29
降谷達が現場に向かい部下たちを集めているとそこに赤井がやって来た。
赤井「彼女の容態はどうだったか」
降谷「…一命は取り止めました。」
赤井「そうか。それはよかった…。それで、君はなぜ戻ってきた?何か重要な手がかりを見つけたのか?」
降谷「…お前には関係ない、と言いたいところだが矢神さんの思いを無駄にするわけにいかない。…爆弾は全て解除されていたな?」
赤井「あぁ。それは問題ない。」
降谷「なら手伝え、FBI。」
赤井「相変わらずの物言いだな。…それで、何をするつもりだ?」
降谷「この部品に見覚えはあるか」
降谷はそう言って美弥妃に託された部品を見せた。
すると赤井は目を見開いた後周りを伺うような素振りを見せてからそっと降谷に押し返した。
赤井「…少し隠した方がいい。」
降谷「なぜだ。何か知っているのか?!」
赤井「…やろうとしていることはわかった。…だが公にしない方がいい。…これは彼女の意見と同じかは見当がつかんが、こちらの調査によるとそれは過去に日本の警察が押収した爆弾の部品だ。しかも希少な部品…。当時その爆弾が使われた時間に関わっていたのが黒江というあの男と…他に3人いたはずだ。だがそのうち1人は別の爆弾事件で既に殉職。残りの2人の情報については全くといっていいほど出てこなかった。それを彼女が知っていたのなら話はしやすかったが…この託し方ではそこまでは彼女でさえ調べ上げられなかったのだろう。あくまでも予測だがこれを託したということは爆弾内部のわずかな指紋が残っている可能性を考えてこの部品と同じ物が使われている爆弾の残骸を探せということだろう。…表向きは君が指揮を彼女の代わりにとり現場検証を行うという名目で動く方がいいだろう。FBIとしては日本の警察を見習いに、と君達の動きを見たいと言って協力しよう。今回も休戦といこうじゃないか。」『恐らく美弥妃は俺たちがこの場にいることを見込んでこれを託したのだろう…』
降谷「…そうだな…。任せたぞ、FBI。」
赤井「了解。」
そうして2人は一度各自の持ち場に戻り部下や同僚にそれとなく指示を出し再び合流することに成功した。
降谷「あったぞ、赤井。」
部下「こっちも見つかりました!」
降谷「全員自分の指紋をつけないように隠して持ち出してくれ。」
部下「はい!」
?「チッ…」
降谷たちが動く中、一人不審な動きをする部下がいた事を赤井は見逃さなかった。
赤井「待て。」
降谷「…。」
赤井「そこの君は、日本の警察の者か?」
?「え?…あ、はい!自分は公安部の伊藤敬です!」
赤井「ホォ。…伊藤君か…。おかしいな。確か君の名前は伊藤じゃなかった筈だが…?」
?「何かの間違いでは?警察手帳もここに…」
赤井「キャメル。」
キャメル「はい!」
キャメルは赤井に返事をするとすぐさまその男を取り押さえた。
赤井「志賀波裕太だな。」
伊藤「クソっ…!」
赤井「降谷くん。」
降谷「あぁ、わかっている!」
降谷はそういうとその場に背を向けていた部下の一人を取り押さえた。」
佐伯「ふ、降谷さん!!違うんです!自分は…!」
降谷「甘かったな。矢神さんの託してくれた部品に書かれていたんだよ、君の名前がね。君に指示を出したのは誰だ?」
佐伯「じ、自分はっ…!」
真菅「何をしている?降谷くん。」
降谷「真菅管理官…。」
…カチャ…
真菅「な、何の真似だ?!」
赤井「これで全員かな?降谷くん。」
降谷「あぁ。」
真菅「FBIが何を!!」
降谷「FBIと手を組んだだけですよ、真菅管理官。」
真菅「なんだと?!」
赤井「日本の警察は本当に優秀だ。…まさかここまでとはな。」
降谷「全く、矢神さんにはやり方を考えて欲しいところですが…あなたが上にいる限り公に動けない事を見越してあらかじめ作っておいた偽の部品にQRコードを仕込ませていたんですよ。あなたのしてきた悪事を記録している情報の入った…」
真菅「クソっ…!あの小娘!…今回の爆破で死んだと思っていたがもっと早く始末しておくべきだった…!」
降谷「貴方にはしっかり償ってもらいますよ。矢神さんにしたこと、そして今までのことも全て。」
赤井「このまま送検していいのか?すこし躾をしてからの方がいいんじゃないか?」
降谷「あぁ。タダでは解放しない。…しかしここは日本。僕が手を出せば立派な暴行罪だ。」
赤井「不慮の事故、ともありえる足場だな。」
降谷「あぁ。残っているかもしれない爆弾の爆発で怪我をすることだってあるな?」
赤井「ならば少し弾丸を打ち込んだところでわかるまい。」
赤井はそういうと至近距離でレベッタを取り出し真菅のこめかみに突きつけた。
赤井「悪くは思わんでくれよ。俺も降谷くんも怒りを通り越しているんだ。矢神という優秀な彼女に大怪我をさせられてね。」
そう言ってセーフティーを解除すると恐怖で真菅は失神した。
赤井「少しやりすぎたか?」
降谷「これくらいどうってことはない。さて、さっさとこいつらを連行するか。」
赤井「彼女の容態はどうだったか」
降谷「…一命は取り止めました。」
赤井「そうか。それはよかった…。それで、君はなぜ戻ってきた?何か重要な手がかりを見つけたのか?」
降谷「…お前には関係ない、と言いたいところだが矢神さんの思いを無駄にするわけにいかない。…爆弾は全て解除されていたな?」
赤井「あぁ。それは問題ない。」
降谷「なら手伝え、FBI。」
赤井「相変わらずの物言いだな。…それで、何をするつもりだ?」
降谷「この部品に見覚えはあるか」
降谷はそう言って美弥妃に託された部品を見せた。
すると赤井は目を見開いた後周りを伺うような素振りを見せてからそっと降谷に押し返した。
赤井「…少し隠した方がいい。」
降谷「なぜだ。何か知っているのか?!」
赤井「…やろうとしていることはわかった。…だが公にしない方がいい。…これは彼女の意見と同じかは見当がつかんが、こちらの調査によるとそれは過去に日本の警察が押収した爆弾の部品だ。しかも希少な部品…。当時その爆弾が使われた時間に関わっていたのが黒江というあの男と…他に3人いたはずだ。だがそのうち1人は別の爆弾事件で既に殉職。残りの2人の情報については全くといっていいほど出てこなかった。それを彼女が知っていたのなら話はしやすかったが…この託し方ではそこまでは彼女でさえ調べ上げられなかったのだろう。あくまでも予測だがこれを託したということは爆弾内部のわずかな指紋が残っている可能性を考えてこの部品と同じ物が使われている爆弾の残骸を探せということだろう。…表向きは君が指揮を彼女の代わりにとり現場検証を行うという名目で動く方がいいだろう。FBIとしては日本の警察を見習いに、と君達の動きを見たいと言って協力しよう。今回も休戦といこうじゃないか。」『恐らく美弥妃は俺たちがこの場にいることを見込んでこれを託したのだろう…』
降谷「…そうだな…。任せたぞ、FBI。」
赤井「了解。」
そうして2人は一度各自の持ち場に戻り部下や同僚にそれとなく指示を出し再び合流することに成功した。
降谷「あったぞ、赤井。」
部下「こっちも見つかりました!」
降谷「全員自分の指紋をつけないように隠して持ち出してくれ。」
部下「はい!」
?「チッ…」
降谷たちが動く中、一人不審な動きをする部下がいた事を赤井は見逃さなかった。
赤井「待て。」
降谷「…。」
赤井「そこの君は、日本の警察の者か?」
?「え?…あ、はい!自分は公安部の伊藤敬です!」
赤井「ホォ。…伊藤君か…。おかしいな。確か君の名前は伊藤じゃなかった筈だが…?」
?「何かの間違いでは?警察手帳もここに…」
赤井「キャメル。」
キャメル「はい!」
キャメルは赤井に返事をするとすぐさまその男を取り押さえた。
赤井「志賀波裕太だな。」
伊藤「クソっ…!」
赤井「降谷くん。」
降谷「あぁ、わかっている!」
降谷はそういうとその場に背を向けていた部下の一人を取り押さえた。」
佐伯「ふ、降谷さん!!違うんです!自分は…!」
降谷「甘かったな。矢神さんの託してくれた部品に書かれていたんだよ、君の名前がね。君に指示を出したのは誰だ?」
佐伯「じ、自分はっ…!」
真菅「何をしている?降谷くん。」
降谷「真菅管理官…。」
…カチャ…
真菅「な、何の真似だ?!」
赤井「これで全員かな?降谷くん。」
降谷「あぁ。」
真菅「FBIが何を!!」
降谷「FBIと手を組んだだけですよ、真菅管理官。」
真菅「なんだと?!」
赤井「日本の警察は本当に優秀だ。…まさかここまでとはな。」
降谷「全く、矢神さんにはやり方を考えて欲しいところですが…あなたが上にいる限り公に動けない事を見越してあらかじめ作っておいた偽の部品にQRコードを仕込ませていたんですよ。あなたのしてきた悪事を記録している情報の入った…」
真菅「クソっ…!あの小娘!…今回の爆破で死んだと思っていたがもっと早く始末しておくべきだった…!」
降谷「貴方にはしっかり償ってもらいますよ。矢神さんにしたこと、そして今までのことも全て。」
赤井「このまま送検していいのか?すこし躾をしてからの方がいいんじゃないか?」
降谷「あぁ。タダでは解放しない。…しかしここは日本。僕が手を出せば立派な暴行罪だ。」
赤井「不慮の事故、ともありえる足場だな。」
降谷「あぁ。残っているかもしれない爆弾の爆発で怪我をすることだってあるな?」
赤井「ならば少し弾丸を打ち込んだところでわかるまい。」
赤井はそういうと至近距離でレベッタを取り出し真菅のこめかみに突きつけた。
赤井「悪くは思わんでくれよ。俺も降谷くんも怒りを通り越しているんだ。矢神という優秀な彼女に大怪我をさせられてね。」
そう言ってセーフティーを解除すると恐怖で真菅は失神した。
赤井「少しやりすぎたか?」
降谷「これくらいどうってことはない。さて、さっさとこいつらを連行するか。」
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