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321…

原作: 名探偵コナン 作者: takasu
目次

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空「…ちょっと!!」

「空が心配するほどのことじゃない。」『彼らは知ってた…降谷零について。…それに、空についても…』


蘭「あ、やっとお風呂あがってきた!さ、これからご飯だって…ってゆりちゃん?」

和葉「何で服きとるん?」

園子「あら、デートかしら??」

「ま、まぁそんなところ…昴さんとね…。だからご飯食べてて、私はいらないって宿の人に言ってるから」

園子「楽しんでらっしゃい!」

「ありがと」

蘭『何だろう…。デートって感じしなかった…』

安室「あれゆりさんはいないんですか?」

園子「これからデートだって!」

空「…透くん!今日は俺と飲みましょう!抜け駆けされてヤケ酒だー!」『[今夜奴らと落ち合う。そこで探りを入れる。…あなたについても調べられてるから、あなたは安室さんを絶対外に出さないで。…そんな約束、守れるわけないだろ…]』

安室「…?」


「一人で来たわよ。…彼らについて教えて。」

チャラ男「それは無理なお願いだ。」

「ふぅん。だったら手段を選ばないわ。」

チャラ男「こっちのせりふだよ!」

…バシドカッ…

「…弱いんなら手を出さないで。あんたたち、ハッカーよね。」

チャラ男「っくそっ…」

「データを消しなさい。全て。あ、言っておくけどこれはあなた達を見逃してあげるかどうかの試験だから、妙な真似してリークすれば殺す。何か情報を残しても殺す。」

チャラ男「なめんなよ…」

…カチカチカチ…

チャラ男「消した。」

「あっそ、残ってるわよ。…ばかね。あんた達は捉えられる運命なの。」

チャラ男「くそっ…ばれたか…」

「そこにくくりつけといてあげるから、死ぬか警察が発見してくれるのを待ってなさい。」

チャラ男「…お前の仲間を殺したのは組織だけじゃない。…俺たちと…警察だ。」

「え…。」

チャラ男「ほんとだぜ。…警察がお前を使いたがってたからな…一人にさせて…空ってやつを襲ったのも警察だ」

「…そう…」

チャラ男「情報は提供した。せめて警察くらい読んでくれよ、このまま死ぬのは無様だ。」

「わかったわ…」

チャラ男「大嫌いな警察に助けを求めて苦しめ…」


園子「おかえり!どうだった?!デート!」

「た、のしかったよ…ごめん、酔っ払っちゃった。寝る…」

蘭「ゆりちゃん…?」

安室「なぜ一人で行かせた!!」

空「止められるわけねえだろ!…俺だって嫌だった…!けど…」

安室「くそ…っ………ゆりさん…」

「…空、帰りの運転任せるわ。」

空「え…?」

「私急用ができたの。…またあの家に戻るわ。」

空「…まて!何だったんだよ、俺の情報…」

「………ごめん………」

ゆりは空に鍵を投げつけると荷物をまとめて宿から出て行った。

安室「ゆりさん…!!」

その後を安室は追いかけた。


安室「いきなりいなくなれば蘭さん達が心配しますよ!」

「………心配?……必要ないわ。」

安室「何があったんですか…」

「それ、聞く…?降谷零さん。」

安室「…」

「知ってたんでしょう。貴方と同じ部署の人間が、私を使うためにみんなを殺したこと」

零「!!」

「あなたを責めてるんじゃない。警察は憎いけど、彼らのせいじゃない。………………私が居てしまったから。」

零「ちがう!わるいのは俺たちけ…」

「何が違うの?!私さえいなければ、誰も巻き込まれることはなかった!…なんで、なんでよ…。…………もうこんなのいらない…ここまで来たなら徹底的に一人で潰してやるわ…組織を…」

そう言うとゆりは自分の体調を繋ぎ止める薬を全て踏み潰した。

零「やめろ!!」

「…かまわないでよ!!もうどうなったっていい!!はやく組織を殺して、私は死ぬの!それでいいじゃない!!」

零「やめろと言ってるんだ!」

「…ほっといて!」

零「無理だな。」

「うるさいっ!もういい!!」

ゆりは荷物を安室に投げつけるとその場を立ち去ろうとした。

が、途端にその場に膝と手をつき苦しみだした。

零「ゆり!」


「…ぅっ…くっ…はぁっ…」

口を押さえた彼女の手の隙間からは血がとめどなく溢れた。

零は彼女の背中をさすったが彼女は苦しみ続けた。

「…いい…もう、かまわ…ない…で…!」

苦しみながらもゆりは零を力の入らない手で押しのけて立ち上がろうとしたがその場に倒れてしまった。

「…はっ…はっ…っぅ…」

零「宿へ戻るぞ。」

そう言って零が彼女を抱き上げようとしたが断固拒否。

「はなして!…はっ…っ…くっ…」

零「いい加減にしろ!お前が死んでも仲間は戻ってこない!仲間達はそんな事望んでいない!」

「…っぅ…なにが……っなにがわかっ…ゴフッ…」

零「ゆり!」

ゆりは突然大量に一気に血を吐いた。

本人も驚きを隠せなかった。

「…はぁっ…はぁっ…」

苦しそうに肩で息をするゆりの身体はとても冷たく、零は恐ろしく感じた。このまま死んでしまうのではないかと。そして無理やり彼女を抱き上げると宿の方へ歩き出した。

「…だめっ………みんなに、ばれたくな……」

零「勝手な行動を控えるなら考えてやる。」

「…わかっ…た…」

零は近くの陰に彼女を降ろし、自分の膝に彼女の頭を置いた。
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