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二乃は面倒臭い

原作: その他 (原作:五等分の花嫁) 作者: エミーールにハマーール
目次

二乃は面倒臭い

「ちょっと上杉、この前四葉と2人きりで出かけてたでしょう!?」


「いや、それは四葉から買い物についてきて欲しいって誘われから行ったんだよ。」


「四葉に変なことしてないでしょうね!?」


「そんなことするわけないだろ!!」


「さあ、どうだか....この前も五月と一緒に外食してたし、一花と買い物に行ってたし、三玖と放課後2人きりで勉強してたものね!」


「いや、なんでそこまでお前が知ってるんだ??他の姉妹には話してないとあいつらから聞いたが...」


「ふ、ふん!たまたま見かけたのよ、たまたま!!!」


「そ、そうか....」

「とーにーかーく!!私の大事な他の姉妹には手を出さないように!!!」


「なんで私を誘わないのよ....」


「ん?なんか言ったか?」


「なんでもないわよ!なんでも!じゃあね!!」


「なんだよ、あいつ...」


最近、二乃の様子がおかしい。
もともとつっけんどんな性格だが、最近は信頼関係を築けていると思ってたんだがな...
まだあんな態度を取られると、こっちも正直困る。

なので俺は五姉妹の長女、一花に助けを求めることにした。


「なあ一花、最近....というかずっとなんだが、俺は二乃に嫌われてるのか?」

「うーん....そうかなあ?二乃は最近風太郎くんのことを受け入れてる気がするけど」


「でも昨日もいろいろ言われたし...」


そうして俺は一花に昨日のことを話した。


「ふーん....二乃も可愛いところあるねえ。お姉さんちょっと嬉しくなっちゃったよ。」


「結論から言うと二乃は風太郎くんのことを嫌ってなんかないよ、むしろ....」


「むしろ?」

「いや、なんでもないよ。多分二乃が怒ってるのはみんなと風太郎くんが仲良くしてることじゃなくて」


「二乃だけ風太郎くんに遊びに誘われたりすることがないからだと思うよ。」


「....本当か?それはあり得ないだろ。」

「もう!風太郎くんは乙女心というものがわかってないねえ。」

「試しに一回誘ってみたら?買い物にでも」

「でもなあ...」

「風太郎くんも二乃と仲良くなれた方が嬉しいでしょ?」


「まあな。」



と言うことで俺は二乃を買い物に誘うことにした。


「二乃、ちょっと話があるんだが」

「何よ?」

「いや、いつも世話になってる妹にプレゼントを買いたいんだが...いかんせん女子のことはよくわからなくてな。五つ子の中でも特におしゃれに気を遣ってるお前が適任だと思ったんだが...」

「ふ、ふん。そう言うことなら仕方ないわね、妹ちゃんにダサいものあげさせるわけには行かないし...」

「それでいつ行くの?今日の放課後は空いてるわよ!それとも明日?明後日??」


「お、おお、今日が嬉しい」


「なら今日行くわよ!放課後正門の前に集合ね!」


「あ、ああ。」


一花の言う通り、二乃は快く依頼を引き受けてくれた。


そして放課後、俺たちは近くにあるショッピングモールに向かった

「妹ちゃんに何をプレゼントするつもりなの?」


「うーん、髪止めが欲しいって言ってたからな...それをプレゼントしてやりたい」

「なるほど、モロにセンスが出るわね。」

「だからお前に頼んだんだ。いつもおしゃれなお前なら良いのを絶対に選んでくれると思ってな。」


「ふ、ふん...ありがと。」


いつもなら『何よ、気持ち悪いわね!』くらいで返してくるのに、今日はすんなりとお礼を言われたな...

「うーん、妹ちゃんに似合いそうなのは...これと、これね。」


「おお、良い感じだな。じゃあ二つとも買うか。」


「そんなあっさりでいいの?」

「ああ、お前が選んだなら間違い無いからな。」


「そ、そう…。じゃあ外で待ってるから。」


俺は2つの髪飾りを持ってレジへ向かう。
なるほど、確かに俺だけじゃこんなセンスのあるものは選べなかったなと…



「待たせたな。」

「遅いわよ…ってあれ、何よそれ」


「いや、今日付き合ってくれたお礼に、な。好きなんだろ?これ」

「あ、ありがと…」

今日のために一花からいろいろアドバイスをもらったが、今のところドンピシャでハマってるようだ。
今度一花にもお礼しないとな。
二乃が最近ハマってるもの、それはタピオカミルクティーだ。
今女子学生の中で爆発的に人気が出てる飲料である。

「…あんたも一口どう?」


「あ、でも間接…」


「い、いちいち言わないでいいから!気にしてないから大丈夫よ…」


「そ、そうか…なら一口もらおう」


「…甘っ」

「そんなに甘い?」

「ああ、めちゃくちゃ甘い…だが、後味はそんなに悪くない」


たぶんそれはきっと、二乃のせいだろう。

そのあと俺は少し二乃の買い物に付き合い、解散することにした


「今日はありがとうな」

「私も見たいところあったしね。それじゃあまた明日…」


「あ、ちょっと待ってくれ。これ」


「なにこれ?」


「…試験頑張ったご褒美だ。気に入らなかったら捨ててくれ。」


「あ、ありがとう…」


二乃に似合うと思って買ったヘアピンだった。







「二乃おかえり〜。なんか凄いにやけてるけどどうしたの?」

「いや、なんでもないわ!ちょっとシャワー浴びてくるわね!」

終わり
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