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サイキック・ウォーリアーズ

ジャンル: ハイ・ファンタジー 作者: 護堂アオイ
目次

第1話「プロローグ」


【ゼロポリス】……海に浮かぶ人工島に広がる、巨大多国籍総合企業【メガリンク】を中心とした企業が創った都市だ。
【ゼロポリス】ではすべてが企業によって運営されており、流通や交通はもちろんのこと、教育や治安も企業が管理していた。
【ガーディアン】は企業によって運営・管理されている治安維持組織……警察組織である。
 その【ガーディアン】の部隊は今、街で暴れている犯罪者と戦闘状態にあった。
 楯の前で交差している2本の長剣というエンブレムが背中にある制服を着た【ガーディアン】のメンバーは、車輌に隠れながらアサルト・ライフルを撃っている。
 相手を殺す気はないので、使用している弾丸は衝撃で吹き飛ばすだけの衝撃弾だ。
 ここは昼間の繁華街。買い物を楽しむ市民の声で溢れていた。
 だが今は銃声と、逃げまどう人々の悲鳴で溢れている。そして、それらに混ざって響くのは笑い声であった。
 笑い声の主は、【ガーディアン】が相手をしている犯罪者たちである。
 繁華街の中で貴金属などを扱っている店を襲い、強盗を働いた犯罪者たち。【ガーディアン】など怖くないと言いたげな様子だ。
 実際、彼らにとって【ガーディアン】は恐れる必要のない相手であった。
 アサルト・ライフルから放たれる衝撃弾は、犯罪者たちに届くことはなかった。
 犯罪者たちに当たる前にピタリと止まり、地面に落ちる衝撃弾。
「はははっ! 無駄だ無駄だ! 俺たちには通じねーよっ!」
 犯罪者の1人が笑いながら言う。
【ガーディアン】のメンバーは、その犯罪者に向かって集中砲火を浴びせる。
 大量の衝撃弾は、彼に届くことはなかった。見えない壁でもあるかのように、彼の前でピタリと止まったかと思うと地面に落ちた。
「通じねえって言っているだろっ!」
 叫び、右手を突き出す犯罪者。すると【ガーディアン】のメンバーの数人の体がフワリと浮かび、
「うわああっ!」
 後ろへと吹き飛んだ。見えない手で突き飛ばされたかのように。
 建物の壁や街灯の支柱などに、いやというほど背中をぶつけ、地面に落ちてうめく【ガーディアン】のメンバーたち。
 別の犯罪者が【ガーディアン】に視線を向ける、視線を向けられたメンバーの制服が突然、燃えだした。
 悲鳴を上げ、地面を転がる【ガーディアン】のメンバー。それを見て犯罪者はゲラゲラと笑う。
 いきなり人が吹き飛んだり、火の気がないというのに制服が燃えたり……まるで、超能力であった。
『まるで』ではなく、実際に超能力である。街で暴れ【ガーディアン】と向かい合っている犯罪者たちは、超能力者なのだ。
 この世界には超能力が存在する。それを使う超能力者がいる。
 そして超能力を悪用する者……犯罪に使う者もいた。
「くそっ! 【アイギス】はまだか!?」
【ガーディアン】のメンバーの1人が叫ぶように言う。
 超能力を悪用する犯罪者に、超能力を持たない者が相手をするのは不利であった。
【ガーディアン】の中に、超能力を使える者はいない。いま【ガーディアン】は不利な状況にある。
 超能力を持っている援軍を待つしかない。
 超能力犯罪者が【ガーディアン】にさらなる攻撃を加えようとしたときだった。
「【アイギス】じゃないけれど……」
 少女の声が【ガーディアン】の横を駆け抜けていった。
「援軍参上ってね!」
【ガーディアン】の横を駆け抜け、超能力犯罪者たちに向かうのは、茶色の髪をショートにしているボーイッシュな少女。
 マゼンタのブレザーにニットベスト、そしてミニのスカートという、どこかの学園の制服のような姿。
 ニットベストやブレザーを押し上げている胸のサイズはつつましいもの。Aカップしかないように見える。
「なんだ小娘っ!」
『見えない手』……念動力と呼ばれる超能力で【ガーディアン】のメンバーを吹き飛ばした超能力者が、その能力でマゼンタのブレザーを着た少女を吹き飛ばそうとする。
「遅いっ!」
 ボーイッシュな少女……真田(さなだ)シオンの右腕が青白い電光で包まれた。
 右手を突き出すシオン。念動力を持つ超能力犯罪者に向かって、青白い電光が飛んだ。
 念動力者はシオンが放った電光の直撃を受け、
「ぐあっ!」
 悲鳴を上げて吹き飛び、地面に落ちて、そのまま意識を失った。
「【アイギス】かっ!?」
 視線を向けた場所に、火の気がなくても火炎を生み出す超能力……発火能力、パイロキネスと呼ばれる超能力を持つ超能力犯罪者の言葉に、
「ハズレ」
 とシオンは返す。そして、
「あんたらみたいなのを捕まえて賞金をちょうだいする……」
 言いながらバチバチと放電している右手を突き出すシオン。発火能力者に向かって飛ぶ青白い電光。
 発火能力者は避けるヒマもなかった。念動力者のように電光の直撃を受けて吹き飛び、意識を失ってしまう。
「賞金稼ぎよ!」
 シオンも超能力者だ。電気を自在に操る超能力を持っている。
 2人を倒したシオンだが、まだ超能力犯罪者はいる。シオンに攻撃を加えようとする超能力犯罪者たち。
 しかし、彼らとシオンをさえぎるかのように、1台の車……ボンネットに大きな楯を構えた女神が描かれている、車高の低い2ドアのスポーツタイプの車が停まった。
「【アイギス】よっ!」
 運転席側のドアが開き、1人の女が降り立つ。癖のない銀髪をロングにしている、背の高い女。美女と呼んで過言ではない美しい顔立ちをしている。
 ダークブルーのジャンパージャケットに同じ色のタイトミニのスカートという服装。
 ジャンパージャケットの背中には、車のボンネットに描かれているものと同じ、大きな楯を構えている女神の姿が描かれていた。
 女神の姿が描かれているジャンパージャケットの胸の部分は、挑発的に押し上げられている。
 サイズは軽く見積もってもGカップはあるだろう。
「おとなしく投降しなさいっ!」
 銀髪の美女……ソフィア・乾(いぬい)は超能力犯罪者たちに向かって言う。
 投降しろ……そんなことを告げたソフィアに、超能力犯罪者たちは鼻で笑った。
「1人増えたところで、なんだってんだ」
「あいにく、1人じゃない」
 助手席側のドアが開き、ダークブルーのジャンパージャケットに同じ色のスラックスという姿の人物が降りる。
 ソフィアと同じように背が高い、整った顔立ちの少女。
「もう1人いる。シオンと合わせれば3人だ」
 超能力犯罪者たちにそう言う少女のジャンパージャケットの胸に、膨らみは見当たらなかった。
 シオンよりもつつましいサイズのようだ。
「女が! 調子に乗るなよっ!」
 超能力犯罪者の一人が、胸に膨らみが見当たらない少女に向かって言い放つ。それを聞くと、彼女の顔がわずかにヒクッとひきつった。
 ソフィアとシオンは、今にも笑い出しそうな雰囲気だ。
「誰が……誰が女だっ! 俺は男だっ!」
 胸に膨らみが見当たらない少女……そう見えるが、実は少年である高村マオが叫ぶと、強い風が吹いた。
 その風に吹き飛ばされそうになる超能力犯罪者たち。
 風はさらに強くなる。女に間違われたマオの怒りに合わせているかのように。
 マオもシオンと同じように超能力を持っている。風を自在に操る超能力者だ。
 超能力犯罪者が風使いであるマオを攻撃しようとしたときだった。
 ソフィアとマオが乗っていたのと同じ、ボンネットに大きな楯を構えた女神が描かれているスポーツカーが、超能力犯罪者からマオを守るように停まった。
 運転席から降りるのは、20歳になったかならないかといった感じの、褐色の肌の女だ。
 ソフィアたちと同じように、ダークブルーのジャンパージャケットを着ている。胸のサイズはソフィアと同じで、軽く見てもGカップはありそうであった。
「これで、4人だ」
 褐色の肌の女は超能力犯罪者たちに向かって言う。
「超能力者が4人いれば、お前たちなど簡単に倒せる」
 超能力を悪用する者がいる。だが同時に、超能力で人を守る者もいる。
 それが【ゼロポリス】を守るもう1つの治安維持組織である、【アイギス】であった。
「ぬかせっ!」
 超能力犯罪者の1人が、超能力で褐色の肌の女……カーム・ライアルを攻撃しようとするが、それよりも早く彼女の体が動いていた。
 自分を攻撃しようとしていた超能力犯罪者との距離を瞬時に縮め、強烈なボディーブローを放つカーム。
 倒れ、悶絶する超能力犯罪者。カームは容赦なく顎に蹴りを加え、その超能力犯罪者を気絶させた。
 マオは超能力で突風を放つ。2人の超能力犯罪者が、その突風で吹き飛ばされて意識を失う。
 ソフィアも超能力を発動させる。超能力犯罪者の1人の体がフワリと浮き上がったかと思うと、近くの建物に向かって飛んだ。壁に叩きつけられ、その超能力犯罪者は呆気なく意識を失ってしまった。
 シオンの電撃で、次々と倒れていく超能力犯罪者。
【ガーディアン】が苦戦した超能力犯罪者だが、【アイギス】のメンバーと、【アイギス】の協力者である賞金稼ぎにより、わずか数分で倒された。
 倒された超能力犯罪者は逮捕され、【アイギス】の護送車で運ばれていく。
 賞金稼ぎであるシオンは賞金を得ることができたが、
「シケている。大した連中じゃなかったのね」
 いささか金額に不満があるようだ。
「そうそう大きな賞金額の超能力犯罪者に暴れられても困る」
 肩をすくめるマオの言葉に、シオンは確かにと思った。
 超能力を使った犯罪が起きないのなら……【ゼロポリス】が平和なら、それに越したことはない。
 それにシオンは『別の顔』を持っている。金に困ることはなかった。
 後のことは【ガーディアン】やマオたち【アイギス】に任せ、賞金稼ぎであるシオンは現場を後にした。

 報告などを終えてマオとソフィアが帰宅したときには、もうとっくに日が暮れていた。
「今日も疲れた」
 体を伸ばすマオに、
「お疲れさま」
 とソフィアは笑みとともに言葉をかけた。マオとソフィアは同居している。
 マオはテロで家族を失い、天涯孤独となった。そんなマオを引き取り、【アイギス】のメンバーにさせたのがソフィアである。
「先にシャワー浴びるよ」
 マオはそう言ってバスルームに向かおうとするが、
「わっ!」
 と驚いた声を上げる。
 いきなり、後ろからソフィアに抱きしめられていた。
 何事かと思って後ろに顔を向けると、
「んぶっ!?」
 ソフィアのルージュが塗られた唇で唇をふさがれる。
 ヌルリと口の中に入り込んでくるソフィアの舌。彼女の舌は巧みに動き、マオの舌をしごいてきた。
 口の中から快感が広がってきて、マオの体から力が抜けていく。
 しばらくの間、唇で唇を、舌で舌を味わうソフィア。やがて彼女は舌と唇を離す。
「シャワーの前に、楽しみましょう」
 ソフィアはささやくように言う。舌からの快感でボケッとしているマオは、
「うわっ!」
 彼女の手で体を浮かされ、そして床に押し倒されていた。抵抗するヒマもなかった。
 何をどうされたのか、ソフィアの手でマオは瞬時に服と下着を脱がされ全裸にされる。
 一見すると少女に見えるマオ。だが、股間には確かに少年の証しがあった。裸を見れば、勘違いすることはないだろう。
 マオを裸にさせたソフィアは、自分も裸になる。美しい肢体が露わになり、マオの視界に入り込んできた。
 Gカップというサイズのわりに垂れる様子を見せず、逆に重力に逆らうかのように上を向いている乳房。髪の毛と同じ色の柔毛で飾られている股間。
 ソフィアの肢体のすべてが、視界に入ってくる。
 Gカップの乳房を揺らしながら、柔道か合気道の技のようにマオの体を押さえ付け、彼女は再び唇を重ねてくる。
 口の中から、また快感が広がってきた。マオのボケッとしている頭は、さらにボケッとしてくる。
 マオの口を味わいながら、ソフィアは片方の手を彼の股間へと伸ばしていった。
 ソフィアの裸を見たことで、硬くそそり立ったマオの少年の証し。
 少女的な雰囲気とは裏腹に、彼のモノは雄々しくて、たくましさがあった。
 銀髪の美女の手は、ソレを握る。強すぎず、弱すぎず、絶妙な力加減でマオの少年の証しを握る手。
「んふっ……」
 硬くそそり立っている少年の証しからも快感が走ってきて、マオは唇と唇のかすかな隙間からくぐもった声を漏らす。快楽の色が感じられる声。
 ソフィアは美貌に妖しげな笑みを浮かべると、握った少年の証しをしごいた。
「んんっ!」
 快楽の色で染まっている声とともに腰を震わせるマオ。ソフィアの手でしごかれる少年の証しから強烈な快感が走ってきて、それが彼の腰を震わせた。
 マオの唇から唇を離したソフィアは、彼のいきり立っているモノをしごき続けながら体を下げていく。
 視界にそそり立つモノを収めた銀髪の美女は、ソレから手を離す。快感が失せ、マオはもどかしげに腰をくねらせる。
 そんなマオに笑みを投げかけ、ソフィアはGカップの乳房を自身の手で掴んだ。そして、彼の肉棒へと寄せていく。
 少女的な外見には似合わない、たくましさがあるマオの肉棒。ソレは美女の乳房によって挟まれた。
「あ、うっ!」
 柔らかくて温かな乳肉に怒張を挟まれ、マオはたまらず声を漏れ響かせる。
 ソフィアは豊満な乳房を使って、たくましい肉棒をしごいた。
「うっ、うう……っ」
 手でしごかれるよりも強く大きな快感が、怒張しているモノから走ってくる。
 疾走する快感で、マオは腰を震わせながらうめいた。
 マオの怒張の先端は、乳房からハミ出している。
 ソフィアは乳肉で幹の部分をしごき続けながら、真っ赤な舌を伸ばす。伸びた舌は、肉棒の先端にチロチロと這う。
 乳房と舌でいきり立っているモノを愛撫され、マオは呼吸を熱くして荒くしていく。
 そんなマオにもっと快感を与えようと、ソフィアはギュウッと乳房できつく肉棒を締めつける。先端に這わせる舌の動きを強く、そして速くさせる。
「うっ、ああっ……うっ」
 快感が強まり、マオが口からこぼすうめき声は大きくなった。
 どれほど乳房と舌で肉棒を愛撫されたことだろうか。やがてマオの肉棒は、ソフィアの乳房の間で脈動をはじめていた。
 乳房でしごかれるたびに、舌で愛撫されるたびに、肉棒の脈動は大きくなっていく。
 ソフィアは乳房で肉棒をしごく動きを大きく、そして速くさせる。マオのモノは、脈動をさらに大きくさせた。舌で愛撫される先端からは、先走りの汁が溢れている。
 舌全体を使って肉棒の先端を愛撫した瞬間、
「あうっ!」
 というマオの声とともに、ソレは弾けて白濁した体液を放った。
 ソフィアの美貌が白く汚され、強い匂いが鼻孔に漂ってくる。
 その匂いを、ソフィアは不快には感じない。汚された美貌には、恍惚としたような表情が浮かんでいた。
 乳房を離すと、白濁液を放ったマオの肉棒は力を失いそうになる。
 その前に、ソフィアはソレを口に含んだ。唇を密着させ、
「んっ、んじゅ……んむぅ……んっ」
 頭を前後に動かしてしごいた。
 唇でしごかれて、マオは「うっ……」と小さくうめく。悦楽が走ってきて、すぐに力を取り戻す肉棒。
 ソフィアは唇の密着を強め、頭を前後に動かして出し入れを続けた。
 ただ出し入れをするだけではない。変化を付けて出し入れをする。
「んむっ、んっ……んじゅぅ、んむっ……」
 ときには粘りつくようにゆっくりと、ときには口から抜けてしまいそうなほど速く頭を動かし、唇で怒張をしごいた。
 部屋の中に、ソフィアが唇で肉棒をしごく音とともに、マオの熱くなったうめき声が混ざって響いた……。
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