ネット喫茶.com

オリジナル小説や二次創作、エッセイ等、自由に投稿できるサイトです。

メニュー

いと哀れなり

原作: その他 (原作:鬼滅の刃) 作者: takasu
目次

7

不死川「愛に散々暴力を振るったんだろォ、自分も勿論耐えられるだろォ?」

「すみません…」

これでは受け身を取れる自信がありません。

私は何度も打ち込まれました。沢山血を吐いてしまいました。お庭を汚してしまい申し訳ないです。

掃除をしてから次に行かなければなりません。

意識を失うたびに頭を打って起こしていただきました。

その度に血を吐いてしまい、口の中も切れてもう何がなんだかわかりません。

不死川「さっさと次に行けェ。」

そう言われましたので私は自分の羽織を切り、自分の血を拭いてからお暇させていただきました。

「申し訳ありませんでした。」

また頭を下げる羽目になりました。

それは他の柱の方達の稽古でも同じで私は柱稽古について行けておりませんでした。

不甲斐ない。

女性の方の柱稽古には行かないようにと念押しされましたので行けませんでしたので私は柱稽古が終わってから任務の時間までもう一度鍛錬し直すことにしました。

私が柱の中で最弱で皆様の足を引っ張ってしまっているからこれ程までに嫌われてしまうのでしょう。

強くならなければ。


毎日寝ずに鍛錬をしていると頭がぼうっとしてしまいます。

少し仮眠を30ぷん入れ、かわりに食事の時間をなくしました。食べるのは藤の花くらいです。

藤の花で血と肉をつくれば私は鬼に吸収された時必ず役にたてるでしょうから。

そんなことをしているうちに最近身軽になって動きやすくなった気がします。

他の柱の方はお元気でしょうか。

柱稽古の日からしばらく皆様と会っておりません。

お館様が私に危害が加わらないようにと仰って下さりました。お館様は私が弱いからということを隠して下さりましたがお館様に気を使わせているようではいけませんね。

誰も弱い私と合同任務をしたがらないからでしょう。最近は一人で任務に向かっていました。

しかし、どういうことか今日は久しぶりの合同任務です。

足を引っ張らないようにしなければ…

私は気を引き締めて湯浴みをしてから向かいました。


集合場所に行くとまだ誰も来ておりませんでした。

待たせなくて済んだので一安心です。

宇髄「何だぁ?お前は派手に地味だな!」

不死川「誰だァ?お前はァ」

甘露寺「えっ?えぇっ?!」

伊黒「鬼、ではないな…」

愛「えっ?」

「お久しぶりです。本日は皆様の足を引っ張らないよう全力を尽くします。」

宇髄「まさか…矢神か…?」

「はい。」

私の姿が少しばかり変わったように見えたのでしょうか。

なぜか黒から白へと変わってしまった髪に驚かれたのでしょうか。

「驚かせてしまったようで申し訳ありません…。髪は染めたのではなくある日突然変わってしまいましたので…醜くて申し訳ありません。」

皆様醜い姿に嫌気がさしたのでしょうか、目も合わせていただけなくなりましたので皆様の一歩後ろを歩くとちらちらと視線を送られてきました。

目障りだったのでしょうか。どうにかしなければいけませんね。


街には思ったよりも早く着きました。

ので皆さんで食事処に行くようです。

私はその間どうしましょうか。先に聞きこみをしましょう。

「では1時間後にまたこちらに戻ります。」

私がそう言って頭を下げると風柱様に腕をつかれてしまいました。何かしてしまったのでしょうか。

不死川「お前、飯食ってんのかァ。」

ここははいと答えておかないと行けないきがします。

「はい。」

甘露寺「ゆ、ゆりえちゃんっ、だめよ、ちゃんと食べないとっ!ほら!いきましょっ?」

「あ、いえ、私は皆様の足手まといなので先に聞きこみをさせていただきます。皆様ごゆっくり。」

私がそう頭を下げるとまさか、愛柱様に声をかけられました。

愛「少し食べないと、倒れるわよっ…」

「慣れておりますので大丈夫です。私がいると空気を悪くしてしまいます。申し訳ありません。ここで失礼させていただきます。」

私はもうしばらく何も食べていない。固形物は殴られる時に吐いてしまうから必要最低限の点滴を調合して打っている。仮眠の30ぷんでちょうど終わる点滴なので時間を無駄にしなくてすみますからね。

私は皆様の視線を背中に感じながら街で聞きこみを始めました。


街の方達はとてもお優しく、私を見てあれこれと食べ物を下さいました。

あとで愛さんにお願いして皆様に配っていただきましょう。

1時間ほど経つ前に食事処に戻り愛柱様を小さな声でお呼びしました。

愛「な、何よ…」

「あの、街で頂いたのですが、私は食べないので愛柱様から皆様にお渡しいただけないでしょうか。おはぎや桜餅、とろろ昆布やふぐまでいただきました。フグは今日の宿で調理して頂けるかもしれません。愛柱様の好きなけぇきもございます。私が渡すよりも愛柱様から受け取った方が皆様嬉しいと思いますので。」

愛「っ…」『こんな風になるなんて思わなかった…!私はここまで追い詰める気なんてなかったのよ…!少し愛されてかわりに少し嫌われるくらいでよかったのに…!』「あ、あんたが食べなさいよ!」
目次

※会員登録するとコメントが書き込める様になります。