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なぜ、彼女は全て真っ白のパンツスーツスタイル?

ジャンル: 現実世界(恋愛) 作者: rodann
目次

全身、真っ白服の彼女

ガヤガヤ…

僕の名前は、「黒沼 貴之」。
年齢は24歳、職業は普通の会社員。
突然だが…僕は…意味の分からない物で不機嫌な状態だ…。

貴之「はぁ…何で僕が"お見合いパーティー"なんかに…。」

そう、僕は…何故か"お見合いパーティー"に参加させられているのだ…。
実を言うと…

貴之「はぁ? 僕がお見合いパーティーに!? 何でだよ!!?」

後輩「お願いします~!! どうしても、自分、その日用事が有って…!! 先輩、お願いしますよ~お見合いパーティーの料金は自分が払うので~!」

と、会社の後輩にそう言われてやむを得ず…。
まぁ、キャンセル料が有るなら…困るだろうしな…。

という事で…登録名は僕の名前名義、料金は後輩が支払って僕は出ることになった。

しかし…

貴之「なんちゅう…豪華さ…てか、見るからに…僕よりも金稼いでそうな連中ばっかだ…。」

お見合いパーティーだから、まあそこそこのレベルかなと思ってたけど…。
実際は違った…見るからに年収1000万とか稼いでそうなエリート社員や、どこぞの御嬢様って感じの女性ばかりのパーティーで…僕は正直、来る場所を間違えたのかと思うくらいだ…。

貴之「僕…来る場所、間違えたかも…。」

正直、後悔している…。
ただ…何故、後輩はこんな豪華なパーティーに参加できるのかが…おかしい。
こんなレベルなら、数万単位の物だろう…。

貴之「(しかし…やはり大手の人は人気が有るな…。 僕なんか完全に…見向きすらもされないや…。)」

僕は、周りの状況を見て、自分の存在価値を思い知る。
一人の男、もしくは女に、多くの異性が一斉にわんさか集まって取り合いになってる。
もはや、影の薄い僕にしてみれば惨めな物だと思いたいが…場違いならもはやどうにもならない…。

貴之「(やっぱ…間違いかも…直ぐに帰るか…。)」

僕は帰ろうと思い…出口へと向かおうとしたその時…。

貴之「(ん? 何だあの女の人…。)」

僕は一人の女性に目が行った。

貴之「(あの人…何で…白いパンツスーツ…?)」

その人物は、周りがドレス等を着ている中、その女性は真っ白なパンツスーツの姿でいた。
靴も中の着ている物も…何も全部真っ白の…。

しかもその女性も…僕と同様に現場の空気に気まずさを感じてるのか…周りの輪に入れないでいた。

僕は…そんな彼女の姿に…

貴之「あ…あの…。」

パンツスーツの女性「…? はい…?」

何故か話しかけてしまった。

貴之「貴女も…この雰囲気は…キツいですか?」

いきなり話しかけて僕は何を言ってるのやら…?

パンツスーツの女性「あ、分かっちゃいました? 実を言うと…そうなんです…。 何か…こういう雰囲気苦手で…。」

貴之「あ…そうなんですか…。」

どうやら、彼女もこういう雰囲気は苦手の様だ。
意外に僕と気が合いそうな感じだ。

パンツスーツの女性「あの、もし宜しければ…私と一緒に外に出ません? 会場内は…。」

貴之「あっ、そうですね。 会場から一回出ましょう。」

と、僕とこの彼女は一回会場を出る事にした。







パンツスーツの女性「いやー、ありがとうございます。 何か一人で出るの…恥ずかしくて…。」

貴之「あっはは、分かりますよ。 僕もあの雰囲気ダメですから。」

パンツスーツの女性「貴方もなんですか、何か私達気が合いますね。」

と、笑って話してくれた。

貴之「あの、一応自己紹介しましょうか…? お互い名前を知った方が良いかなと思うので…。」

パンツスーツの女性「あっ、そうですね。」

貴之「じゃあ僕から、"黒沼 貴之"(くろぬま たかゆき)と言います。 職業は普通のサラリーマン、特技はこま回し、得意技は"大車輪"という技です。」

僕は軽い自己紹介を済ませた、名前と職業、そして簡単な特技。
それらを彼女に教えた。

パンツスーツの女性「こま回し出来るんですか! すごーい!!」

パチパチパチ!!

貴之「ちょっ…そんな大したことじゃないですよ…。」

パンツスーツの女性「じゃあ、今度は私の番ですね。 私は、"白石 潤"です、職業はモデルで特技はフットサルとバスケです。」

女性は"白石 潤"(しらいし じゅん)と言うらしい…。
職業はモデル…なら、このスタイルは納得だな。

潤「あの宜しければ…連絡先も交換しませんか? 何か、こんなで会ったのも何かの縁ですし、これからも仲良くしてくれると…私も…。」

と、何といきなり彼女から連絡先の交換を申し出が…。

貴之「えっ、あぁ…分かりました。」

僕は若干戸惑ったが、彼女…白石さんと連絡先を交換した。

潤「ふふっ、ありがとうございます。 これからも宜しくお願いします♪」

貴之「いえいえ、こちらこそ。」

連絡先を交換した後は、あまり楽しくも無いパーティーに再び参加して、そしてその後何も無く終わった。

だが、僕は…あの白石という人と出会えた事が唯一このパーティーの良い所だと思った。

何か僕と気が合うようだし、実際に話してみるといい人だったし…連絡先も交換出来たから、結果的に参加して良かったと言える結果だった。

だが…あんないい人が…僕に本気で振り向いてくれるかな…?
それだけが心配だ。
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