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180cmカップル

ジャンル: 現実世界(恋愛) 作者: rodann
目次

180cmの彼女は数字のゲームが大好き その2

蒼「フンフンフン~。」

恭平「蒼ちゃん、今度は何してるの? 鼻歌なんか歌って。」

またも彼女が何やらゲームをやってるみたいだ、しかも今度はスマホの画面に向かって鼻歌を歌ってる。

蒼「あっ、聞こえちゃいましたか。 えへへ、実はボク…これやってるんです。」

と、僕に向かってスマホの画面を見せた蒼ちゃん。
画面に映っていたのは、数字のカードらしきものが3枚映っていた。
間違いなく数字に関するゲームなのは間違いないが、一体何のゲームなのかは分からない。

恭平「今度のはどんなゲーム?」

僕は彼女に聞いた。

蒼「今度のは"HIT&BLOW"というゲームです、お互いの数字を当てるゲームですね。 決められた桁数に自分の好きな組み合わせの数字を並べて、その数字を当てる勝負のゲームです。」

彼女が言うには、まず相手と自分は0~9までの10個の数字から決められた桁数の数だけの数字を1つずつ選んでいく、その際に同じ数字を使う事は出来ないとのルールらしい。
そして数字が決まったら、先攻後攻を決めてゲームを始めるとの事。

ゲームが始まったらまず先攻が決められた桁数の数字を自分で選んで後攻側の数字に対してコール、コールされた後攻側はコールされた数字と自分の選んだ数字の状況を見て判定を申告する。

その際の判定はコールされた数字と選んだ数字の位が有っていたら"HIT"、コールされた数字は選んだ数字の中に有るが位が違ったら"BLOW"と申告するらしい。

蒼「例えるなら、後攻側の選んだ数字が"826"で、コールされた数字が"601"の場合は"0HIT1BLOW"という判定を申告するんです。」

そしてその判定が終わったら、今度は後攻側のターンとなり、それを繰り返し、その申告した判定をヒントにしてお互いの選んだ数字を推理していくゲームらしい。
尚、このゲームの勝利条件は相手よりも先に選んだ数字を全て当てたら勝ちとの事。

さらにゲームを有利に進める為の攻撃系アイテムや防御系アイテムもあるとの事らしい。

恭平「なかなか、面白そうだけど。 このゲームってもしかしてさオンライン対戦系とか?」

蒼「はい、そうなんです! 今、ボクは21位なんですよ。」

どうやら蒼ちゃんがスマホでやってるのはオンライン系らしい…しかも中々の高順位…。

恭平「スゴいね…これって課金系だけど…まさか…?」

蒼「いやいや! 流石にそんなにはやってませんよ!」

彼女は誤魔化したつもりだろうが…明らかにアホな一言で課金してる事が分かったぞ…。

恭平「怒らないからさ、正直に言って? どのくらい課金したの?」

蒼「ですから…そんなに…あっ。」

ようやく気づいたな…。

恭平「そんなにって事は…やってる訳だよね…? まあ、別に良いけど…。」

蒼「すいません…バレたら怒られると思って…。」

恭平「まあ…金額はどのくらいやったの?」

蒼「まあ5000円程…。」

そこそこの額だった。
ただ…その額だけで…21位とは…。
やっぱり流石に理数系女子…この前の数独と良い…数字に関するゲームは強いな…。

蒼「良かったら、先輩一戦やってみます?」

恭平「え、アプリでやるの?」

蒼「いえ、自分達で今ここで。」

蒼ちゃんからそのゲームをやらないかと誘われる。
アプリでは無く、面と向かって。

恭平「それじゃあ…一戦やろうかな?」

蒼「じゃ、オーソドックスな3桁ルールにしましょう! 先輩、0~9の10個の数字から3つ選んで下さいね。 後、同じ数字を2回使うのは禁止なのでご注意を!!」

恭平「分かった。」

僕は蒼ちゃんから紙を渡されて、0~9の数字から3つの数字を選ぶことに。
僕が選んだ3桁の数字は"594"。

蒼「決まりましたら、早速始めましょうか。 じゃあ、先輩は初心者なので先に先攻でどうぞ。」

恭平「え…良いのかい? んじゃ…分かった…。」

こうして僕と蒼ちゃんのHIT&BLOW対決が始まった。

恭平「じゃあ…"843"。」

僕は最初に843を申告。
蒼ちゃんの判定は…

蒼「おおっ、ラッキーですね。 0HIT0BLOWです!!」

恭平「えーと…これはつまり蒼ちゃんの数字に3と4と8が使われてないって事なのかな?」

蒼「はい、それらは全て除外できます! 先輩、ラッキーですね~。」

何と僕はいきなり3つの数字を除外する事が出来た、ビギナーズラックとはこの事だな…。

蒼「では次、ボクですね。 "581"。」

蒼ちゃんの最初の申告は581。
僕の設定した数字と比べると…百の位の5だけが含まれてそして合ってる為…この場合は。

恭平「1HIT0BLOWかな。」

と申告した。
それを聞いた蒼ちゃん。

蒼「これでイーブンって感じですかね。」

出だしはイーブンのような感じの僕達。
次の僕のターン、僕は使われなかった数字を考慮して…。

恭平「えーと…"627"。」

と申告。
3、4、8以外の残りの7つの数字から新たな数字3つを使って申告した。
蒼ちゃんの判定は…

蒼「んー…中々ですね…。 0HIT2BLOWです。」

判定の結果は0HIT2BLOW。
この結果はつまり、位は合ってる訳では無いが2、6、7の3つの数字のうち2つ蒼ちゃんが使ってる数字が有るとの事らしい。
思いがけない判定から…ゲームはまさかの展開になるとは僕達は思いにもよらないだろう。
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