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321…

原作: 名探偵コナン 作者: takasu
目次

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…ズバンッ…

確保される前にビスコタは自ら命を絶った。

キッド「こいつはこうなる運命だったんだ。…責任、感じるなよ…」

「…っ」

佐藤「…ありがとう。彼は自分の過ちに気づいたんだわ。…何があったのかは後で詳しく教えてね。」

佐藤「貴女に今聞くのは酷だから、キッドはここであったことを教えて。…外で目暮警部が待ってる。」

キッド「わかりました。」

ドクンッ…

「…っ…」

佐藤「ゆりちゃん…??」

ゆりは突然その場に座り込んで胸と頭を押さえた。

灰原「…様子が変だわ…」

…ドクン…ズキッ…

「…うぅ!…」

ゆりの異変に気付いたコナンたちは一斉に舞台にいるゆりの元へと向かった。

服部「ゆり…?!」

灰原「どうしたの?!…まさか貴女…!」

「大丈夫…なに…もない…」

服部「どこがやねん!こんなん普通やないで!!…すごい熱やないか!」

「大丈夫、少し休めば…よくなるっ…」


蘭「お水、飲める…?」

「大丈夫、落ち着いたから。ありがとう。」

灰原「貴女が飲んだ薬は、トリキオシン4714ね。」

「…っ……たぶん。」

灰原「バカなの?!あの薬は、試作段階だったからよかったものの!トリカブトを使った危険な薬よ!!トリカブトの痕跡を消すために入った成分が死に至らせないだけで、完成していれば死んでたのよ!!」

服部「このねーちゃんの言う通りや。…自分犠牲にしすぎやろ!!なんで言わんかったんや!!あほ!」

「言ってどうなるの。ビスコタがあぁなってしまったのは私のせいなの。…この話はやめましょう。…さ、警察の事情聴取があるはずだから、行って。」

灰原「私、彼女と話があるの。先に行ってて。彼女の様子を見てる人がいた方がいいでしょ。」

蘭「そうね、じゃあ、哀ちゃんお願い。」

灰原「えぇ。」

和葉「平次いこ!事件のこと話さなあかんやろ!」

平次「せやけどなぁ!なんかあった時に…」

「いいから行って。事件のこと話さなきゃいけないの。コナンくんだってまだ完全に治った訳じゃないわ、早く休ませてあげるのがいいんじゃないかしら。」

コナン「俺はかまわねぇが…」

「いいから行って。何度も同じこと言わせないで。…和葉ちゃん、そのまま連れてってあげて。」

和葉「ゆりちゃんに言われんでもそうするつもりや!!…あっ、えっと…その…」

「大丈夫、私特別な感情はないよ。…探偵さんをお願いね、和葉ちゃん」

和葉「…ごめん………ほら、いくで!平次!」


灰原「貴女がミスティね。」

「…ばれちゃったれしょうがないか。」

灰原「あの日、私を逃してくれたのは貴女ね?」

「何のこと?」

灰原「とぼけても無駄よ。その髪の色、暗くてもかすかな光でわかったわ。」

「そう…。」

灰原「貴女が組織のNo.2って聞いたことがあるわ。」

…ドクンッ…ズキンッ…

「…っ」『感覚が短い…それに今回は少し酷い…』
「わるいけどっ、次の用を思い出したのっ…ハァッ…悪いけど、また今度にして。」

灰原「まって!」

「…お願い、見逃して…」

灰原「そうじゃないの!…あの薬は、大きなストレス、トラウマの感情に反応するのよ!貴女、このままじゃもっと大変なことに…」

…ガタンッ…

灰原「ミスティ?!」

「…つ、つまづいただけよ。」

灰原「そこで待ってて。何かしたりしないから。」

そう言うと灰原はゆっくりと傷をかばいながら歩き、平次を連れてまた戻ってきた。その後ろにはコナン、蘭、和葉がいた。


灰原「彼女を連れてってあげて。」

「病院はだめ…!」

そう言うとゆりは壁伝いに皆んなから離れようとした。

灰原「病院は…連れて行かないわ…」

「…っ大丈夫だから。」

…パシッ…

平次はゆっくりと離れようとしてるゆりの元へ素早く行くと腕を掴んでだ。

平次「あほ!…そないな状態で1人にしたらあかん。…まだ奴の仲間おったらだないすんねん!」

「大丈夫。私、射撃の腕は…いい…か…」

と言いかけてそのまま意識を飛ばした。

平次「ゆり!!」

灰原「とりあえず、高木刑事が佐藤刑事の車に運んで!…このままはまずいわ。」

平次「あぁ、せやな。顔色ごっつ悪いし、熱もあるみたいや。」

和葉「せやったら高木刑事呼んでくるで!!」

平次「あほ!このまま連れてった方が早いわ!…ガキンチョもついてきい!和葉らはさっさと下降りて目暮警部んとこおっとけな!」

…そして4人は早々に出ると、蘭と和葉はゆっくりとその場を後にした。


和葉「なぁ、蘭ちゃん…、うちゆりちゃんに嫉妬してまうねん…」

蘭「嫉妬…?」

和葉「わかってんねん、うちや平次のこと助けてくれたんも、ゆりちゃんやってわかってんねんけど、どうしても不安や…多分平次は鈍いから気づいてないけど、##NAME1##ちゃんのこと大切に思ってんねん。…でも##NAME1##ちゃんはうちに気ぃつこて平次からはなれようとしてくれてるんもわかるんやけど、それがまた平次をあせらしてるきいして…」

蘭「…わかるよ、その気持ち。…キッドの変装だってわかってても、新一の姿でゆりを心配してるところを見ると、何かわからないけどもやもやして…でもね、ゆりはきっと恋愛とかよりも本当に私たちを守りたいんだなって何となくわかって、きっとその気持ちがキッドや、服部くんにも伝わってるから守りたくなるんだろうなって思うの…」
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