5
「あーあーあー!それ以上は!」『お願いだから言わないで….何も聞かないで…!』
降谷「は?」
「聞きません!聞いて得することじゃないと思うので!!もうーやだなぁー、影で私のこと褒めちぎってるんじゃないんですかー?上司の皆さん!だから聞きませんよーっ!あははーっ」
降谷「馬鹿か?」
「馬鹿です!」
降谷「いいか!お前の両親は公安に裏切られたんだぞ!」
「…」『そんな事、私が一番知ってる…』
降谷「嫉妬されてそのせいで殺される羽目になって、お前はその両親の娘だろ!組織に疑われると思ったことはないのか?!危機感がなさすぎる!」
「…降谷さんまで…そういうこと言わないでくださいよーっ…ははっ…そんなのただの噂話ですよっ…」『知ってても危険に身を置く意味がある…』
降谷「そうじゃない!これは事実だ!組織に目を向けられるのも時間の問題じゃ…」
…ボフッ…
ゆり
は降谷の顔にクッションを当てた。
「…っ…」
降谷「何の真似だ」
「…ふ、るやさん…ったら…もーう、イケメンなんだからそんなに…っ…真剣な顔したらドキドキしますよーっ!…ははっ………」
クッションのせいで表情は見えないが声は震えていた。
「すみませんっ!せっかく家に招待したのに何も出してなかったですねー!買ってきますねー!」
ぐっとクッションを押し付けると(名前)はダダッと走って家を出て行った。
降谷「あ!おい!」
降谷の呼びかけに振り返る事はなかった。
俺はなんてことを言ってしまったんだ…
冷静になって考えればわかることだった。
あれほどキレ者の矢神が知らないはずがない。
両親のこと、周囲からのこと。
部屋を出る時、恐らく泣いていたんだろう。
彼女が帰る前に姿を消してやりたかったがそうはいかない。
鍵は持って出て言ったようだしさすがにこのままら開けっ放しで帰るわけにはいかず、俺はその場でただ自分の言動を後悔するしかなかた。
…バンッ!…
勢いよく扉が開いたと思えばそこには息を切らした矢神がいた。
「降谷さん!すみません!話は後日でお願いします!今すぐ現場に向かわないと行けなくなりましたので申し訳ありませんが帰ってください!」
降谷「事件か」
「はい。変死体が見つかったとの事です。…私が現場に向かうことになりましたので…すみません!」
降谷「そうか…」
そう言って降谷は立ち上がると玄関へと向かう。それに続いて慌てた様子で仕事用のバッグを持ってい彼女も家を出た。
「ではまた、連絡します」
軽く会釈をするなり彼女は走り去って行った。
「遅くなってすみません!」
上司「あぁ。すでに風見が捜査を進めてる。詳しくは風見から聞いてくれ。…いいか、くれぐれも自分の立場を忘れるな。因みに、風見は降谷の直属の部下だ。何があっても…」
「…っ…はい…」
風見「~で~だ。犯人は…」
「国会議員の冴島了ですね。」
風見「あぁ。」『流石だな…。クソッ…正直矢神には勝てない…でも…こいつが来てから降谷さんとも組めなくなって…』
冴島「なんだよ!てめぇら!おい!おれが誰だか分かってんのか!あ?!」
上司「国会議員の冴島了さん、今回の殺人の犯人だ。」
風見「観念しろ」
冴島「クソっ…!お前なんてっ…!」
「風見さん!」
…ザクッ…
「…っ」
上司「ふっ…」『馬鹿な奴。…そろそろいたぶり始めてもいい頃だろう…?親と同じように楽はさせねえよ?』
風見「矢神っ…?!」
冴島「なっ…!」
上司「公務執行妨害、及び殺人未遂で現行犯逮捕する!」
風見「え…」『何だ…この分かっていたかのように進んでいく感じ…』
「…っ」
こうして冴島了は逮捕された。
上司「矢神、今回の報告書、今日中に本部で仕上げておけ。どうやら組織とはうまくやっていけるように手配できたんだろう?降谷も今頃署で仕事をしている頃だ。部下のお前が家で休んだらなんて…しないよな?」
「…っ、はい!勿論!今日中に仕上げます…!」
風見『嘘だろ…、今目の前で矢神が刺されたのに…。矢神も矢神で…」
上司「では俺は先に戻る。」
「お疲れ様です!」
風見「お、お疲れ様です…」
上司を見送った後矢神は必死に唇をかみしめて痛みに耐えているようだった。
風見「おい、矢神…」
「風見さんっ、お怪我はありませんかっ…?」
傷口を抑えながらも風見に向き合う矢神の顔は出血のせいかどんどん青白くなっていた。
風見「そんなことよりお前…!報告書は俺がまとめておく!すぐに病院に…!」
「これくらい大したことありませんよ^^傷口だけ塞げば報告書くらい片付けられますよ…^^」
無理に笑顔を作りながらいう矢神。
風見「お前な…!」
「降谷さんと組まされていたのは風見さんだったのに…私が来たせいで…でも、私は組織の潜入のためだけに組まされていて実力じゃないんです!だから組織が壊滅するまで…すみません…。降谷さんとだったらこんな危険な目に合わなくて済んだのに…本当にすみません!では少し病院に行ってからまた署でお会いしましょう^^」
そう言って矢神はその場を後にした。
降谷「は?」
「聞きません!聞いて得することじゃないと思うので!!もうーやだなぁー、影で私のこと褒めちぎってるんじゃないんですかー?上司の皆さん!だから聞きませんよーっ!あははーっ」
降谷「馬鹿か?」
「馬鹿です!」
降谷「いいか!お前の両親は公安に裏切られたんだぞ!」
「…」『そんな事、私が一番知ってる…』
降谷「嫉妬されてそのせいで殺される羽目になって、お前はその両親の娘だろ!組織に疑われると思ったことはないのか?!危機感がなさすぎる!」
「…降谷さんまで…そういうこと言わないでくださいよーっ…ははっ…そんなのただの噂話ですよっ…」『知ってても危険に身を置く意味がある…』
降谷「そうじゃない!これは事実だ!組織に目を向けられるのも時間の問題じゃ…」
…ボフッ…
ゆり
は降谷の顔にクッションを当てた。
「…っ…」
降谷「何の真似だ」
「…ふ、るやさん…ったら…もーう、イケメンなんだからそんなに…っ…真剣な顔したらドキドキしますよーっ!…ははっ………」
クッションのせいで表情は見えないが声は震えていた。
「すみませんっ!せっかく家に招待したのに何も出してなかったですねー!買ってきますねー!」
ぐっとクッションを押し付けると(名前)はダダッと走って家を出て行った。
降谷「あ!おい!」
降谷の呼びかけに振り返る事はなかった。
俺はなんてことを言ってしまったんだ…
冷静になって考えればわかることだった。
あれほどキレ者の矢神が知らないはずがない。
両親のこと、周囲からのこと。
部屋を出る時、恐らく泣いていたんだろう。
彼女が帰る前に姿を消してやりたかったがそうはいかない。
鍵は持って出て言ったようだしさすがにこのままら開けっ放しで帰るわけにはいかず、俺はその場でただ自分の言動を後悔するしかなかた。
…バンッ!…
勢いよく扉が開いたと思えばそこには息を切らした矢神がいた。
「降谷さん!すみません!話は後日でお願いします!今すぐ現場に向かわないと行けなくなりましたので申し訳ありませんが帰ってください!」
降谷「事件か」
「はい。変死体が見つかったとの事です。…私が現場に向かうことになりましたので…すみません!」
降谷「そうか…」
そう言って降谷は立ち上がると玄関へと向かう。それに続いて慌てた様子で仕事用のバッグを持ってい彼女も家を出た。
「ではまた、連絡します」
軽く会釈をするなり彼女は走り去って行った。
「遅くなってすみません!」
上司「あぁ。すでに風見が捜査を進めてる。詳しくは風見から聞いてくれ。…いいか、くれぐれも自分の立場を忘れるな。因みに、風見は降谷の直属の部下だ。何があっても…」
「…っ…はい…」
風見「~で~だ。犯人は…」
「国会議員の冴島了ですね。」
風見「あぁ。」『流石だな…。クソッ…正直矢神には勝てない…でも…こいつが来てから降谷さんとも組めなくなって…』
冴島「なんだよ!てめぇら!おい!おれが誰だか分かってんのか!あ?!」
上司「国会議員の冴島了さん、今回の殺人の犯人だ。」
風見「観念しろ」
冴島「クソっ…!お前なんてっ…!」
「風見さん!」
…ザクッ…
「…っ」
上司「ふっ…」『馬鹿な奴。…そろそろいたぶり始めてもいい頃だろう…?親と同じように楽はさせねえよ?』
風見「矢神っ…?!」
冴島「なっ…!」
上司「公務執行妨害、及び殺人未遂で現行犯逮捕する!」
風見「え…」『何だ…この分かっていたかのように進んでいく感じ…』
「…っ」
こうして冴島了は逮捕された。
上司「矢神、今回の報告書、今日中に本部で仕上げておけ。どうやら組織とはうまくやっていけるように手配できたんだろう?降谷も今頃署で仕事をしている頃だ。部下のお前が家で休んだらなんて…しないよな?」
「…っ、はい!勿論!今日中に仕上げます…!」
風見『嘘だろ…、今目の前で矢神が刺されたのに…。矢神も矢神で…」
上司「では俺は先に戻る。」
「お疲れ様です!」
風見「お、お疲れ様です…」
上司を見送った後矢神は必死に唇をかみしめて痛みに耐えているようだった。
風見「おい、矢神…」
「風見さんっ、お怪我はありませんかっ…?」
傷口を抑えながらも風見に向き合う矢神の顔は出血のせいかどんどん青白くなっていた。
風見「そんなことよりお前…!報告書は俺がまとめておく!すぐに病院に…!」
「これくらい大したことありませんよ^^傷口だけ塞げば報告書くらい片付けられますよ…^^」
無理に笑顔を作りながらいう矢神。
風見「お前な…!」
「降谷さんと組まされていたのは風見さんだったのに…私が来たせいで…でも、私は組織の潜入のためだけに組まされていて実力じゃないんです!だから組織が壊滅するまで…すみません…。降谷さんとだったらこんな危険な目に合わなくて済んだのに…本当にすみません!では少し病院に行ってからまた署でお会いしましょう^^」
そう言って矢神はその場を後にした。
※会員登録するとコメントが書き込める様になります。