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異世界転生したペテルギウス「Re.ゼロから始める異世界生活」ss

原作: その他 (原作:「Re.ゼロから始める異世界生活」) 作者: momotam
目次

指先たちの休憩時間

新人ペテロギウスについてご報告致します。
外国人という事で色々と不安な一面もありましたが、現在ではだいぶ日本になれ、社員同士の雰囲気も良好です。
仕事面では、とても指先が器用で覚えが早く丁寧かつ素直に行動してくれるため、今後はとても重要な人材になっていくでしょう。少しミスが目立つ部分もありますがそこはこれから、精密さを鍛えてあげられると思います。(メガネ翔)

メガネ君は自分のパソコンを閉じると、缶コーヒーを一口飲んだ。
メガネ君「指先さん達!これも頼むよ。覚えが早くて助かるな」
メガネ君はペテロギウスが呼ぶ指先達ににこやかに笑うと自販機で購入した缶コーヒーを差し出した。そう、メガネ君は指先達の彼らと仲良くしたいと考えているのだ。しかし、指先達は差し出された飲み物を受け取らず飲み物はコトンという音と一緒に落ちていく。それはとても悲しく切なくさせる光景だった。メガネ君はメガネの下の目を指でそっとなぞる。
メガネ君「ペテルギウス君!ちょっといいかな?指先君達に…あのぉ(恥ずかしすぎるこれ、死にたくなってきた)」ペテルギウスは口をあんぐり開けると何かを感じたのか頷き両手を2回叩く。
ペテルギウス「皆さん、作業を中断し地面に落ちた缶コーヒーを拾ってフタを開け中身をゴクゴクと飲むのです。そう、ゴクゴクと飲みゴミ箱に捨てるのです」
指先達は素早く落ちている缶コーヒーを拾いゴクゴクと飲むとゴミ箱に投げ捨てた。指先達は、よく働きとても優秀だ。そのため、メガネ君は彼らの出現を認め、仕事をするパートナーとして接する事を決める。しかし指先達はペテルギウスの話と命令しか聞くことしかしない。なので一度ペテルギウスを通してから仕事は伝えられる。メガネ君は二度手間が嫌いな男だった。そのため、自分の力で指先を動かせないか考えたメガネ君はとりあえず缶コーヒーを渡してみるのだった。しかし、失敗に終わった事でかなりのショックを受ける。しかし頑張るしかないと感じたメガネ君は指先達にたくさん話しかける。だが、返事はなかった。虚しさだけが残った悲しい帰り道を乗り越えメガネ君はこの日に辿りつく…それは…新人歓迎会。
ここで仲良くなりたいと考えたメガネ君は日めくりカレンダーに拝みだす。そして決意を決めて会社に出社するのだった。
メガネ君「今日は新人歓迎会だけど指先君たちはお酒とか飲めるのかな」
指先達「……。」
メガネ君は悲しくなるが、いつものシカトなのだ。落ち込む必要は無いと自分にいいきかせた。そして今日もペテルギウスは指先達の仕事姿を恐ろしい顔で眺めていた。
ペテロギウス「…です…」ペテロギウスはボソッと言う。
メガネ君「ん?どうしたのペテロギウス君。(もうしかしてペテルギウス君より指先君達が仕事させようと思っていたのバレてしまったのかも、どうしよう)」
メガネ君は手から汗がとても出ていることに気がつく。ペテロギウスは天井を眺めると勢いよくメガネ君の目を見つめる。
メガネ君「ひぃ!(怖すぎる)」
ペテロギウス「貴方が、望むのならばお酒、いや人間の血肉ですら生ですすりましょう」
メガネ君「人間の血肉???ダメだよ犯罪だよ冗談だよね?(冗談に聞こえないよまじ明日の朝のニュースになってそうだよ)」メガネ君の額から汗が流れる。
ペテルギウスは満面に笑みを浮かべる。
ペテルギウス「仰せのままに、我が崇拝に値する者よ」ペコリと頭を下げた。
メガネ君「わかってくれたらいいんだよ(崇拝って何かな。尊敬されているって事でいいのかな。なんか人間らしくなってくれたみたいで嬉しいな」
メガネ君はいつも外さないメガネを外しメメガネのフレームを拭いた。
そして、休憩というなのタバコを吸いにメガネ君は部屋をでる。そして、タバコ部屋の中をみてメガネ君はギョッとした。そこには、3人の指先達がタバコをふかしていたのだ。そして会話をしていた。メガネ君がどんなに話しかけてもシカトされていたし、日本語が喋れないのではと思っていたが、日本語もペラペラだ。メガネ君は指先達に気づかれないようにそっと聞き耳を立てた。
指先1「あぁ今日も疲れたよ。最近は仕事への情熱と、やりがい見つけたかも」
指先2「えぇ私はもう無理なんですけど、ネイルしたいし頑張って働いても全部ペテルギウスの給料になるじゃん。うちらが働いてるのにマジありえないですけど」指先2が愚痴をこぼす。
指先3「そんなこと言ったらアカンヨ!ウチらはペテルギウス様のための指先なのだし…」
指先2「何よいい子ぶって、ここは日本で違う世界なの。魔女はいない、私たちだってそろそろ自分たちの人生を考えなきゃ。就職して素敵な男性と恋に落ちて…」
指先3「それ以上、身勝手な発言をするならウチが相手になる!かかって来いやお嬢ちゃん!」
指先に2「やるっていうの?あんたなんか偽関西弁ウザッたいのよ。今時、関西の人も標準語話しているわよ」
指先1「喧嘩はやめろ、それに我々がどう意思を持とうとペテルギウス様の見えざる手からは逃げられん」
指先達はうつむき黙ってしまった。そしてフードを被ると音もなく消えてしまう。
メガネ君はポカーンと口を開けると考え込む。指先とは、見えざるてとは、魔女とは一体なんなのでしょうか。
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