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180cmカップル

ジャンル: 現実世界(恋愛) 作者: rodann
目次

180cmの彼女とハイヒール その3

今日は、先輩も社会人の3人もみっちゃんも家にいないボク一人の1日だ。
何もやる事も無い為、ボクはまた一人街を歩こうとした。

外に出る時の着替えを済ませた後、ボクはどんな靴で歩こうか悩んだ…。

蒼「どうしよう…どんな靴で…あっそうだ!」

ボクはふとあの靴の存在に気づき、例の靴を探し始めた。

ガサガサ…

蒼「これかな…あっ、あった!」

ボクは何とか探し当てた、先輩に貰った例の2つの白いハイヒール。
ボクはローヒールのパンプスの方を取り出して、履き始める。

蒼「うん…履き心地もバッチリ! やっぱり流石先輩だ、ボクにピッタリと合う靴をプレゼントしてくれた! 最高!!」

履き心地は最高で、もう今にも出掛けたいくらいだ。
それにブーツカットパンツとの組み合わせはどうなんだか…?

蒼「よーし、行こう!」

ボクは早速、ドアを開けて外に出る。

カッ…カッ…

ローヒールのパンプスで歩いて行くが不思議と痛さは無かった。
簡単に歩けて、ストレスも無く気持ち良く街中を歩く事が出来ていて、清々しい気分だ。

蒼「フンフンフーン♪ 楽しい、今日は歩くだけでも良いな。」

今日1日このヒールでウォーキングしても良さそうだ。
どうせならそうしようか!

カッ、カッ、カッ

蒼「さてと…ご飯はどうしようかな~。」

ボクはまずお昼をどうしようか考えていた。
だが、折角だ。

蒼「このヒールを履いたまま、直ぐに歩けるように外で食べる事にしよう!」

そう考えたボクは、それが出来るようにコンビニで買い物をする事に。
コンビニに入ったボクは、おにぎりとサンドイッチのコーナーで、何にしようか悩んでいた。

蒼「どうしよう…何を食べようかな…?」

どれも食べたいもので…悩みに悩みすぎてどうしようか…焦ってしまう。
焦りの原因は、早くに今履いてるヒールで外を歩きたいという事だろう。
まあ実際にじっと出来ず、おにぎりのコーナーとサンドイッチのコーナーをあちこちと歩いてるわけだからね。

蒼「どうしようどうしよう…。」

悩みに悩んだ末、おにぎりはエビマヨとツナマヨ、サンドイッチは玉子、飲み物はサイダーにした。

店員「ありがとうございましたー。」

ボクは、商品を受けとると直ぐに歩き始め。
ベンチかどこか座れる場所を見つけると、そこに座って買った商品を食べ始める。

蒼「あーん…モグモグ…美味しっ。」

街中の外で食べるお昼は久々だ。
大学内も外とは言え、校内である事は変わらない。
自然な感じがして気持ちが良い。

ガサガサ…

蒼「よぉし、歩こう。」

昼御飯を食べ終えると、ボクは再び歩き始めた。
端から見ると、ただ背の高い女の子が不自然にヒールを履いて歩くだけの異様な光景。
でも歩いてる本人はそれで満足なんだよな。

例え注目されたとしても…別にボクは苦じゃない。
背の高さで周りから結構注目されてるから、そんなの慣れっこだからね。

カッ…カッ…カッ…

しかしながら、確か高さが5cm?くらいのヒールとは言え…自分の身長と足してしまえば、今のボクの身長は185cmになる。

スニーカーだと、182~3cmくらいにはなるんだろうが、やはり周りから見るとかなり高いのだろう。
たった2~3cm程の差だが、それでも見える景色は違うように見える。

これがもしもう一つの、10cm程のヒールだったら…ボクは190cmの巨女になってたのか…そうなったら、周りもビックリどころの話じゃなくなるな…。

蒼「(注目は凄くされるだろうけど…けど景色は気になるな…練習して履き慣れておかないと。)」

ボクはある事に気がついた、このヒール、普段履いてるスニーカーよりも痛さが少ないのだ。
スニーカーでも履き続けてると痛くなるのだが…気がついたら昼を食べ終えてからもう3時間も歩いてる。
経験上、スニーカーだと痛くなって…辛い経験が何回か有るのだが…。
このヒールだと痛さが全く無い…。

蒼「スニーカーよりも楽って…どんなヒールなのコレ…?」

あまりの良さにボクは驚きを隠せなかった。
流石に先輩がオーダーメイドで注文しただけはある、これだけ良いと…何か勿体無く感じる気が…。

蒼「どうしようかな…先輩が帰ってきたら…話しておこうか…。」

ヒールに勿体無さを感じたボクは一度家に帰って、先輩が帰ってくるのを待った。

先輩がバイトから帰ってくると、ボクは先輩にヒールの事を話し始めた。
履き心地の良さと…そして、勿体無さを痛感したという感想を…。

蒼「先輩…あの…ダメにしたら、申し訳が立たないので…。」

するとそれを聞いた先輩は…

恭平「良いよ別に、ヒールって宝物じゃ無いんだよ、履くものなんだよ? それだけ履き心地が良いなら履いて使ってくれればそれで有りがたいよ!」

ヒールの良さに喜びを感じ、むしろ使う事を推奨してくれた。
それどころか、先輩は…

恭平「それに、ヒール履いた蒼ちゃんも見てみたいし、一緒に歩きたいんだ。」

と、ヒールを履いたボクと一緒に歩きたいとの…。
ボクと一緒に歩きたいって…。

蒼「何かそこまで言われると…恥ずかしいですね…。」

それはつまり先輩は、ボクの事を想ってるって事なのだろうか…?
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