その言葉にかよちんがビビッときた。
「西木野さん! この機にやってみようよ!」
俺もその話に乗ることにした。
「それいいなぁっ! 真姫ちゃんルックス良いし、アイドル向きだと思うぞ!」
「え、ええっ……それじゃあ……」
こうして、μ'sは5人のメンバーと1人のマネージャーの新体制になった。
「というわけで、実は俺も悩んでるんだ」
「私たち……本当にダメダメだぁ」
「まったくだ」
そうやってお互いため息を付いていると、見覚えのある人がこちらに向かってきた。
「2人してなに悩んでるのよ?」
何を隠そう、やってきたのは真姫ちゃんだった。
「……真姫ちゃん!」
「西木野さん!」
俺に続いてかよちんも声を上げた。
「あれ……あなた、小泉さん?」
「もしかして2人とも知り合い?」
かよちん――小泉さんと真姫ちゃんはどうやら会ったことあるらしい。
俺はすかさず聞いてみた。
「は、はいっ! といってもちゃんと話すのは初めてですけど……」
そんな自己紹介を遮るように真姫ちゃんは口を開いた。
「それはそうと、2人して落ち込んでどうしたのよ?」
真姫ちゃんの言葉に「うっ」と口をつぐむかよちん。
その様子を見た俺は自分が話さねばと口を開いた。
「実はな……」
全て話した。
かよちんがスクールアイドルになるか悩んでいたこと。
そして俺がμ'sのマネージャーでいるべきか悩んでいたこと。
全て話した。
包み隠さず、全て。
真姫ちゃんは何いってんだこいつみたいな唖然とした表情を見せる。
「えぇ〜っ!! そんなことで悩んでるんですか!?」
俺とかよちんは面食らった。
あの真姫ちゃんにここまでオーバーな反応をされるとは思ってなかったからだ。
「そんなことって……俺たちには重要な問題だよ?」
「そうだよ西木野さん!」
俺たちは言い返す。
「……というか、2人ともそんなことで悩む人だとは思ってなかったわ。特に竜さんは」
「え?」
なぜ俺だけ? どういうことだ?
俺は不思議に思った。
「だって竜さんは私に勉強と音楽の両立を頑張ってみようってアドバイスをくれたし……」
「そういや、そんなアドバイスしたな……」
「だってそうじゃない。もしかして、竜さんは私に適当なアドバイスをしたの? 私、あなたの言葉で一歩踏み出すことができたんだから!!」
実を言うと、あの時は口からでまかせでそんなことを言ったような気がする。
そのことを真姫ちゃんは大事に思ってくれていたのだ。ごめんね。
「あの、竜さんは……西木野さんにどんなアドバイスを?」
かよちんは俺に問う。
俺はあの時の言葉を必死に思い出して答えた。
「両方やっちゃおうよって言ったんだ」
「えっ……」
かよちんは唖然とする。そりゃそうだ。無茶な話だもの。
「やる前からどちらか一方なんて考えるもんじゃないと思う。もしかしたら両方できるかもしれない。だから、それを考えるのは今じゃないと思うよ……ってね」
「その言葉に心打たれたから、私はμ'sに曲を作ったのよ!」
真姫ちゃんは嬉しそうに言う。よほどあの言葉が嬉しかったようだ。
その言葉に食らいついたのはかよちんだった。
西木野さんを信じられないような目で見つめる。
「μ'sの曲作ったのって西木野さんだったのぉっ!?」
その言葉に自信満々にうなずく真姫ちゃん。
真姫ちゃんは話を続けた。
「だから、小泉さんはμ'sのメンバーになりなさい。竜さんもμ'sのマネージャーをやればいいと思うわ。こういうのはやってから考えるべきなんでしょ?」
「そうか……そうだよな真姫ちゃん!」
「うん、西木野さん。花陽も頑張るよ!」
こうして俺もかよちんも頑張ろうと意気込んだのだった。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
ところ変わってここは穂むら。
俺たち3人は、μ'sの皆を呼んで話をすることにした。
「それで、話って?」
穂乃果が話を切り出す。
俺は覚悟を決めて口を開いた。
「俺、あれから色々考えてたんだ。確かに俺は自分が思ってるようにマネージャーに不向きかもしれない。それでも、やっぱり穂乃果たちの……μ'sの力になりたいんだ! だから、μ'sのマネージャーをやらせてくれ!」
かよちんも続けて言う。
「私もです! 私は何も取り柄がないかもしれない……。でもアイドルへの思いは誰にも負けません! だから私をμ'sのメンバーにしてください!」
「私からも頼むわ! この2人、とても悩んでたのよ!」
真姫ちゃんも加勢してくれた。
その言葉を聞いて穂乃果はニヤリと笑った。
「……ようやく心を開いてくれたんだね、2人とも!!」
海未もことりも微笑んだ。
「2人ならそう言ってくれると信じてました!」
「これからよろしくね! 竜くん! 花陽ちゃん!」
そんな光景を見ていた真姫ちゃんは用も終わったし帰ろうとしていた。
しかし、そんな真姫ちゃんを逃すまいと穂乃果が声をかける。
「それでさ、真姫ちゃんはどうするの?」
「わ、私!?」
「一緒にスクールアイドル、やらない?」
その言葉にかよちんがビビッときた。
「西木野さん! この機にやってみようよ!」
俺もその話に乗ることにした。
「それいいなぁっ! 真姫ちゃんルックス良いし、アイドル向きだと思うぞ!」
「え、ええっ……それじゃあ……」
こうして、μ'sは5人のメンバーと1人のマネージャーの新体制になった。
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