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321…

原作: 名探偵コナン 作者: takasu
目次

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…スパンッ…

大和『流石SVRたってのキレ者…』「次、どのくらいまでいけるか?」

「900くらいは…それ以上は誤差の範囲です」

大和「では950ヤード3発同じところに当てろ。確実にだ。できるか?」

「かしこまりました。」

佐藤「う、うそでしょ…?」

高木「えーっ…」

…スパンッスパパッ…

大和「合格だ。」

「ですが日本ではあまり拳銃は使わないとお聞きしましたが」

大和「それだといいがな。今回は少し…」

「おおよそお察ししています。…ではいつでも動ける状態ではいておきますので。失礼します。」

大和「待て。」

「はい?」

大和「お前、出来ないこととか苦手なこととかないのか?」

「ないといえば嘘にはなりますが、仕事をする上では大抵のことは我慢できますので…。ご安心してお使いください。」

高木「使うって…;」

佐藤『やっぱりこの子…』


高木「いやぁ、それにしてもすごいですね~彼女。」

大和「いや。」

高木「え…?」

大和「あいつは危うい。佐藤から見てどうだ?」

佐藤「同感です。不完全な完璧…。捕らえられた元SVRの人間が彼女をそう言っていました。」

大和「そうか…。もう少し調べる必要がありそうだな。」

佐藤「そうですね…。」

高木「??」


大和「今回はお前の実力も見たい。直接犯人の捕獲に当たってもらう。」

「わかりました。」

そしてしばらくして犯人捕獲が無事済んだと思われた時だった。

?「かーやちゃんっ♪」

気味の悪い笑みを浮かべた男がゆりの肩に手を置いた。

それと同時にゆりに捻られるその手。

?「いってぇなぁ!なにすんだよ!!」

そう言うも男の目はイッていて正気じゃなくどこを見ているかわからない。

「何って?」

焦点の合わない男の目を酷く冷めた目で見た。

そんな彼女にその周りにいた警察官達は恐怖を覚えずにはいられなかった。

そして彼女は周囲を気にせず男に近づき、男の耳元で何かを囁いた。

"殺された妹さんが可哀想ね。あなたがこんな風になっちゃって。言ったでしょ、復讐は無駄なものよ。あなたは妹さんを理由に堕ちただけ。今、貴方の服の中には何が入っているかしら?拳銃…あってよかったわね。フフッ"

警察側から見て彼女の口元がわざとらしく笑っているのが見えた。

その男から離れると口元だけで笑った。

そしてその笑みと同時に男は叫び出した。

「うわぁぁぁぁあ!」

そしてその後、その場で拳銃自殺した。

発砲する前に「お前が来なければ…」と呟いて。


大和「椿!」

「はい?」

佐藤「あなた…何したの…?」

「何って、犯人捕獲をした後に出てきた気狂いにお話ししただけですよ。」

高木「な、何を話したんですか…?」

「特に記憶に残るほどの重要な話はしていませんよ。」

佐藤「でも彼は急に自殺を…!」

「あぁ、そうですね。」

大和「あいつは元SVRの奴だな…?」

「はい。ですが下っ端でしたよ。それほど記憶には残っていません。」『誰かに憎まれて殺されるくらいなら自ら何かをする前に死んでもらう方がいいわ…』

大和「なぜ自害させた。」

「私が殺したわけではありません。彼が自分から死んだんです。」

高木「確かにそうですけど…っ」

佐藤「どうして?元仲間の彼をみすみす自殺させるなんて…!」

高木「佐藤さんっ…」

「仲間?………SVRの人間は…たった一人を除いて私のことを仲間なんて思っちゃいませんよ。彼もそうです。」

?「んにゃろおおおお!!警察なんてクソだぁぁぁあ!!!」

4人が話し込んでいる時、捕らえられていた男の一人が暴れ出した。

「っ…」

その男は刃物を持っていて、大和達の部下達に襲いかかっている。

ゆりは素早く男の方まで走り、今にも刺されそうな部下達の前に出るとすそのまま刃物を素手で握って止めた。

「あなたも彼と同じところに行けばいい。警察もいないあの世に。ほら、彼が待ってる。」

ゆりが口元を隠しながら周りに聞こえないくらいの小声でその男に伝えるとその男はうわぁぁぁと泣き叫びながら自分の首を切り、最後に心臓を一つきして倒れた。

「ごめんね…」

彼の血はゆりに返り血として付着した。


「大丈夫ですか?」

ゆりは負傷した手とは反対の手を部下に差し伸べた。

「ひっ…!…さ、さわるなっ!死神っ!」

目の前で人が二人も死んだというのに平然としているゆりに周りの者は批判する言葉を投げかけた。

「人殺しか自殺しただけで大袈裟な。」

その言葉を聞いた佐藤は険しい顔でゆりの目の前までズイズイと歩いた。

…バチンッ!…

そしてゆりの頬を思いっきり叩いた。

佐藤「人の命を何だと思っているのよ!!」

「…お疲れ様です。」

ゆりはこうなることを予想していたのか化け物わからないが、返り血を流す手間が省けるように着ていた黒いコートを脱ぎ捨てるとそれを手に持ったままその場から姿を消した。


小田切「ご苦労だったな。流石だ。言った通りにできたようだな?」

「はい。主犯の2人はこちらが手を下すまでもなく自害しました。」

小田切「それはよかった。」

「こちらか今回の件の報告書です。」
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