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沖田短編集

原作: 銀魂 作者: さすらいのてん
目次

恋人主 R-18



「汗、流しておいでよ。さっぱりするよ。」


真っ昼間から汗でべたべたのまま私の家に来た恋人に、私はにっこりと笑ってシャワーをすすめた。
素直に頷いた総くんは部屋に汗だくの服を脱ぎ捨てながら下着一枚でバスルームに消えていく。

その服を一枚一枚拾い上げて洗濯機に投げ込んだ私は、浴室から聞こえてくるシャワーの音を背に用意してあったそれらをポケットに入れて扉をノックして開けた。


「ん?」

「背中、流してあげる。」


おー、と気の抜けるような返事をした総くんは頭から被っていたシャワーを止めた。
腕捲りをしてボディソープを泡立てて、生傷だらけの背中に滑らせた。
総くんも背中を私に任せながら前の方を洗い始め、体全て洗い終わった総くんの首から順番にシャワーのお湯を掛けて泡を流す。

…あぁ、腹が立つ。
私が今どんなにモヤモヤしているのか気が付きもしない総くんに、無性に苛つく。

すっとポケットから着物の腰紐を取り出した私は、総くんの両手を掴んで後ろに持ってくるとぐるぐる紐を巻き付けて縛った。
それすら動揺せずに、何やってんだ?と言いたげな顔をこちらに向ける総くんに、私はまたにっこり笑って横から総くんの下腹部を覗き込む。

そこが平常時なのを確認して、先程からの私の様子にいい加減訝しげな表情を浮かべ始めた総くんの前に移動し膝をついた。
それから片手で周りの毛を撫で下ろして、もう片手でポケットから取り出したコックリングを総くんの先端からすーっと通した。


「んなもんつけてどうする気でィ。」

「痛かったら言ってねー。」


総くんの問いかけには答えず、最後に陰嚢をリングに捩じ込ませて着用させる。
着用するだけでその仕組み上、総くんのそれはビキビキと雄の形になっていく。


「…おい、」

「随分可愛い女の子と一緒だったね。」

「なんの…。」


今朝は仕事だなんて言って出て行ったくせに。
あんなに汗だくになって帰ってくるなんて。

…どんなお遊びをしたのかな?


「いいなぁ、可愛い女の子と汗だくになるほどはしゃぐお仕事。私もやってみたいなぁ。」

「お前、一体何勘違いして」

「してないよ。
どんな遊びだろうが、総くんがはしゃいでいたことにかわりないでしょ?

…だから、私ともいっぱいはしゃいで貰おうかなぁって。」


見上げた総くんの眉が少しだけぴくりと跳ねた。

その総くんのそこに視線を落とすと、血管がビキビキに浮き出るくらいに反り勃っていて。
自分の意思とは違って勃たされて好き勝手されるなんて、サディストな総くんにとって耐え難いことなんじゃないだろうか。

それくらいしてやらないと収まらないくらい、仕事だなんて言って他の女の子と一緒にいることが私には許せなかった。

苦しそうに脈打つそこに唾液を落とす。
それすらかなりの刺激になるようで、総くんが小さく声を漏らした。

垂らした唾液をすーっと指先を軽く乗せて伸ばすと、総くんは眉間に皺を深く刻みながら目を瞑って堪える。


「気持ちいい…?」

「はっ…ぁ…っ…。」

「ねーぇ総くん、どうなの?
気持ちいいですって泣いてみせてよ。」


唾液をたっぷりつけた指先で裏筋をなぞり上げながら、先走りの汁が流れ落ちるくらいのそこを唇ではむはむと挟む。

微かに腰が揺れていることにほくそ笑み、唇を内側に巻いて歯を覆うと、ゆっくりと咥内に挿入させた。
頭をゆっくり前後に動かしながら舌を裏筋に密着させると、上から聞こえる荒い息の合間に、甘い声が混ざり始める。

人に弱味を見せようとしない総くんにしては珍しく耐えきれていない甘い声に、ぞくぞくとする。
リングのせいでいつもより大きく硬くなったこれが自分の中に挿入ったらどうなるんだろうと、自分まで興奮してきた。

根元をリングで固定された玉を下からほんの軽く持ち上げるようにして優しく撫でながら、頭を前後に動かすスピードを上げると、いよいよ限界なのか苦しそうな声が出てきた。

このまま射精させると射精感が薄いままの筈だから、そろそろリング外してあげようかな。

口からずるりとそれを出して先の方に舌を這わせながら、横目で滑油剤のボディソープを片手で少しとって根元のリングに垂らして滑るようにして陰嚢から外す。

それすらも刺激になっているようで、総くんは立ったまま腰を屈めて私の肩に噛み付いていた。
鼻息が荒い様子から、抵抗というよりは快感に堪えているようだった。

総くんにあちこち噛まれるのはいつものことなので、特に気に止めず、自身についたままのリングを完全に外した。

すると突然しゃがみ込んだ総くんが、そのまま上半身を私の胸に押し当ててぐぐっと体重を掛けてきた。


「あぶ…っ!」


その体重に耐えきれるはずもなく、私は後ろに押し倒される。
後頭部打つかもしれないのに!
床に手を着けなかったらどうしてくれていたんだ。

私の背中が床について、ゆっくり体を起こした総くんが私の胸の上に馬乗りになる。
その体勢からガチガチのままのそれを私の口に捩じ込ませてきて、一息ついてから喉奥に向かって腰を打ち付け始めた。

く、苦しい…っ!


「っぐ…!」


呻くような声を溢した総くんが、同時に私の喉奥へと熱くて粘度のある液を吐き出し始める。
息も出来ず喉に張り付くそれに眉間に皺を寄せて堪えていると、総くんはまだ出ているそれを口から引き抜いて、そのまま私の口元から額まで塗りたくるように掛けていった。

顔中がべたべたになったことよりも突然戻ってきた酸素に体が反応して激しく咳き込んでいると、ゆっくり立ち上がった総くんが片足の裏を私の首に乗せ、軽く体重を掛けて首を絞めた。


「脱げ。」


その声色から、相当怒っていることを察した。

やり過ぎたかな…。

首を踏まれた状態から渋々従ってボタンを外し、背中を少し浮かせてブラジャーのホックを外した。
背中を浮かせたことによって首が更に締まるのが、不思議と頭がぼーっとして気持ちよくなってくる。
お尻を浮かせてスカートを脱いで、下着も全て脱いで傍らに置く。

それを確認した総くんが首から足を離して、その足で私の足を蹴って開かせた。


「あんま調子乗ってっとぶっ殺すぞ。」


低い声でそう吐き捨てた総くんに、ぞくぞくと背筋に走る快感。
あぁ、やっぱり敵わないんだと思い知らされた。

私の足の間に膝をついた総くんに、お前が根元支えろ、と言われ、言われた通りに総くんの根元を支えると、総くんはまだ半勃ちのそれを無理やり捩じ込んだ。


「…テメーどこの野郎に習ってきやがった。」

「習って、な、あっ!!」

「じゃあどこで手に入れてきたあんなもん。」

「ひとり、でっ、おみ、せにぃ、あ"あ"うッ!」

「一人で玩具屋たァ、そらァたっぷり視姦されて来たこったろうな。
…マジで殺されてェの?」


舌打ちをして激しく腰を打ち付ける総くんの腰に脚を回して結合部を密着させる。
縛られた後ろ手で総くんはその足を掴みながらガンガン私の奥へ腰を打ち付ける。


「あっ、あ"!そ、うく、んっ!ご、め、」

「違ェだろ。
気持ちいいですって泣いて謝れ。」


打ち付ける動きを止めて奥をぐりぐりしながら乳首に舌を這わされ、その気持ちよさに涙が溢れた。


「ぎもち、ぃいです…ぅう"…っごめ、なさぁあ"!!」

「…二度とこんなことすんじゃねぇぞ。」


溜め息混じりにそう言った総くんが、私の唇を捕らえて甘い口付けをしてくれる。


頭も体もいっぱいとろけて、いつの間にか心のモヤモヤは掻き消されていた。



end
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