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321…

原作: 名探偵コナン 作者: takasu
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6

「仕事中だった?」

赤井「あぁ、今少し立て込んでいるんだ」

「そっか、邪魔してごめんねっ、じゃあ切るね」

赤井「あぁ。…ゆり」

「ん?」

赤井「悪く思うなよ…。じゃあな」

「え?何?」

…プチっ…

そう言い残して切れてしまった携帯に違和感を覚えた私は疲れなんて忘れて赤井さんを探しに出た。


結局その日は見つからず、連絡も途絶えてしまった。

とりあえず目の前の仕事に集中していた時だった。私の携帯にジェームズさんから連絡が入った。

ジェームズ「忙しいところすまんな」

「いえ…」

ジェームズ「赤井くんからは何か聞いているか?」

「いえ、何も…。突然連絡も取れなくなって。…赤井さん、どうしてるんです?」

ジェームズ「………赤井くんのことなんだが…」

私は嫌な予感がした。

"亡くなったよ"

「!!」

その言葉に私は携帯を落とした。

降谷「どうした」

隣に座っていた零くんが声の声が聞こえてきて自分が仕事中だということは思い出したが、それどころではない。

慌ててスマホを拾い上げてジェームズさんに今すぐそちらに向かうと言うと私は荷物をまとめ始めた。

降谷「おい、ゆり!どうしたんだ!」

「…」

私は零くんの言葉も無視して扉へと向かう。

上司「椿!どうした?どこに行くつもりだ?」

上司も私の只ならぬ態度に私の腕を掴んで心配そうに声をかけてくる。

「行かなきゃいけないんです!離して下さい!」

上司「落ち着け!椿」

私の様子に異変を感じたあやりちゃんとヒデくんが慌てて寄ってきた。

あやり「ちょっと…ゆり、どうしたのよ?」

「行かなきゃいけないの…!」

上司「落ち着け椿!何があったか話せ!」

「離してる時間なんてありません!…私のせいだっ…!」

あやり「ちょっとゆり?!」

秀政「どうしたんだよ?!」

そんな様子に降谷も慌てて駆け寄ってくる。

降谷「おい!ゆり、どうした!お前らしくもない…」

「…っ」

降谷の顔を見た瞬間、葬儀の時の光景がよぎった。

"お前と関わった奴は皆死んで行く"

トラウマになったせいで吐きそうになるのを堪えてやっと絞り出した言葉は

「零くんのいう通りだったよ…」

全員「「「「え…??」」」」

「すみません、一人で行かせてください。確認取れ次第戻ります。」

無理やり冷静を装ったゆりは上司の手を振りほどきそのまま走り出した。


in米価ホテル 会議室

そこにたどり着くと目を晴らして浮かない顔をしたジョディとキャメルがいた。

その光景だけでも赤井が死んだという事実は確信に変わった。

「すみませんでした…!」

私が頭を下げると全員がハッと顔を上げた。

ジョディ「どうしてあなたが謝るのよ…」

キャメル「そうですよ…赤井さんは…」

ジェームズ「…」『本当のことを言ってしまいたいが…』

「私が赤井さんに関わったばっかりに…赤井さんはしんでしまったんです。…」

ジョディ「違うわ!シュウはあなたを信頼して…!」

「…助けられなくてすみません。…関わってしまってすみません。…暫く、単独で捜査させて頂きます。…でも、もし何か困ったことがあればなんでも使ってください。私の連絡先です。…謝って済むことではないので…必ず、私があの烏達を捕らえます。…失礼します」

キャメル「ゆりさんっ…!」

ジョディ「ゆり!!」

私はそれだけを伝えるとその場を後にし、警察庁へと戻ることにした。

その道中で何度も咽び吐き、立ってるのがやっとなほどになっていたが、私は何とか本部へとたどり着いた。


「先程はすみませんでした。」

上司「椿!心配したぞ?で、何があったんだ?」

「すみません。…知り合いが亡くなって…」

上司「そうか…気の毒だったな…もういいのか?」

「はい…私がいてもよくないですし…」

上司「…?」

「あ、さっき置いてきちゃった仕事片付けてきますねっ」

そう言ってデスクに戻り仕事に励んでいるといつのまにか退庁時間になっていて、部屋にはいかにもわざと残っているあやりちゃんとヒデくん、そして零くんがいた。

仕事を終えた私は3人とあまり話す気もなく、そそくさと帰ろうとした。が、やはり気づかれてしまい、3人にデスクの周りで囲まれてしまった。

あやり「ちょっと、今日どうしたのよ?」

秀政「何かあったのか…?」

降谷「最後に言った言葉、なんだったんだ。」

3人からの質問責めにあうと耐えきれなくなって私は俯いて絞り出すような声で言った。

「零くんのいう通りだったよ…」

あやり・秀政「ゆり…?」

降谷「どういうことだ。」『やっぱりあのときの事…』

「私と関わった人は…皆死んじゃうね。…だから…」

"私もう皆とは関わらない"

俯いた顔を無理やりあげて笑顔を作って。

頑張って「今までありがとう。お疲れ様」と言うと私は逃げるようにその場を後にした。
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