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321…

原作: 名探偵コナン 作者: takasu
目次

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「少し休ませて貰えるかしら。…コナンくん…悪かったわね…脅すような真似をして…」

昴「少し休め。…博士、ベッドまで案内してください。彼女を運びます。」

博士「こ、こっちじゃ…」

コナン「あ…す、昴さん!」

昴「ん?」

コナン「その人は…ゆりさんは…」

昴「心配はいらない。後で俺から説明しよう。」
『まさかここまで負担をかけていたとは…な…』

そしてゆりは寝かしつけられた後、博士、灰原、コナンの3人は険しい顔をしていた。

灰原「下手な変装なんかやめて素顔を晒したらどうなのよ。」

赤井「まさかバレていたとはな」

灰原「白々しいわね。…とっとと彼女について説明してくれるかしら。」

赤井「…そうだな…。先程彼女の言いたかったのは死体すり替えトリックの手伝いをして欲しいという事だろう。どうやって手に入れたのかこちらの連絡先を調べたようだ。…先日から連絡が入っていた。…恐らく何らかの事情があってバーボンがノックだとバレた。若しくはバーボンを組織に置いておく事ができなくなったんだろう。そこでバーボンを組織の目から逸らすためにどうにかしたいと考えたんだろう。彼女のことだ。かなり無理をしてこの状況を作り上げたようだ。…先日から彼女から大金が送られてきた。博士に一つきょうりょくしてもらいたいとね。その資金だと言っていたが…相当高度な技術で目眩しをしなければこのトリックはすぐにばれてしまう、そう考えているんだろうな。…俺の時のように頭を狙え、そうとは限らない。」

灰原「むしろ貴方のことがあったからこそジンは神経質になっているはず。いくら彼女が優秀で組織に気に入られていたとしても。ジンがどう動くかはこちらにとっては命取りになる。…というところかしら。」

赤井「あぁ。」

コナン「おいおいどういうことだよ…そんなこと安室さんは一言も…」

赤井「話せていないのだろう。彼女からバーボンへ。どうも2人の仲が悪いというとこは耳にしていたが…バーボンに直前までタネを明かさないつもりだろう。…くれぐれも内密にということだ。そして君にも協力してもらわなければいけないということ。」

灰原「私が…?」

赤井「あぁ。君にしかできないと彼女は言っていたよ。…一時的に人間を仮死状態にする薬を作って欲しいとね。…だが一般的に使われるものでは効果が短すぎる。彼女は今回死体すり替えトリックではなく、生きた人間を実際に仮死状態にしようと考えているらしい。そこで博士にも協力をしてもらわなければならない。…博士にはただの防弾服ではなく、実際に至近距離で弾を撃っても着ている本人にダメージが与えられないものを作ってもらいたい。そして尚且つ本物の血液が流れるように作ってくれとのこと。」

全員「本物の血?!」

赤井「あぁ。彼女が毎日送り込んできた自分の血液。少しずつ自分から抜き取った血を保存してきたようだが….これなら人工的ではない、本物の血液だからジンにはバレない。そう考えたようだ。」

灰原「なんてことを…」

赤井「そこまでしないと今の状態の組織の目は欺けないということだろう。…それにしても少しばかり彼女は無理をし過ぎているようだが…」

コナン「でもそれなら何でわざわざ脅すような真似をしてきたのか…」

赤井「切羽詰りすぎていたんだろう。…なんせあの状態だ。意識が混乱していた。…この作戦が全てうまくいけば彼女はすこし息をつけるのだろうが…今が一番全神経を使うときだろう。…バーボンはベルモットに非常に接触していた。その上コナンくん、君とも接点があった。どこで見られているかわからない。見られていないことは確認済みだったのだろうがそうして自分を奮い立たせなければいけないほどだったのだろう。」

博士「じゃがそこまでしても彼女の負担は一向に増えるばかりではないのか?…バーボンがいなくなったとすると…公安からの潜入者は彼女1人になるんじゃ…」

赤井「彼女にとっての1番のリスクがバーボンだからでしょう。」

コナン「えっ?どういうこと?」

赤井「彼女は自分のせいで人が死んでしまうと思っている。だからこそ自分の周りで死人を出さないためにはそのリスクを回避しなければならない。…そう、バーボンがノックだとバレる前にこちらからバラしてしまい、バーボンを殺したことにする。…バーボンは組織から逃れ彼女はより組織からの信頼を得る。そして1人で動くつもりなのだろう。」

灰原「そんなの彼女の負担が大きすぎるし危険だわ!」

赤井「それは彼女にも言ったが聞く耳を持てる状況じゃない。…今日の姿を見て分かっただろう….彼女は一人で抱え込みすぎた。…ならばこちらは協力して彼女の負担を減らしていくしかない。…こちら側はそう考えたんだ。…博士、コナンくん、シェリーいや、宮野しほ…協力してもらえないか?」

3人「分かった/わよ」

赤井「ならば決まりだ。彼女が目を覚ましたら早速作戦を改めて彼女から聞こう。」

3人「あぁ。/えぇ。」
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