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ないしょの恋人

ジャンル: 現実世界(恋愛) 作者: 護堂アオイ
目次

第20話「マリのデビュー・2」


 小学校の5年生の教室の1つ。そこは流香(るか)たちがいるクラスだ。

「どうだった、デビューの方は?」

 流香は真理(まり)に聞いてみる。

 聞かれた真理は人差し指で眼鏡を軽くクイッと上げ、

「……恥ずかしかった」

 と返した。

「下着姿をあんな大勢の男の人の前で披露するなんて……思い出すだけでも、すごく恥ずかしくなるわ」

 真理はわずかに頬を赤く染めて言う。

 その時のこと……カメラマンをはじめ大勢の男性スタッフの前で下着姿になったことを思い出すと、流香と葉月(はづき)に答えたように、恥ずかしさも思い出して頬が赤くなってしまう。

「でもさ、これからはヌードも披露するんだよ真理」

 そんな真理を見ながら葉月は言う。

「下着姿で恥ずかしがっていられないよ」

 葉月の言葉に真理は「そうよねえ」と、溜め息雑じりに答える。

 これからは、下着姿だけではなくヌードも男性スタッフの前で披露することになるのだ。

 男性スタッフの前でヌードになる自分……それを想像すると、真理の頬はさらに赤くなっていった。

(私、ジュニア・ヌードモデル続けられるかなあ……)

 少し不安になる真理であった。



◇◇◇



 とある森の中。そこでは雅彦(まさひこ)が監督でアンジュの出演作品の撮影が行われていた。

 ミュージックプレイヤーからは、アップテンポの洋楽が流れている。

 それに合わせて体を動かすアンジュは、タンクトップとパンティだけという格好であった。

 タンクトップは淡いピンク色、パンティはオレンジ色だ。

 そんな格好でアンジュは音楽に合わせて腕を振り、ステップを踏み、腰を振る。

 監督である雅彦の指示で、アンジュはステップを踏みながら後ろを向く。そしてオレンジ色のパンティに包まれたお尻を突き出した。

 突き出されたお尻は、右に左に振られる。

 ときには大きく速く、ときには小さくゆっくりと振られるアンジュのお尻。

 やがてアンジュは肩越しに笑みを浮かべた顔を見せ、パンティの両端に指を引っかけた。

 お尻を小さく振りながら、パンティを下げるアンジュ。

 太腿の半ばまでオレンジ色のパンティは下げられ、プリンッとした可愛らしい形のお尻がむき出しとなる。

 アンジュは太腿にパンティを引っかけた状態で、お尻を振り続けた。

 しばらくしてパンティを脱ぎ捨て、前を向くアンジュ。タンクトップの裾は、それほど長くはない。

 無毛の股間……少女のスリットを隠すことができない。

 アンジュはそのようなことは気にしない。

 気にしないでパンティを脱ぎ捨て、股間のスリットとお尻を晒して踊りを続ける。

 雅彦はタンクトップも脱ぐように指示を出す。アンジュはそれに従う。

 ステップを踏みながら、淡いピンク色のタンクトップをスルリと脱ぐ。

 アンジュはタンクトップの下に、オレンジ色のカップ付きのジュニアブラを着けていた。

 脱いだタンクトップを放り投げ、アンジュは下半身は裸で上半身にジュニアブラだけを身に着けた格好で踊りを続けた。

 数分ほど、そんな格好で踊ってもらい、雅彦はジュニアブラを外すようにアンジュに告げる。

 アンジュはジュニアブラのフロントホックを外す。カップが膨らみから離れる。

 愛らしいピンク色の乳首で飾られた、まだ小さいがもう成人型になっている乳房が露わとなった。

 ブラジャーを放り投げ、アンジュは全裸となる。

 腕を振り、ステップを踏むたびに、小さな乳房がフルフルと可愛らしく弾んだ。

 雅彦はそれをジッと眺めた。

 アンジュが踊る姿を見つめながら、休みになったらまだ東アジアの某国に行こうと彼は思った。

 だが今は、仕事に集中する。

 一度撮影を止め、アンジュの格好を変えることにした。

 ジュニアブラだけという格好で踊ってもらったので、今度はパンティだけという格好で踊ってもらうことにする。

 先ほど脱ぎ捨てたオレンジ色のパンティを再び身に着けるアンジュ。

 撮影が再開され、パンティ1枚きりという姿のアンジュはミュージックプレイヤーから流れる音楽に合わせて踊った。

 小さな乳房をフルッ、フルッと愛らしく弾ませるアンジュの顔には、楽しげな笑みが浮かんでいた。



 とあるレジャー施設。マリの出演作品の撮影は、そこで行われる。

「城戸(きど)さんが監督なんですか?」

 マリの言うとおり、監督をするのは亮一(りょういち)であった。

「亮一でいいよ。僕もマリちゃんって、呼ぶからね。今日はよろしく」

 笑みを浮かべながら言う亮一は、握手をするためにマリに右手を差し出す。

 マリは少し緊張しながら、彼と握手を交わした。

「マリちゃんの作品の監督をしたいと思っていたんだ。まさか、こんなにも早く実現するとは思ってもいなかったよ」

 亮一は嬉しそうな口調で言う。

 マリの方も、まさか、と感じていた。カッコいいと思った青年が、映像デビュー作の監督をするとは思ってもいなかったことだ。

(城戸さん……じゃない、亮一さんの前で脱ぐのかあ……)

 まだ脱いでいないのに、マリは恥ずかしさを感じた。

「今日は下着までだから、そんなに緊張しないで」

 亮一の言葉にマリは「は、はい」とうなずくが、下着までとはいえ彼の前で脱ぐのかと考えると緊張してしまう。

「それで今日、撮る作品だけど……」

 亮一はどんな作品を撮るかをマリに説明する。

 まずはレジャー施設内にあるホテルの一室で撮影。大きな窓がある部屋。

 その窓の前で撮影する。

「その窓……」

 亮一は窓を指差しながら、マリに向かって言う。

「マジックミラーなんだ。中から外を見ることはできるけど、その逆は無理。だから、外から見られる心配はないよ」

「そうなんですか?」

「うん、そうなんだ。どう? 少しは安心できた?」

 笑顔で聞かれて、マリは考える。

 外から見られてしまうのではないのか……確かに、そんな心配を抱いていた。

 しかし、外から見られることはないという。少しだけ安心できたので、マリは小さくうなずいた。

「よかった。じゃあ、撮影をはじめようか」

 撮影が開始される。マリはマジックミラーである大きな窓の前に立つ。

 マリの服装は白いブラウスに灰色のロングスカート、白いソックスというものだ。

 そんな服装のマリは、亮一の指示でさまざまなポーズをとっていく。

「じゃあマリちゃん、まずは……スカートを脱いでくれるかな」

 亮一の指示が飛んでくる。

 マリは頬を赤く染め、「は、はい」とうなずいてスカートに手を伸ばした。

 すぐにホックを外すことができない。だが、グラビア撮影の時と同じ。急かされることはなかった。

 亮一にマリを急かす気はない。男の前で服を脱ぐのは、これが二度目のマリ。

 彼女が恥ずかしいのは分かる。だから急かさない。マリのタイミングで脱いでもらう。

 マリはどうにかホックを外し、ファスナーを下げた。

 亮一たちの視線をなるべく意識しないようにするマリ。ロングスカートがストンッと足元に落ちて、パンティが露わになる。

 カメラマンの1人は、露わになったマリのパンティをアップで撮った。

 マリが穿いているのは、灰色の地に白い水玉模様というパンティだ。

 男たちの視線を意識しないようにと思ったマリだが、どうしても意識してしまう。マリの顔は恥ずかしさで赤く染まっていった。

 亮一はスカートを脱いだマリに、またさまざまなポーズをとってもらう。

 それから、

「マリちゃん、ブラウスも脱いじゃおうか」

 と指示を出した。

 マリは恥ずかしそうな顔でうなずき、ブラウスのボタンを上から外していく。

 すべてのボタンを外すと、ためらいながらも袖から腕を抜いた。

 まだ小さいが、もう成人型の乳房になっているマリの胸の膨らみ。

 そんな膨らみを覆うジュニアブラは、パンティと色を合わせたもの……灰色の地に白い水玉模様というものであった。

 下着とソックスだけになるマリ。

 マリは耳まで顔を真っ赤に染める。

 亮一たちの視線を感じ、両手でジュニアブラに包まれた胸を隠してしまう。

「マリちゃん」

 少しでもマリの羞恥を薄めようとでも思ったのか、亮一が優しい口調で声をかけてきた。

「隠さないで見せて」

 言われて、マリは視線をさまよわせた後、どうにか胸から手を離した。

 亮一の指示で、顔を真っ赤にしながらもソックスに下着という姿のマリはポーズをとっていく。

「下着を替えよう」

 撮影を中断し、亮一は衣装係が用意した下着を選ぶ。

「これがいいな。マリちゃん、これに着替えて」

 亮一は選んだ下着をマリに差し出す。

 マリが受け取った下着は、白いカップ付きのジュニアブラと白いパンティだ。どちらも水色のリボンで飾られている。

 バスルームでマリは着替えた。ソックスは脱がない。履いたままだ。

 亮一が選んだ下着に着替えたマリは、大きな窓の前で再びさまざまなポーズをとっていく。

「マリちゃん、後ろを向いてお尻を突き出してくれるかな」

 亮一に言われ、マリはそのとおりにする。

 スタッフに背中を向け、白いパンティに包まれたお尻を突き出す。

「顔、こっちに向けて」

 肩越しに、亮一たちに顔を向ける。さらにマリは笑みを浮かべるように言われた。

 恥ずかしくて笑みを浮かべるどころではないが、それでも努力して顔に笑みを浮かべる。

 ぎこちない笑み。しかし、仕方がないだろう。まだ慣れていないのだ。

 それに視聴者は、デビューしたばかりのジュニア・ヌードモデルのぎこちない笑みを楽しむ者もいる。

 だから亮一は、マリのぎこちない笑みに関して何も言わない。

 スタッフたちに背中を向けた状態で、マリにさまざまなポーズをとってもらう亮一。

 ポーズをとるマリを見つめる亮一は、彼女はすぐに人気者になるだろうと思った。

『光るもの』があるマリ。いきなりルカと肩を並べるのは無理だろう。

 だが、

(やっぱり1年あれば……1年以内に、この子はルカちゃんと肩を並べられる)

 そう亮一は感じた。

 そして、撮影の場所を変えることにする。

 次の撮影場所は屋内プール。亮一はマリにこの屋内プールは貸し切りにしたことを話す。

「撮影のスタッフ以外の人は来ないから、安心して」

 屋内プールでは、いろいろな水着を着てもらうが、今回は『大人しめ』の水着だけにする。

 まず最初にマリが着るのは、オレンジ色のワンピースの水着。

 布地が薄い水着かと思ったが、しっかりした布地の水着であった。胸と股間にはパットが付いており、乳首や股間のスリットの形は浮き上がらない。

 それを知って、マリはホッとした。

(でもヌードと同じで、いずれは布地が薄かったり、過激な水着を着たりするんだろうなあ)

 そんなことを思いながら、マリは亮一の指示でポーズをとったり、プールの中を泳いだりした。

 濡れても肌が透けて見えることはないので、マリはまたホッとする。

 肌と水着を水で濡らした状態でポーズを披露するマリを見つめている亮一は、早く彼女のヌードを撮りたいと思っていた。
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